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2026.08.06
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マンザナ、わが町 こまつ座第159回公演 紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYA    
井上ひさし作 鵜山仁演出     
ソフィア岡崎(ジャーナリスト):sara(文学座)、    オトメ天津(浪曲師):増岡裕子(文学座)、サチコ齊藤(手品師の助手・実は米軍に雇われた中国人密偵):栗田桃子(文学座)、    リリアン竹内(歌手):福井由峰(新人・立教大学学生)    ジョイス立花(女優):真飛聖(元宝塚・ワタナベエンターテイメント)



                 図 マンザナ・わが町 チラシと半券より

 真珠湾攻撃を受け米政府は米国内日系人(移民してきた一世だけでなく米国で生まれ米国市民になっているその子女やその孫の代も含めて)の動向を警戒し、西海岸側では強制的に収容所に入れる方針をとった。その強制収容所の1つがカリフォルニア州マンザナ-収容所であった。海岸線から見るとサンジェゴとロサンジェルスの間、でもアリゾナ州に近い、ロッキーの東側の荒れ地の寒冷地。
 ナチスがユダヤ人強制収容所をドイツからポーランドに架けて多数造り人種抹殺を目指したことは、最悪な人種差別大量虐殺の悪魔の所業であったこと、それはよく知られている。米国側でも実は真珠湾後、日本人、ドイツ人、イタリア人の収容が行われていた。ドイツ人イタリア人については米国籍を持たないものだけであったが、日本人については日本からの移民一世だけでなく米国生まれの日系2世3世4世までも含まれていたという。抑留された日系人は12万人、抑留されたドイツ人イタリア人は2万程度。
 然るに、枢軸国民の抑留は、彼らを米国社会から隔離して反米行動や枢軸国の意向を汲んだ政治活動を予防することが目的であったので、収容所内では修養されたものの間での役割分担、自治的な組織などが許されていた様である。 

 さて、「マンザナ、わが町」は喜劇という枠組みで、米国で行われた日本人日系人強制収容の史実を伝え評価を行おうという試みである。1993年の初演時、台本が間に合わず、リハーサルが出来ない、開幕日が延期になる、など難産な舞台であったという。 この難産の舞台は、結果として噛めば噛むほど新しい味が出てきたり味わいが深まったりの名脚本としての仕上がりに結実したようで、再演が繰り返されている。 

 枢軸国の独裁全体主義に対する自由と民主主義の連合国。然るにナチの対ユダヤ人政策に対抗するような米国の対日本人政策。米政府はどう考えているのか。女性記者が訴える告発状、一度は無視されたが、再度の告発を他のメンバーたちが収容所管理者に訴え、声はワシントンにまで届く。 チャプリンの名作「独裁者」の最後のチャプリンが偽ヒンケルに扮して語る演説場面、それに対応するかのような米国の対在米邦人の扱いについての告発文がこの舞台のエンディングでありハイライト。真壁聖の読み上げる告発状・長台詞が、確かにこれは響く・残る。見て下さい・シナリオ読んで下さい。  

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最終更新日  2026.08.07 02:27:14 コメントを書く
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