プロ野球もいよいよ大詰めの日本シリーズを戦っているわけなのだが、昨日の試合では私が応援している中日ドラゴンズが序盤から猛攻を行い、大量12得点を挙げる一方的な試合展開で勝利し対戦成績を1勝1敗としたのだ。土曜日に行われた初戦では得意の本拠地での試合を落としたものの、中日ドラゴンズの落合監督の表情は、新聞等を読んでみると穏やかだったそうなのだ。誤算だったのは「あのまま投げさせたら何十点取られるか分からなかった」と振り返った吉見投手の出来だったのだが、敗因は3回3失点だった先発投手の乱調と明確で、そのうえ千葉ロッテマリーンズに許した先制点は、平凡な内野フライを安打にしてしまったことが起点になったし、1点を追う三回には荒木選手が送りバントを失敗する併殺打で好機をつぶしたものだし、「レギュラーシーズン中でも負けるようなゲーム」と指揮官は振り返っていたのだ。
それでも落合監督が納得の表情を見せたのは、試合内容では収穫もあったからだそうなのだが、それはクライマックスシリーズでは登板のなかった鈴木投手や平井投手を試せたことや、九回に代打で送り出した野本選手が勝負強い打撃を披露したのは大いみたいなのだ。指揮官の目には「とりたてて動きは悪くない」と映ったみたいで、独特の雰囲気の中で1試合を終え、2戦目以降は硬さがとれるとみていたわけなのだが、昨日の大勝はそのような落合監督の予想通りの結果だったのだろう。実は「誰が使えて、誰が使えないか考える。そのための40人枠。状態の悪いヤツをいつまでも、使う必要はない」前夜の敗戦後はそう話し、オーダー変更を予告していたそうなのだが、二番で二塁を守った井端選手のように初戦から変わった選手が大活躍したのだ。
初戦は主砲の和田選手の前後を打つ打者が合計15打数ノーヒットと、得点へのつながりを欠いていたのだが、昨日の第二戦は一回の裏の攻撃で先頭の荒木選手が初球を左前打すると、一死から森野選手の中前打で一・三塁とすると、当たっている和田選手が中前に弾き返したのだ。二死満塁からは谷繁選手が押し出し四球を選ぶと、8番の大島選手が先発出場の期待に応えて、左翼線2点二塁打でこの回4点を奪い、この日はまさに電光石火の先制劇だったのだ。この後も攻撃の手を緩めずに二回と三回に3点ずつ加え序盤で10-0と勝負を決めたのだ。しかも6回には眠っていたブランコ選手にもホームランが飛び出したのだ。先発のチェン投手は力のあるストレートを軸に、千葉ロッテマリーンズ打線を6回を1失点に封じ込め、河原投手らリリーフ陣も安定したピッチングを見せて、それこそ「横綱相撲」で対戦退散成績を五分にしたのだ。
千葉ロッテマリーンズの誤算だったのは先発のマーフィー投手なのだが、第2戦は渡辺(俊)投手の先発も十分に考えられることから、千葉ロッテマリーンズの首脳陣は中日ドラゴンズをかく乱に出たわけで、最後まで中日ドラゴンズに第二戦の先発投手を絞らせなかったのだ。その結果中日ドラゴンズは先発選手に外野手として、野本選手と大島選手の左打者を2人起用しておりまずは作戦成功と思われたのだが、押し出しの四球を含めて2回途中で6失点と大乱闘で、そのうえ第1戦で無安打と沈黙していた荒木選手や森野選手を目覚めさせ、今後の戦いに影響を及ぼす内容だったのだ。これで第3戦は渡辺(俊)投手の先発ということになるのだろうが、勢いのついた中日ドラゴンズ打線を抑えるのは難しくなっただろう。
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