仁志・多喜馬の戯言日記&戯言通信

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2016年09月23日
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検索データを振り返ると人々のニーズをたどることができるという事で研究がなされているが、熊本地震発生直後の被災地での検索ワード分析したところ、そこからは「地震直後に被災者がとろうとした行動」も見えてくる。ネット検索結果というビッグデータは今後の災害への備えにも活用できそうだという。被災地での検索ワード分析はインターネット検索大手ヤフーが行ったそうなのだが、「ガス」という項目では熊本大地震が起こった4月16日の本震直後から検索数が上昇を続け4月25日にピークを迎えており、特に4月23日からの急上昇が目立ったという。 熊本大地震当時熊本県等の総務部長で、被災者支援に当たっていた木村敬総務省公営企業課理事官は「これは、ガス開栓をめぐる混乱が見事に出ています」と驚いたという。

熊本大地震のインフラ被害のうち「電気」・「ガス」・「水道」で一番復旧が遅かったのがガスだったそうなのだが、「みんな遅いのは分かっていたのですけど、いざ各家庭の復旧作業が始まると『うちは一体いつなのか知りたい』というニーズが出てきた。復旧戸数がどっと増えてきたのが4月23日ごろで、『お隣はもうきたのに。うちはいつなの』という情報の混乱が起きていたのがまさに25日あたりでした」と被災した当時を振り返っていたそうなのだ。ガス開栓をめぐる混乱には西部ガスの情報提供も影響していたと木村敬総務省公営企業課理事官は指摘し、 「当初、熊本市内でガスを供給する西部ガスは、ホームページにあまり詳細な情報を出していませんでした」と情報の少なさが問題だったと指摘する。

ガスの開栓には居住者が立ち会う必要があるそうなのだが、被災した住民は「我が家はいつなの」とか「私はいつ家にいればいいのか」というのが分からなかったという。住民の不満を受けてだんだんと西部ガスは情報提供態勢を整えていき、それで4月25日以降に検索数が落ち着いたのだと分析している。「水道」と言う項目では4月17~19日に多く検索されていたそうで、木村敬総務省公営企業課理事官も「熊本の人たちが一番困ったのは水でした。地震直後は『出ない』、その後は『給水車はどこだ』というニーズで検索されたのだと思います。行政側の情報提供態勢も当初は弱かったのですが、住民の『わからない』ことへの不安が最大になった時に検索数も最大になると思うのです」と語っている。

その中でも努力していた自治体もあって「熊本市はウェブサイトの情報を見やすくするなど、改善があったと記憶しています。それをうけて検索数も下がっていますよね。つまり、この検索数の推移は行政の情報が整理されていった過程と見ることもできます」と木村敬総務省公営企業課理事官がかたるとおり、住民の「分からない」という不安が検索データに表れているとしたら行政側の情報発信を見直すヒントになるということがわかったそうなのだ。地震直後は自治体の災害対策本部もバタバタしているなかどうやって検索データを扱うかというのは難しいところなのだが、例えば自治体のホームページで何が多く検索されているかといったことを把握するシステムがあれば、何が必要な情報なのかをリアルタイムで知ることができというのだ。

  災害時の行政は「何が検索されているか」なんてことはまったく意識せずに発信しており、それを変えるきっかけとして例えば災害対策本部の中に情報統括責任者みたいな、住民の情報ニーズを把握する人を置くことも必要だというのだ。木村敬総務省公営企業課理事官は地震当時「どうしてみんな、こんなに避難所の情報を知っているのだろう」と不思議に思ったという。被災者らは行政からの情報を待つだけでなく自ら積極的に情報を調べていた。検索データは情報を求めて動いていた被災者らの足跡でもあるというのだ。行政から「給水所はここですよ、避難所はここですよ」という情報を住民側が受け取ると、「そこはどういう状態なのか」・「並んでいるのか、他の場所はどうなのか」自分たちでさらに調べているというのだ。

 行政の情報をもとに情報の精度を上げて見極めてから行動に移しているようで、典型的な事例が避難所のひとつだった熊本県立大学なのだが、避難地でなかった熊本県立大学は行政があらかじめ指定した避難所に指定されていなかったそうなのだが、敷地内に井戸をもっていて水が出たことから、「県立大は水が出る」・「トイレが流れる」・「学生が炊き出しをしている」という情報が人々の間で広まり、熊本県庁が一切そんな情報は発信していなくても、被災者たちは自分で情報をつかんで知っていたというのだ。検索データの生かし方について木村敬総務省公営企業課理事官は「今まで行政が拾いきれていなかったニーズにも十分気付けるかもしれないし、マイノリティーの人たちの方が検索サイトを利用する率は高い」と指摘している。






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最終更新日  2016年09月23日 07時48分47秒 コメントを書く


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