2007.06.28
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<その1>



ああ、もう今日はスッキリした気分で帰れる、そう思った時・・・。

うちのお父さんが私達の生活に対して思っていることを話し始めました。

ちょうど春に聞かされた あの話 と同じ内容でした。

「私は正社員で働くべきだ、どうして今アルバイトで働いているのか?

正社員で働いたほうが、自分達の結婚の時期を早めることができるじゃないか?

一緒にいたいからというのもいいけれど、甘えているんじゃないか?

ひなたは、かいくんに合わせて生活すべきじゃない。」

そうお父さんは言いました、責めているように聞こえる感じでした。

「お父さんの言い分は正しい、ただ、私達の今の生活では

私が朝早いお仕事を始めてしまうと2人の関係が崩れてしまう。

けれど、今も週に1日、朝からお仕事に出ているし

あと2・3日ならどうにかなるかもしれないと思って

自分の時間を充実させるためにもお仕事を探している。

けれど、今のお仕事との兼ね合いもあって、なかなか見つからない。」

と私は伝え返しました、実際に春に起こったすれ違いのことも含めて気持ちを伝えました。

かいくんのお父さんは難しい顔をして聞いておられ

かいくんのお母さんとうちのお母さんの2人は

「生活がずれて2人が別れることになってしまっては、元も子もないのだから

今のままでいいのでは、これからじっくり考えていけばいいことだ」と言ってくれていました。

それでもお父さんは同じことを繰り返し繰り返し言いました。

私は、なんとも言えない気持ちになって、途中から言い返すこともできず

・・・泣いてしまいました。

もちろん、泣くつもりはありませんでした、泣きたくもありませんでした。



お父さんが言うことはごもっともで、客観的に見れば正しいこと。

でも実際にそれを私達の生活に当てはめるには、とてつもない無理が生じてしまう

このことをお父さんはこの場ではわかってくれませんでした。

「そんな甘いことを言うな」の一点張り、確かに甘いのかもしれないけれど・・・。

いつの間にか、そんな私を見てなのかどうなのか、代わりにかいくんが返事をしてくれていました。

「お父さん、それは俺が仕事を変えるべきだと、そうおっしゃっているのですか?」

かいくんがそう聞くと、お父さんは「そういうわけじゃない」と言いました。

けれど「子どもが生まれたらどうするんだ?

そんな真夜中の仕事をしていたら、子どもと会えないだろう」とも言いました。

かいくんは少しも迷いもせず

「子どもに合わせます、出来る限り合わせます」と堂々と答えてくれました。

このことに関してはかいくんもずっと気にしていたことでした。

『子どもができたら、俺が帰ってくる頃には子どもは寝てて

俺が起きる頃には子どもは学校に行ってる・・・。

この仕事の辛いところは子どもと一緒に過ごせへんことやな。』

と言っていたし、実際に転職も考えていた時期があったらしいです。

なので、あくまで「気持ち」としての言葉だとしても

迷いもせず堂々と答えてくれたのはうれしかったです。

だけど、お父さんは納得しませんでした。

どうしても、私は正社員で普通の生活を送るべきだといいました。



私は泣きながらも話をしました。

1Kのお部屋では、生活時間が異なる2人が生活を送るには難しいことも話しました。

かいくんのお母さんは私と目線を合わせ、頷きながら聞いてくださっていました。

私は途中で話せなくなると、かいくんは

「ということで、引越しをすれば状況もまた変わるだろうし

今、私達は慎重に考えているつもりです」と真剣に考えていることを伝えてくれました。



うちのお父さんも、さすがにこれには言い返しはしませんでした。

「まあ、無理にと言っているわけではないけど・・・」とそれまでとは違ったことを言い

その場はそれで終わりました。

私が泣いてしまっている状況・・・重たい空気が流れ、どうしようかと思いました。

すると今度は、それまで黙っていたかいくんのお父さんが話し始めました。

「俺が思ってたよりも、ずっとかいやひなたちゃんはしっかり考えてることがわかった。

かいも、感情的になったりもせず、冷静によく受け答えができていたと思う」

と、それだけおっしゃいました。

二言目の言葉が「それだけ私のお父さんはひどいことを言ったんだ」ということを

物語っているように私には聞こえて仕方ありませんでした。

お店の方が「もう時間ですので・・・」と来られたのもあって

その場は半ば強制的に終了となりました。

私は、泣いてしまったことをかいくんのご両親に向かって詫び

それと、私達はこういう場をこれからも設けようと思っているので

お忙しいとは思うけれど、また集まっていただけたらと思うとお伝えしました。

かいくんのご両親は

「今回は他の人に聞かれるのも微妙やからと個室にしたんやろうし

俺達からも何も言わなかったけど

次からは、もっと安い気楽なところでいいから」と言ってくださってました。

それから駅までお送りをしてさよならを伝えました。



両方の親を見送った後、私は真っ先にかいくんに「ごめん・・・」と言いました。

かいくんは「とりあえず、どっか座って休憩しよう」と言ってくれてました。

私は「かいくんのご両親を不快にさせなかったか」ということだけが気がかりで

かいくんの目から見てどう思うかを聞きました。

かいくんは「ワガママを言うなら、ひなたは泣かんかったほうが良かったけど

ひなたが複雑な気持ちになって泣いてしまったのは、すごくわかるから。

俺の両親が何か思ってるとしたら、ひなたに、というよりも

ひなたのお父さんに対してやと思う」と言っていました。

その後、かいくんがカラオケに行きたいと言い出して行ったけれど

私はお父さんのことが頭から離れませんでした。



どうしても気になってしまうからと、家に帰ってからかいくんに

かいくんのご両親に電話で私の気持ちを伝えてほしいとお願いをしました。

かいくんのご両親としては

私に対しては何も思っていないということでした、安心しました。

けれど、私のお父さんに対しては

すごく我が強い人だと思った、何もあの場であの話を持ち出さなくても・・・と

いろいろ思うことがおありの様子だったみたいです。

そして「ひなたちゃんは間違ってないから、それでいいと思うなら自信をもったらいいから。

相談もしてくれたらいいからね」というお言葉も、かいくん伝いにいただきました。



お父さんは、私のことが心配で仕方ないんだということも

もちろん応援してくれていることもよくわかっているつもりです。

ただ、私にはまるで、難しいテストを受ける場面で

「100点以外は取るな!!」と言われているような感じになってしまいます。

どんなに「私には難しくて100点は無理だ」と説明してもわかってもらえない

「じゃあ、せめて80点はとれるように頑張って、応援してるから」

という言葉が、ワガママかもしれないけれど欲しいと思いました。



かいくんのご両親からのメッセージを聞いた後

うちの親からも電話があって、その日のことを話しました。

やはりお父さんとしては、心配で出た言葉だった・・・ということで

お父さんなりに重く受け止めてくれていたようだったけれど

何も具体的な言葉はもらえませんでした。



かいくんとも話をしました。

かいくんは「前の春の話の時も、今日みたいに責める感じだったのか?」と聞いてくれました。

私は、正直に「そうだ」と答えました。

かいくんはちょっと考えた後

「若僧が何を言ってるって感じかもしれへんけど

ひなたのお父さんの伝え方は、ただ攻め立てて脅しをかけてるだけのように聞こえる。

俺の親が、あの時、途中で『おっしゃってる意味がわからない』と

ひなたのお父さんに喰い付いたのも、俺と同じ印象をもったからやと思う。

ひなたのお父さんの言葉には、応援してるからっていう気持ちがこもってない。

最後になって、応援してるからとおっしゃってたけど

あんなふうに責められたら辛いやろ・・・。

いろんなことが不安になって、精神的に追い詰められるやろ・・・。

俺だって「塾業界は少子化で危ないですよ、どうしてそんな仕事を選んだの?」って

あの口調でずっと言われ続けたら、きっとダメになる。

そのくらいのチカラが、あの口調や言い回しにはあると思う。

ひなたを心配してのことやとは思うけど、物には言い方ってものがある。

実際、うちの親もひなたの親も、どっちもひなたを応援してるけど

うちの親の言葉の方が、ひなたも頑張ろうっていう気になれるやろ?

あんな人を落ち込ませるような、不安に落としいれるような言い方はひどいわ・・・。

ひなたはあれを、春にたった1人で聞いたんやな。」

と、私の気持ちをすごくわかってくれていました。

そして「子どもができたらどうするんやと質問がでたあたりのことを考えても

俺達の結婚を反対してはるんやったら、すべてつじつまが合う。

実際のところどうなんやろな・・・」と言っていました。

私はその時には何も返事できなかったけれど、私も確かにつじつまが合うと思ってしまいました。



明日、お父さんとゆっくり話す時間がとれることになっています。

電話で、だけれど、お父さんも私の気持ちを聞いてくれるみたいです。

お父さんは私にどういう風に伝わっているのか

それをわかったうえで、あのような発言をしているのかどうか

その辺りを確認しようと、昨日かいくんと話をしていて思いました。

そして、もう次の顔合わせでは、同じようなことを起こしてもらいたくないと思いました。

自分のため、自分達のためだけじゃなく

あのままでは、お父さんの良さが周りにまったく伝わらないからです。


結婚って本当に難しい、なんだか今、押しつぶされそうな気分ですかおぐすん





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Last updated  2007.06.28 19:02:18 コメント(5) | コメントを書く


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