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ありえない。頭の中の携帯電話が鳴っている。世界中の音が私の前からなくなってもこの着信音だけは残るだろう。頭の中にあるこの携帯電話は私から離れない。しかし、いつまでも電話を取らないわけにはいかない。頭のイメージのなかにある私の手でその携帯電話をとった。そして頭の中で電話に問いかけてみた。「あの・・・もしもし・・」「あ!えっと・・・」若い男の子の声だった。頭の携帯電話から知らない人の声が聞こえてくる。「本当につながった・・・」彼はそうつぶやいたが、私はそれどころではなかった。気が動転し電話を切ってしまった。バスの中でこの音に気づいているのはどうやら私だけのようだ。私は気持ちを落ち着かせるためバスを降りた。そして外を歩いているとまた先ほどと同じ音が私の頭の中で響いた。思わず転びそうになる。私は無理やり落ち着きその携帯電話を手に取る。「もしもし・・・」「切れないでください!突然のことに驚いているだろうけど、いたずら電話じゃないから!」先ほどの若い男の子の声と一緒だ。「あのう・・今私頭の中にある携帯電話に話しかけてるんだけど・・・」「僕も一緒だよ!頭の携帯電話に話しかけてる。」「よく私の電話番号わかりましたね・・・」「適当に数字を押したんだ。何回もやったけど繋がらなくて・・・コレで最後にしようと思ってかけたら君にかかったんだ。」「一回目の時つい切ってごめんなさい・・・」「いいよ。驚くのは当然だし、僕の携帯電話には当然リダイアル機能ついているから」彼は水谷ショウヘイと名乗った。私と同じように毎日頭の中で携帯電話のことを考えていたそうだ。想像で作り上げたはずの電話があまりにも存在感があることに気づき好奇心から電話をかけたと彼は説明した。私以外にも携帯電話を思い描いて楽しむ人間がいることに驚いた。「ごめんなさい。何だかいろいろなことがあってゆっくり考えたいの。電話切っていいですか?」「うん。僕もそう思ってた。」正直言うと久々に誰かと話せたので嬉しかった。ショウヘイという人物について考えていると、彼は実在の人物ではないのではないかと思った。携帯電話と同様に私が頭の中に作り出してしまった虚構の人物ではないか。きっと誰かと話したかった私が無意識のうちに人格を形成してしまったのかもしれない。誰か他人の頭とつながったと考えるよりもそちらの方がよっぽど現実的だ。きっと私は何かの病気なのだろう。そして改めて気づくことができた。私は教室で一人で居ても平気そうな顔をするがやはり心のどこかで一人は嫌だと感じているのだろう。試しに私も頭の携帯電話でどこかにかけてみようと思った。適当に数字を押していくがどこもつながらない。1時間やってコレでダメだったら諦めようとしたその時呼び出し音が聞こえた。どこかにつながったのだ。「もしもし・・・」女性の声だ。「あのすいません突然電話してしまって・・・」「いえ、いいの。どうせ暇だから。それよりあなたの名前は?」「片瀬ユカコです」「そう。ユカコさんって言うのね。私は山上ミホ。大学生。ねぇあなたずいぶん困惑しているようだけどまだ頭の携帯電話に慣れていないんじゃない?」その通りだということと、さきほどショウヘイという人物から電話があったことを説明した。「まぁだんだん慣れるわよ。安心して。」山上さんはとても落ち着いていて私を安心させてくれる。「私も最初そうだったからわかるけど、ユカコちゃん今そのショウヘイ君やわたしが、自分の作りだした人格なのではないかと疑っているでしょ?」心の中を読まれたかと思った。山上さんはその考えは間違いであるということと、それを証明する方法を教えてくれた。さらにもうひとつ重要なことを教えてくれた。「いい?よく聞いて。電話の向こうとこちら側では時間がずれている場合があるの。そちらは今何年 何月 何日なの?」山上さんの問に答えた。どうやら私たちには半年のズレがあるらしい。私のほうはいま冬で、山上さんは夏。「電話をかけなおすたびに時間を確認しないといけないのでしょうか?」「ズレは一定のまま変化することはないから大丈夫よ。たとえ電話が切られてもこちらが五分経てば向こうも同じように五分経つの」この時間のずれがなぜおきるのかは山上さんにもわからないようだ。「そろそろ私大学行くからひとまず切るね。またあなたと話したいの。気兼ねなく電話してきてね。リダイアル機能使えばいいから。」山上さんとの電話が終了した。私とまた話をしたい、そう言われると心が躍るように嬉しかった。山上さんはとても落ち着いていて大人の女性を感じさせる。私とはかけ離れている。しばらくするとショウヘイから電話があった。「あれから少し考えてみたんだけど、君は僕の作り出した空想の人格なのかもしれない。」私と全く同じことを考えていた。「今何時?」「僕の方は7時を指している」「私の方は8時。」どうやら私たちの間にも時間のズレがあるらしい。先ほどの山上さんほどズレは大きくない。電話の向こうの彼は私のいる時間からちょうど1時間前の人間だった。「それじゃあ、僕たちがそれぞれ実在しているのだということを確かめるためにその山上さんって人が言っていた方法を試してみようじゃないか」私たちは山上さんから教えてもらった方法でお互いが実在するのか、確かめることにした。
2009年06月21日
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そんな日記を書いた次の日、つまり僕の誕生日。全校集会が朝一番で行われた。校長が悲しそうな顔で放った言葉は、僕のクラスの担任が交通事故でなくなったという言葉だった。周りからは悲しみの声や、いつ交通事故にあったのやら。ざわめく体育館の中、僕は一人で日記が当たった。と少しワクワクしていた。僕には担任に対しての悲しみなんて空っぽだった。僕のクラスの人たちは皆体育館から離れようとしなかったが、僕は面倒なので一人で教室に帰り日記の事を考えた。もしかしたら僕の日記は凄いんじゃないか、今日も試してみよう。そんな事を思った。結局放課後まで誰もいない教室で過ごした僕は6限目終了の合図を最後まで聞いてから学校をでた。家に帰ると、昼間から飲んでいたのかテレビがついたまま寝ている親父がいた。全てこいつのせいだ。そんな親父を見たあとすぐ部屋に入り、2時間くらいボーっとした。そしていつも通り、パソコンの電源をつけ、いつもやっているチャット部屋にいった。この中は僕が、僕じゃない。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・miho:おー、かっちゃん!おかえりーかつ:ただいまー、今日も部活疲れたー。miho:お疲れさま!今日も点入れたのー?!><私は帰宅部で友達もいないから学校から帰ったらすぐいるよwコウタ:友達ならいるだろ!ここに!かつ:いるだろ。あ、ちょっと母さんが呼んでるmiho:今日の夕飯はなにかなー、かっちゃん^^wコウタ:俺にもくわせろおおおおおかつ:外食だって!いってきまーす・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・パソコンを切った僕は、台所にあった食パンにマヨネーズをかけて食べた。僕に母はいない。いるのは、あのくそ父親。食パンを一切れ食べた僕は、部屋に戻りすぐに日記を書いた。ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー2001年8月19日(火曜日)くもり 20:24今日担任が死んだ。交通事故。「明日はこういう日」親父が急性アルコール中毒で死ぬーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
2009年06月20日
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僕は昔から日記を書いてきた。10年前も5年前も3年前も、もっともっと前から日記を書いてきた。日記を書き出したのがいつからだったのかさえ分からなくなるほどに書いてきた。書き終わった日記は全部穴を開けて紐を通す。365日ぶんたまったら押入れにいれる。その繰り返し。昔の日記は全部とっておいてある、でも読み返す事に意味なんてないと思っている。書く内容は。年号、日付、時間、曜日、天気、今日の出来事。それと、僕の日記には「明日はこういう日」という文を最後に付け加える。小さいころに思いついた事を変えずに今も何故か書いてしまう。ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー2009年6月19日(金曜日)晴天!! 0:11今日も家から一歩も出ていない。コウタくんから連絡があった。いつものクラブに明日こいって、、、行きたくないわ。「明日はこういう日」コウタくんが僕のこと忘れるーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーこんな感じ。誕生日の前の日に僕が書いた日記の「明日はこういう日」は何故かある条件以外で当たるようになっている。その条件は自分の事以外。例えば、小さいころ誕生日の前の日の日記なんて欲しい物とか自分の事だけを「明日はこういう日」に絶対書いてた。ずっとそうだった。この法則に気付くまで。法則って言っても実証もなにもない。僕が17歳になる誕生日の前の日。「明日はこういう日」で書いたのが「うちの担任しんじまえよ」これが初めて、嘘か本当かも分からない。未来日記が本当になった日記だった。
2009年06月19日
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私は高校生になったというのに携帯電話をもっていない。クラスでは多分私一人だけではないだろうか。いつも教室では取り残された気分になる。みんなは携帯電話でつながっているけど私は含まれていない。まるで皆が手をつないで歩いているところを私は遠くで見ているみたいだ。同じ教室に居るのに。本当は私自身携帯電話を持ちたい。しかし、話しかけてくれる人がいないのだ。私に電話をかけてくれる人などいないのだ。持たないようにしているのはそのためだ。私は話が下手で誰かに話しかけるとつい回りにあわせてしまう。よそよそしい返事をしてしまうのだ。そして相手の話にどうリアクションとって良いのか分からず結局曖昧に笑って、そしていつも相手を失望させてしまうのだ。春にこの高校を入学して、誰とも仲良くなれずに今に至っている。授業が終わると学校にはもう用はないので一番に教室をでる。帰りに私は携帯電話のチラシを数枚手に入れカバンにしまった。家に帰っても誰も居ない。母親は仕事なので帰ってくるのが遅いのだ。自分の部屋に入り、チラシを眺めた。眺めながら、自分の頭の中に自分だけの携帯電話をイメージしてみる。できるだけリアルに。まるですぐそこにあるかのように。着信音はきれいな曲が良い。美しい音で私を呼んでくれる。母が玄関を開ける音でようやく現実の世界に引き戻された。ずいぶん想像していたようだ。二時間が過ぎていた。登校時 授業中 食事中 寝る前 つねに携帯電話を頭に想像して遊んだ。白いデザインで美しい形。持ってみるととても軽くてなおかつ手にフィットする。といっても頭に想像しただけなので、実際にその携帯をもつことなどできない。やがて目を開けているときも閉じているときも携帯電話を想像できるようになっていた。何かほかのものを見ているときもその白い携帯はまた別のところで見えているような感じだ。いつしかそれは頭のなかの想像を超えていた。濃厚な輪郭で私の頭に映っている。ほとんどの時間を一人で過ごした。携帯電話を頭の中で眺めて楽しんでいた。充電する必要は無く、液晶が汚れることもなかった。時計の機能もちゃんと作動していた。一月のある朝。朝起きると携帯電話がなかった。机や布団の中 かばんなど探したけど出てこなかった。階段を上ってくる音。母だと直感する。「ユカコ、もう朝だよ。起きてる?」「うん・・・ちょっとまって。携帯電話が見つからなくて・・・」母にそう返事をする。「あなたいつの間に携帯電話なんか持つようになったの?」母の声が寝ぼけていた私の意識をはっきりさせた。そうだった。いったい私は何しているのだろう。私は実際に携帯電話を持っているわけではないのだ。私は頭の中で自分勝手に作り上げたという事実を忘れていた。またある日「ユカコ、あなた今日腕時計忘れてったけど、バスを待つ時不便じゃなかった?」仕事から帰ってきた母が聞いてきた。「腕時計わたし忘れてた?」一日中腕時計が忘れたことに気づかなかった。不便になることなどなかった。どうしてだろうか。そのときふと気づいた。私は腕時計の代わりに頭の中の携帯電話を見ていたのだ。無意識のうちに頭の中の携帯電話の液晶を私はみていたのだ。しかし、想像した携帯電話が正しい時間を示すのだろうか。頭の中の携帯電話を確認する。八時三十四分。実際の時計を見てみる。八時三十四分。奇妙な胸騒ぎを感じた。頭の中の携帯電話は実際の時刻とまったく同じ時刻をあらわしていたのだ。下校途中。バスで誰かの携帯電話が鳴った。「ほかのお客様の迷惑になりますので通話は控えてください。」ただそれだけでなんでもない出来事だった。それからバスは静かになり私は半分眠りに入った。再度電子音が鳴った。先ほどとは少し違う音。私は無視して目を閉じた。また誰かの携帯がなっているのだろう・・・しかし音は鳴り止まなかった。誰の電話だろう?車内を見回して電話の持ち主を探した。しかし誰も身動きしないで座っている。運転手も注意しない。誰もその音には気づいていない。不思議に思うと同時に不安になった。その時予感はしていた。視覚以外の機能で自分の頭の中の携帯電話をのぞいた。 電話が何かの電波を受信して、着信を知らせる電子音をわたしの頭の中だけに流していたのだ。
2009年06月14日
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そうですね
2009年06月03日
コメント(3)
今日は久々に日記でも書くかー。今、昔の日記を皆で読み返してみた。なんか笑えたw大人になりすぎるのもどうかってかんじだなーって思ったよね皆?!;q;楽しかったなー。見返したら大爆笑、そのあと悲しみが襲ってくるんだ。昔に戻りたいって。はー、、、、。でも見たら頑張れる!明日モいきていこう!ぐっち
2009年06月01日
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