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2006.06.24
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ザレゴトディクショナル

~講談社ノベルス、2006年~

 『クビキリサイクル』から『ネコソギラジカル』まで、戯言シリーズ全6作(9冊)の用語辞典です。作成秘話など、裏話も満載です。というんで、本書は袋とじになっています。
 ○○辞典、というのを頭から最後まで読み終えるという、私にははじめての経験ができました。
 読む前は、ためらいもありました。シリーズ全て読んでいるとはいえ、細かい人名や設定まで覚えていませんし、大丈夫かなと。最初の項目「哀川潤」を読んで、そうした心配は消えました。泡坂妻夫さんの亜愛一郎さんへの言及がそこにあり、ちょっとしたミステリの紹介にもなっていたからです。他の項目にも、森博嗣さんや京極夏彦さん、笠井潔さん(特にその矢吹駆シリーズ)らに言及があり、興味深かったです。
 さらに面白かったのは、西尾さんの、まだ単行本になってない作品も項目として載っていること。私は雑誌までカバーして読んでいないので、短編の状況を把握していないのです。『零崎双識の人間試験』の続編や、『ダブルダウン勘繰郎』に続く(といって内容に関連はないそうですが)JTCトリビュートの作品、さらにそうした既に出版されているシリーズ以外の作品など……要は全てが気になります。
 西尾さんの作品の関連でいえば、シリーズ第三作『クビツリハイスクール』の項目を読んでいて、そういえば『クビツリハイスクール』は密室本だったなぁ、と思い出しました。
 そう、ツンデレなんて項目もありました。昨年の夏頃にはじめて耳にしましたが、もちろんそのときは意味なんて分かりませんでした。いまでは漠然と認識はしていますが、辞典と銘打っているわりに、ここでは定義がなされていませんでした。それだけ一般化したということ、あるいは少なくとも戯言シリーズ読者については知っていて当たり前、ということでしょうか(苦笑)。先日紹介した浦賀和宏さんの『上手なミステリの書き方教えます』(感想は こちら )で散々萌え文化が批判されていましたし、私もそういった文化からは距離をおいておこうと思っているわけですが、無駄にくいついてみました。

 全体をとおして、面白かったです。





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Last updated  2006.06.24 17:14:49
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