手続きに必要な父の持ち物を探している。
必要なものがあると分かっているのに、
どこに何があるのか、手がかりすら見つからない。
引き出しを開けるたびに、ふと目に入る父の筆跡や、使い込まれた道具たち。
そのたびに胸が詰まって、手が止まる。
自分の成績表がファイリングされていたのをみたときは、
そして、思い出に触れることは、こんなにも心を揺らすのかと思う。
整理しなくてはならないのに、どうしても作業が進まない。
でも、これも父と過ごす、最後の時間なのかもしれない。
そう思いながら、今日も少しずつ手を動かしていた。
明日には帰らないといけないが、時間がない。
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