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2011.09.02
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ポータブルハンディスキャナー hidescan3 【a_2sp0902】
 これは、要するに超接写デジタルカメラだ。
 私はこのhidescanIIIをそのようなデバイスとして理解した。

 この機械は、あの古典的なハンディスキャナである。
 原稿の上をそろそろと手で転がして行くあれだ。
 価格は一万円に届かない。
 hidescanIIIの最大解像度は600dpi。私が15年前にはじめて手にした専用ISAインタフェースボードを使うスキャナもハンドスキャンで、それでも最大解像度は300dpiはあったかと思うから、その点では不思議なほど変化がない。
 その他の点では、もちろん比較にならない程に進歩している。
 最大取り込み幅はA4の短辺。15年前は葉書の短辺だった。
 電源は二本の単三アルカリ電池である。バッファーメーターはない。

 繰り返しになるが、hidescanIIIにバッファーメーターはない。必要ないのだ。さっと原稿をスキャナでぬぐうだけで取り込みは終了する。
 もちろんあまり早すぎるとエラーランプが点灯して取り込みが失敗するが、速度に神経質になる必要は全くない。
 きわめつけに、hidescanIIIにはPCとのインターフェースがなく、必要ともしていない。
 データはスロットに装填されたmicroSDにJPEG化されて収納される。PCで加工したい場合はこのmicroSDをリーダーにかける。
 リーダーがないならhidescanIIIに装着したままPCとUSBでつなぐこともできるが、USBメモリとして認識されるだけなので結局使い勝手はさほど変わらない。
 ちなみに32GBまでのmicroSDに対応しており、2GBのsundisk製カードが標準で添付されている。
 ともかく、JPEG化がやはり争点であろう。少なくとも私は気に入らないが、スケッチブックの下書きを取り込ませるために購入したのであるから、その上での支障になるものではない。

 以上の性能からかんがみて、これは特殊なデジタルカメラとして捉えた方がいいという冒頭の結論に達した。
 なにしろ閲覧こそできないものの、独立した電源をもち、画像を取り込んでそれを直ちに閲覧可能なフォーマットで保存ということが単独で行える自己完結性があるのだから。データの採集とその編集とを時間的空間的に分離できる、というデジタルカメラでは当たり前のことがスキャナできるのだ。
 旅行にスキャナが必要かは怪しいのでこのことの可能性はそれほど大きくはないかもしれないが、意外に小さくはないように思う。
 たとえば、書類の整理をするためにとにかくどんどん取り込んでゆくというとき。これにはもちろんドキュメントスキャナという最適解があるのだが、これには紙の大きさ、少なくとも幅をそろえなくてはならないし、当然に綴りこまれていてはならない。装置と書類の保管場所の間に距離があれば運び込みの手間がある。

 また、単純にいつでも使える。
 この機械は長いが、太さは指二本分もないので、ペン立てからとりだしてすぐに使える。
 たとえば不意に手紙の控えを残しておきたく思ったとしてもすぐに使える。PCを起動する時間、アプリを起動する手間もいらず、複合機まで行く必要もない。

 この機械は驚くような生産性の向上につながるものではないが、ちょっとした用事に間に合う気の利いた小道具として、重要ではないにしろ、他に代え難いという地位を得て行くのではないか。





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最終更新日  2011.09.02 19:10:27
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