銀行やコンビニの現金自動預払機を利用する際の手数料を見直す銀行が増えているが、これまで無料だった手数料が有料となる場合もあってうっかり利用すると利息を大きく超える出費になることもあるという。現金をできるだけ手元には持たないけれどコンビニに行けば手数料無料でお金を下ろせるのであればまったく生活に困らないことから、コンビニ ATM は無料で使えるなら便利な財布だが、時間外手数料は通常自分の口座がある銀行のATMで、平日の夜間・早朝と土日祝日に利用するとかかる。1回の利用につき110円か220円が多いが、ほとんどの銀行で預金残高や給与の受取口座とするなどの条件を満たせば無料にする特典を設けている。この特典を受けるための条件の変更が昨年以降相次いでいるというのだ。
特に月4回あるいは無制限で無料の条件が整っている場合週一以上使えることになるため、「現金が足りないとき一週間分くらいおろす」で使えばよくかなり便利になっている。一方で手数料がかかる場合は「どうしても必要なときに使える財布」にランクダウンしてしまい、「 110 円ないし 220 円かかるけど仕方がないからおろすか」という感じになるという。それでもキャッシングを使って利息を払うよりは安いとはいえできればいらない費用は払いたくないものだという。今までは多くの銀行が割と軽い条件でコンビニ ATM の無料サービスを提供してきたそうだが、ところが銀行業界の不振もあって潮目は変わりつつあるという。しかもこの動きはメガバンクに限るものではなく地方銀行などにも変化があるというのだ。
セブン銀行やローソン銀行のビジネスモデルである「他行利用の手数料収入で稼ぐ」が危ういものとなっているという報道だが、一般銀行に比べて利用条件が良かったインターネット銀行でも取引条件に応じて無料回数を設定するなど見直しが相次いでいるという。いくつかの地銀の手数料改定の事例が紹介されているが、今年は「自分の利用する銀行の条件改定」についてはアンテナを張っておいた方がいいというのだ。通常は数カ月以上の周知期間がおかれたうえで有料への意向となるのだが、気がつかずに周知期間が終わっていて有料引き出しになっていたというのは怖い話だと警告している。また状況によっては「 ATM 利用スタイルを変更する」か「取引銀行を変更する」といった対策も考えるべきだともいうのだ。
もうひとつの選択肢があってそれは「現金をコンビニATMでそもそもおろさなければいい」というもので、つまりキャッシュレス決済への切り替えだという。電子マネーの利用やクレジットカードの利用を増やせば現金をコンビニで時間外におろす必要性は下がるし、深夜にお金が必要ならクレカか電子マネーで払えばいいわけだというのだ。現金を用意してコンビニのレジでチャージするイメージがまだ便利で、スマホに設定した電子マネーであればクレカからチャージするよう設定ができ慣れればスマホ画面でクリックするだけで済むという。クレジットカードがその場では現金が不要で翌月以降の支払いとなることはいうまでもないが、銀行のキャッシュカードも切り替えておくと困ったときにはクレジットカードとして使えるというのだ。
ATMの利用回数を減らすにはデビットカードを利用するのも一つの方法で、この場合は即座に銀行口座から利用額が引き落とされ残高の範囲でしか利用できないが手数料は無料で、つまり深夜の現金不足でコンビニATMに手数料を払うくらいならこちらのほうが有利だというのだ。即時決済で、残高以上の買い物はできないので無駄遣いや衝動買いを防ぐのにも役立つうえに、キャッシュレス決済の利用はむしろポイントがつくため「手数料を払うどころか、ポイントがもらえる分、割安」ということでもあるという。今年は銀行のATM利用やコンビニATM利用に関する優遇条件の見直しトレンドは避けられないというので、銀行の条件見直しに負けず消費者個人としてお得な選択肢を模索していくべきだという。
キーワードサーチ
コメント新着