欧米のカクテルブックで「ニッカーボッカー」が初めて登場するのは、“カクテルの父”とも言われるジェリー・トーマス(Jerry Thomas)のカクテルブック「How To Mix Drinks or the Bon-Vivant's Companion」(1862年初版刊)です。 そのレシピは、「ラム1Glass、キュラソー2分の1tsp、ラズベリー・シロップ2tsp、ライム(またはレモン)・ジュース2分の1個分(シェイク・スタイル)」となっています(※ただし、ニッカーボッカーは本文の「Cocktails」の項ではなく、「Fancy Drinks」という項に「トム&ジェリー」や「プース・カフェ」などと共に登場しています)。
・「Modern American Drinks」(ジョージ・J ・カペラー著、1895年初版、2008年復刻版刊)米 ラム1jigger(約45ml)、キュラソー2分の1pony(約15ml)、Glass、ラズベリー・シロップ1pony(約30ml)、レモン・ジュース2分の1個分、飾り=パイナップル、オレンジ、レモンのスライス(ビルド・スタイル)
・「Bartenders Guide: How To Mix Drinks」(ウェーマン・ブラザース編、1912年初版、2008年復刻版刊)米 ラム1Grass、キュラソー3dash、ラズベリー・シロップ3tsp、レモン・ジュース2分の1個分(ビルド・スタイル)
・「ABC of Mixing cocktails」(ハリー・マッケルホーン著、1919年刊)英 ラム3分の2、ラズベリー・シロップ1tsp、レモン・ジュース1tsp、オレンジ・ジュース1tsp、キュラソー2dash、パイナップル1切れ(飾り) ※ラム「3分の2」という表記だけで、残りの「3分の1」については、マッケルホーンはなぜか触れていません。
・「Cocktails by “Jimmy” late of Ciro's」(1930年初版刊、2008年復刻版刊)米 ラム4分の3、オレンジ&レモン・ジュース4分の1、キュラソー2dash、飾り=パイナップル・スライス(スタイル不明)
・「The Artistry Of Mixing Drinks」(フランク・マイアー著 1934年刊)仏 ラム1Grass、ラズベリー・シロップ1tsp、レモン・ジュース&オレンジ・ジュース各1tsp、飾り=パイナップル・スライス(シェイク・スタイル)
・「The Official Mixer's Manual」(パトリック・ギャヴィン・ダフィー著 1934年刊)米 ラム3分の2、キュラソー3分の1、ラズベリー・シロップ、レモン・ジュース、オレンジ・ジュース各1tsp、パイナップル・スライス=クラッシュド(シェイク・スタイル)
・「Mr Boston Bartender’s Guide」(1935年刊)米 ラム60ml、キュラソー2分の1tsp、ラズベリー・シロップ1tsp、レモン・ジュース1tsp、オレンジ・ジュース1tsp、飾り=パイナップル・スライス(シェイク・スタイル)
・「The Old Waldorf-Astoria Bar Book」(A.S.クロケット著 1935年刊)米 ブランデー45ml、レモン・ジュース2分の1個分、アンゴスチュラ・ビターズ2dash、角砂糖1個、レモンピール ※「Knicker-bocker」を名乗っているが、ベースの酒もレシピもまったく異なる。
・「Café Royal Cocktail Book」(W.J.ターリング著 1937年刊)英 ラム45ml、キュラソー2dash、分の1tsp、ラズベリー・シロップ、レモン・ジュース、オレンジ・ジュース各3dash、飾り=パイナップル・スライス(シェイク・スタイル)
・「Trader Vic’s Book of Food and Drink」(ビクター・バージェロン著 1946年刊)米 ラム60ml、キュラソー2分の1tsp、ラズベリー・シロップ、レモン・ジュース、オレンジ・ジュース各1tsp、飾り=パイナップル・スライス(シェイク・スタイル)=「ニッカーボッカー・スペシャル」の名で収録。※サヴォイ・カクテルブックと同様、「ニッカーボッカー」というマティーニのバリエーション・カクテルも併せて紹介されている。