デューク・ジョーダンは、1922年米ニューヨーク生まれ。高校生の頃からバンドを組み、高卒後、すぐプロとして活動を始めた。そして、1946年、弱冠24歳の時に、あのチャーリー・パーカーのグループに参加。その後自らのトリオで1955年、初のアルバム「Trio And Quintet」( 写真右
)を発売する。
マッツ・ヴィンディング(ベース)、エド・シグペン(ドラムス)という最高のメンバーにサポートされた、ジョーダンはこのアルバムで、哀調を帯びた、実に味わい深い曲を次々と聴かせてくれる。名曲「No Problem(邦題「危険な関係のブルース」)をはじめ、「Glad I Met Pat」「How Deep Is Ocean」のほか、「Green Dolphin Street」などスタンダードの名曲も織り交ぜて。
しかも、この時のジョーダンは凄く機嫌が良くて、なんと自ら歌まで歌ったとか。ジョーダンの歌なんて、ほとんど誰も聴いたことはないだろう。小さなライブハウスならではの幸運。その場にいなかった僕は、ただただ悔しい( 写真左
=1960年発表のアルバム「Flight To Jordan」も名盤です)。
「エヴァンスやキースが目標」の素人ピアノ弾きとしては、ジョーダンは少し理想のスタイルとは違うが、それでも、美しいメロディーを紡ぎ出す技はとても参考になる。唯一、演奏する曲はあの「No Problem」だが、シンプルがゆえに、歌うように、リズムに乗って弾くのは結構難しい曲だ( 写真右
=1983年発表のアルバム「Plays Standards」)。夢は「Glad I Met Pat」のような素敵なワルツを弾きこなすこと。
今年84歳になるジョーダンだが、これまでに生み出したアルバムはそう多くない。おそらく20枚もないだろう。それでも、「Flight To Denmark」を生みだしたことで、ジョーダンはピアニストとして、そして作曲家としても、永遠に輝き続ける。