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2014年12月09日
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カテゴリ: 健康
 昔から「病は気から」といわれ、気の持ちようで病気を防いだり、病気になってしまう可能性がある事がいわれていました。中にはその発展形なのか、「風邪と認めた時が風邪をひいた時」という乱暴な意見も聞かれたりもするのですが、精神面が体に及ぼす影響は大きいように感じられます。

 これまで気持ちの変化やストレスによって脳の働きが変化し、免疫系に影響を与えてしまう事が知られており、「病は気から」が根拠のない事ではない事が知られていました。しかし、その詳細なメカニズムについては未解明の部分が多く、傾向として確認される二留まっていました。

 先日、大阪大学免疫学フロンティア研究所の鈴木一博洵教授を中心とした研究チームによって、「病は気から」のメカニズム解明の一端となる発見が行われ、興奮や緊張の際に活発になる交感神経が関与している事が指摘されています。

 研究チームはマウスを使った実験で、リンパ球の表面にある「β2アドレナリン受容体」と呼ばれる物質に着目し、調査の結果、β2アドレナリン受容体はケモカインというタンパク質と共に交感神経の興奮の度合いに応じてリンパ球がリンパ節から出ていく量を調節している事を突きとめました。

 リンパ球による体内のパトロールは免疫にとって重要であり、リンパ球がリンパ節からリンパ液の中に出て、リンパ液が血液と合流する事でリンパ球は全身のパトロールへと出ていきます。緊張やストレスによって交感神経の状態が変化し、リンパ球がパトロールに出る数が少なくなってしまうと、病原体を見落とす確率が増えてしまい病気に罹りやすくなる事は容易に想像する事ができます。

 今後、研究が進んで、交感神経が関与するストレスやメンタルの変化と免疫の変動が詳細に解明されれば、交感神経の応答を制御する事で病気の治療を行うという新たな概念の医学が確立される事も考えられます。病は気から、昔からいわれてきた事は未来に繋がっていたようにも思えてきます。





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最終更新日  2014年12月09日 08時20分38秒
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