のぽねこミステリ館

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2005.01.26
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今日の演奏は、「夢見るシャンソン人形」。

最近(?)、車のCMで松本英子さんがカバーして歌ってた。
地元の友人とカラオケに行って私がこの曲(フランス語)歌うと、
そのことがしばらく伝説になった、と伝え聞いた(笑)。
で、バニラ・ムードのアレンジがステキなことステキなこと。
Yuiさんのバイオリンがすごくかっこよかった。
クイズにはMarikoさんが答えていた。

キッチン
吉本ばなな『キッチン』


「キッチン」祖母と二人暮らしをしていた私-みかげ。祖母が死に、私は一人になった。新しいアパートを探しているとき、祖母が行っていた花屋でバイトをしている田辺雄一が彼女のもとを訪れた。田辺家に住まないか、という。それから、雄一、彼の「母親」との共同生活がはじまった。
コメント。みかげと雄一の夢のシーンがいい。とても素敵だった。
「満月-キッチン2」えり子が殺された-事件からしばらくして、雄一からかかってきた電話。私は料理の先生のアシスタントとして働いていた。雄一から事件の話を聞き、しばらくすると、先生と伊豆に取材旅行に行くことになる。雄一も同じ時期、旅に出る。
コメント。一行目が衝撃的だった。いっぱい辛い経験して、それを乗り越え、楽しく明るく生きていたえり子さんが殺されるんだよ?不条理だ。パイナップル、カツ丼、日常的なものが、とても素敵に描かれている。
「ムーンライト・シャドウ」恋人、等を亡くした私は、ジョギングをはじめた。彼の弟、柊は兄と恋人を一度に失うことになり、彼は死んだ恋人のセーラー服を着て登校するようになった。ある朝、私はうららと名乗る女性と出会う。うららに教えられ、彼女と出会った橋に、約束の日に向かう私。 100年に一度しか訪れないという、奇跡を見るために。
コメント。恋人の死。家族の死。重いテーマだ。切なくなる。でも、なんだろう、とても苦しいのだけれど、とてもロマンチックな物語。うららさんの言葉に感動。全体を通して、何度も涙。

 全体へのコメント。表題作は『キッチン』である。でも私はこの短編集の中で、「ムーンライト・シャドウ」が一番好き。幻想的で、切なくて、もうやり直せなくて、でも生きていく私と柊。
 「キッチン」も「満月」も、死が一つの主題だと言える。非日常。でも、いまこの瞬間にも人は亡くなっていて、悲しんでいる人々がたくさんいるのは事実。死は、日常的なことなのだろうか。そして、死別して、生き残った人々の人生は? 二つの物語において、主人公はまだ若い。あるいは、素敵な恋人に出会えるかもしれない。死んだ人は、もう戻ってこないから。いつまでもそのことに縛られていると、前に進めないから。
 別れ-を経験したことがある方は、みんなどこか共感するところがあるのではないだろうか。





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Last updated  2007.08.19 18:35:41
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