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2022年10月14日
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テーマ: ウクライナ(157)
カテゴリ: ロシア、ソ連
 反転攻勢開始前、ウクライナ軍は実戦経験豊富な米軍と図上演習をしていたことが報じられている。ウクライナ軍は南部のヘルソンからザポリージャ南東まで取り返したいと考えていたが、米軍に「その兵力では不可能」と無理〟と突っぱねられて、ヘルソンでロシア軍を消耗させる作戦にした』と報じられました。てっきり、ドニプロ川西岸に主力部隊を集めて南部で長期戦を行うのかと思いきや、北東部のハルキウで大攻勢が始まった」
 主力と残存兵力をを南部に移動させたロシアは伏兵に虚をつかれ、総崩れとなった。
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ウクライナ、大反撃を生んだ“3つの勝因”と“ロシアの弱点”
文春オンライン 2022年10月5日
 2月の開戦以来、一進一退の攻防が繰り広げられるロシアによるウクライナ侵略。9月上旬になって突如、ウクライナ軍が攻勢を強め領土3000平方キロメートルを奪還した。日本でいえば、東京都(2200平方キロメートル)よりも広い。現地で一体何が起きているのか。
  ◆ ◆ ◆
ウクライナ軍の“勝因”とは
 「今月6日、ウクライナ軍が猛烈な反転攻勢を始めました。場所はロシアと国境を接する東部ハルキウ州。ウクライナ軍はロシア軍の拠点にされていた要衝イジュームを奪還。ロシアの侵攻計画は見直しが必要でしょう」(軍事ジャーナリスト)
 米戦争研究所によれば、10日までにウクライナ軍が奪還した領土は、4月以降にロシア軍が占領した領土を上回るというから、まるでオセロの駒をひっくり返すような逆転劇というほかない。
 『独ソ戦』の著者で現代史家の大木毅氏が話す。
 「ウクライナ軍の勝因の1つは、徹底的にアメリカ型のドクトリン(戦闘教義)に転換したことです。2014年にクリミアを占領されてから、ウクライナは徐々に西側の装備を導入し、軍の根幹である用兵思想までもアメリカ式にしたのです」
 一体、どういうことか。
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ロシア側に迫った2つの選択肢
 「米軍のドクトリンには『敵にジレンマを強いる』とあります。つまり敵にどちらに転んでも不利な二者択一を迫る。ウクライナはこれを忠実に実践しました。反攻前の状況を整理すると、ロシア軍は南部ヘルソンで苦戦していました。ドニプロ川にかかる橋を破壊され、増援も来ない状況です」(同前)
 ウクライナがロシア側に迫った選択は2つ。
(1)南部を見捨てて東側の守りを固める。
(2)東側の兵力を割いて南部を助ける。
 ロシアは(2)を選んだ。
 「東部が手薄になることを恐れてロシア軍が南部に戦力を送らなければ、南部で本格的攻勢が発動されて、大損害をこうむっていたでしょう」(同前)
 次に鍵となったのが西欧諸国から提供された戦車をはじめとする装甲車両の温存だった。大木氏が続ける。
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各国がウクライナに兵器を提供
 「夏のウクライナは遮るもののない大平原。戦史を紐解くと1日で20キロの進撃が可能な土地柄です。それをわかっているのになぜ機甲部隊(戦車を中心とする機械化部隊)を7、8月の段階で投入しないのか、不思議に思っていました。ウクライナは、提供された戦車などを小出しに投入せず温存していたのでしょう」
 米が供与したミサイルシステム「ハイマース」にばかり注目が集まったが、ポーランドやチェコはT-72(戦車)、オーストラリアはブッシュマスター(装甲車)など各国が兵器を提供した。
 元防衛大学校准教授で軍事研究家の関口高史氏は3つめの勝因としてロシア軍の脆弱さを挙げる。
 「戦場では情報収集などを任務とする『警戒部隊』が前線を監視しています。15キロ先に敵の部隊が迫っていることが分かれば、後方の主力部隊にアラートを発する。敵が優勢な場合、警戒部隊は自らを捨て石にして、他の部隊を逃がすのです」
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なぜそこまでロシア軍は弱くなっているのか
 しかし、この警戒部隊がほとんど機能していなかったと関口氏は分析する。
 「戦場の映像などを見ると、ロシア軍の警戒部隊が真っ先に逃げ出したように見受けられます。さらにパニックが連鎖し、次々と部隊が逃げて、総崩れ状態になったようです。ウクライナは機甲部隊を温存していたのでスピードも出せる。そのため短期間で広範囲の地域を奪還できた。ロシア軍は命令に基づく『撤退』と主張していますが、武器弾薬さえもそのまま置いて後退するのは、戦略的撤退ではなく単に逃げたと思われても仕方ありません」
 なぜそこまでロシア軍は弱くなっているのか
 「ウクライナ軍が行った機甲突破には、現場の指揮官の判断力が大きく影響します。一方のロシア軍は、一時期、高級指揮官の戦死が話題になりましたが、それ以上に下級指揮官が多く負傷したり死んだりしている。それによって経験を積んで訓練を受けた人材が全く足りていないのです。指示に従うことしかできない人ばかり。未熟で杜撰な動きになったのでしょう」
 大木氏は、10月初旬から秋の泥濘期となり、軍隊の移動が難しくなるため、戦線は膠着するだろうが、地面が凍結する11月以降に、再び戦局が動き出すと分析する。
(「週刊文春」編集部/週刊文春 2022年9月29日号)
  ―  引用終り  ―
 ロシア軍のウクライナの都市からの撤退が続き、明らかに劣勢となった9月30日、プーチン大統領は、ウクライナの東部と南部の4地方をロシアに併合する条約に調印した。10月4日、ロシア国内の併合の手続きが完了した。
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「秘密列車」「ポセイドン」核実験を準備か
「領土防衛」と称した核兵器使用も現実味
zakzak by夕刊フジ 2022年10月5日
 ウクライナの猛反撃を受けているロシアに不穏な兆候だ。ウクライナ国境近くでの核実験を計画、関連する「秘密列車」が動き出したと報じられた。核魚雷「ポセイドン」の発射実験の準備も進んでいるという。プーチン大統領は本気で核を使うつもりなのか。
 英紙タイムズによると、プーチン氏がウクライナとの国境近辺で核実験を計画し、核兵器を使う意志を示そうとしているとの見方が浮上、北大西洋条約機構(NATO)が加盟国に警告したという。
 同紙はロシア国防省で核兵器の管理を担う秘密部門に関連があるとみられる列車がウクライナ方面に向けて動き出したとも報じた。軍事関係者が 「プーチン氏がウクライナで戦術核兵器を使う可能性は否定できない」 と指摘しているという。
 伊紙ラ・レプブリカは、露海軍の原子力潜水艦「ベルゴロド」に関する報告書をNATOが加盟国に配布したと報道。 核魚雷「ポセイドン」の発射実験に向けた準備が進んでいる とした。
 こうした報道に対し、ロイター通信は4日、NATO側は「ロシアの核態勢に変化はない」としていると伝えた。
  ―  引用終り  ―
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 「そんな馬鹿な」と思うことが起きるのは戦争、非常時の常。





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最終更新日  2022年10月14日 06時00分09秒コメント(0) | コメントを書く


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