消費増税の際の駆け込み需要だけでなく台風に備えた買いだめなどでなにかと話題になったのが トイレットペーパーなのだが、総務省の家計調査によれば一般家庭の支出金額は月 300 円前後で長年積もり積もれば大きな額になるという。トイレットペーパーを選ぶ基準の 1 つにもなる「シングル」と「ダブル」だが、ある調査によると何となく選んでいる人が多いというのだ。正しい「シングル」と「ダブル」の違いを知って生活に活かしていくという雑誌の特集によると、そもそもトイレットペーパーには「表面」と「裏面」があって、「シングル」の場合「表面」はツルツルと肌触りがよくても「裏面」は肌触りが悪くなってしまうという。そこで「裏面」同士を合わせて両面ともツルツルにしたのが「ダブル」のトイレットペーパーだというのだです。
雑誌の特集記事によるとトイレットペーパーの中で好みも分かれる「シングルロール」と「ダブルロール」はどちらがお得なのかという点では、「シングル」は 1 ロールの長さが 60 メートルなのに対し厚みのある「ダブル」は 1 ロールが 30 メートルだという。そのため「シングル」のトイレットペーパーは経済的で長持、「ダブル」は肌触りがよいという違いがあると紹介されていた。値段は同じなので使用する長さが同じなら、シングルの方が低コストなのは間違いないが、国内の再生家庭紙の約 4 割を生産するコアレックスグループ代表である黒崎暁氏は「ダブルは裏を内側にしたうえ、薄く柔らかい紙なので、シングルを重ねるよりも使用感が優れています。製造時の環境負荷も少ない」と語っている。
国内の流通量はダブルの方が多いそうだが「シングル派」と「ダブル派」のそれぞれに 1 度でどのくらいの長さを使っているのか調査をしたところ、その結果「シングル派」は平均 170 センチで「ダブル派」は平均 140 センチだという。また雑誌のアンケート結果をふまえ 1 ロールあたり何回使えるかも計算したところ、「シングル」の場合は 1 ロール約 35 回だが「ダブル」の場合は約 21 回使えることがわかったという。これには視聴者からも「シングルの方が 14 回分もお得なのか」とか「思ったより使える回数に差があってビックリした」や、「ダブル派だったけど、こんなに違うならシングルにしようか迷う」といった声があったという。一方で「それでもダブルの方は安心感があっていい」や「肌触りがいいダブルの方が好き」という人も多かったという。
そもそもトイレットペーパーにはなぜ「シングル」と「ダブル」の両方があるのかということでは、NHKで放送された「チコちゃんに叱られる!」に、トイレットペーパー製造会社の社長を務める男性が登場して、「手間とコストがかかると思われがちなダブルですが、実は 1 枚の厚さが薄く長さも短いので製造コストは低くなる」と教えていたそうなのだ。一方で「シングル」のトイレットペーパーは使う材料が多く巻く時間もかかるため高コストになり、製造会社の社長はシングルの生産を中止してダブルのみにしたいという本心を明かしていたという。これにはネット上でも「シングルの方は生産コストがかかるのは意外」といわれていたが、「シングル」には根強いファンも多いため現在でも「シングル」と「ダブル」の両方が製造されているそうなのだ。
大王製紙公式サイトのでもダブルとシングルの紙の違いは「紙の質」とあり、「シングルの紙を 2 枚合わせたものが、ダブルではありません。シングルは 1 枚のみで使っても破れたりしないように、少し厚手の紙で作っています。ダブルは紙のやわらかい面同士を外側にして作っています。 2 枚合わせることにより、紙自体の強度が増し、よりふっくらとしたボリューム感を実現しています」と紹介している。地域別ランキングの結果では 47 都道府県の中で「ダブル派」が 1 位を獲得していたのは北海道・東北・関東・中部地方の一部と九州そして沖縄県だったが、シングル派 1 位を獲得していたのは関西と中国・四国地方全域と中部地方の一部で、おもに関西を中心とした地域がシングルのトイレットペーパーをより支持しているというのだ。
キーワードサーチ
コメント新着