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2015年05月31日
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カテゴリ: サイバーパンク

 “Industrie4.0”という名称の「第4の産業革命」がドイツの官民で進められている。




 第1の産業革命は、18~19世紀に英国で始まった人力を代替する機械力の導入。

 第2の産業革命は、20世紀初頭に始まった、電力を使った労働集約型の大量生産方式の導入。

 ベルトコンベアー方式による大量生産がこれに当たる。

 第3の産業革命は、1970年代に始まった、電子技術の導入による、生産工程の部分的な自動化。


 第4の専業革命 Indusrie4.0 が目指すのは、工業の究極のデジタル化で21世紀の製造業の様相を根本的に変え、製造コストを画期的に削減すること。

 高コスト国としてのドイツの課題の解消策となる。



 多品種少量生産でもコストを抑制できる、スマート工場、「自ら考える工場」の開発を目指している。





Industrie4.0 (インダストリー4.0)


 …(略)…

シュトルト氏はこう続けた。「トヨタ生産方式はマスプロダクション(大量生産)を念頭に作られた。インダストリー4.0は『1個生産システム』だ」。

 インダストリー4.0では、様々な生産ラインがつながって膨大なデータが即座にやり取りされるようになる。これにより、顧客の要望に応じて、仕入先や生産工程を自在に組み替えられるようになるという。「Sensor(センサー)、Software(ソフトウエア)、Solution service(ソリューションサービス)の3Sを上手く使いこなすことで、今まではコスト的に成立しなかったテーラーメード生産を実現できる」とシュトルト氏は言う。ドイツでは、これを「マスカスタマイゼーション(個別大量生産)」と呼んでいる。

 …(略)…





 大量生産を前提とした投入資源の最適化が「トヨタ生産方式」。


 インダストリー4.0では、生産の内容ごとにヴァーチャル・クラスターを形成する企業が、センサーからの多様な情報をネットで伝達し、生産・供給活動を自動的に行う方式がすすめられている。

 センサー、ネットという神経回路を通じて、あたかも1個の有機体であるかのように、製品の供給(搬出)状況を生産系にフィードバックしながら物理的に離れた工場間の生産活動をすすめる。




 トヨタは、VWをかかえるドイツの取り組みに間違いなく注目しているはず。

 ドイツよりも先に日本で Industrie 4.0 に対する回答が実現しても不思議ではない。








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最終更新日  2015年05月31日 06時14分10秒
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