「ミント・ジュレップ」が欧米のカクテルブックで初めて紹介されたのは、「カクテルの父」と言われる米国人バーテンダー、ジェリー・トーマス(Jerry Thomas)の「How To Mix Drinks」(1862年刊)です。このため、少なくとも19世紀前半頃には、酒場や一般家庭でのドリンクとしてある程度は普及していたと考えられています。トーマスのレシピは、「ブランデー1.5Wineglass、ミントの枝3~4本、シュガー(分量の言及なし)ミネラルウォーター(同)、クラッシュド・アイス、ジャマイカ・ラム1dash(最後に振る)、パウダー・シュガー(同)、飾り=ベリー類、オレンジ・スライス、生ミントの葉」となっています。
・「Bartenders Guide: How To Mix Drinks」(ウェーマン・ブラザース編、1912年刊)米 ブランデー1.5Glass、パウダー・シュガー3tsp、ミネラルウォーター1.5tsp、ミントの枝3~4本、クラッシュド・アイス、ジャマイカ・ラム1dash(最後に振る)、飾り=ベリー類、オレンジ・スライス、生ミントの葉
・「ABC of Mixing Cocktails」(ハリー・マッケルホーン著、1919年刊)英(バーボンウイスキー・ベースのミント・ジュレップが活字になった初めての例か?)。 レシピは文章スタイルで紹介されています。原著の通り記せば、「シュガー2tsp、ミネラル・ウォーターまたはソーダ2分の1Wineglass、生ミントの小枝3~4本を(タンブラーの底で)香りが十分出るまでつぶし、ミントは取り出す。次にバーボン・ウイスキーGlass2杯分を加える(※Glassのサイズについての言及はありません)。そこに、細かく削った氷(原文では「fine shaved ice」)をタンブラーいっぱいに入れて、グラスに霜が付くまでよくステアする。最後にミントの小枝を刺し、オレンジやレモン、パイナップルのスライスとチェリーをトップに飾る」(※1986年刊の復刻改訂版では、飾りは生ミントだけになっています)。
・「The Savoy Cocktail Book」(ハリー・クラドック著、1930年刊)英 ブランデー2分の1、ピーチ・ブランデー2分の1、シュガー1tsp、ミントの葉約10枚、クラッシュド・アイス (※バーボンまたはライ、カナディアン・ウイスキー・ベースのミント・ジュレップも収録されているが、名前は「Southern Mint Julep」)
・「The Artistry Of Mixing Drinks」(フランク・マイアー著 1934年刊)仏 バーボン・ウイスキー1Glass、シュガー1tsp、ミントの枝5~6本、クラッシュド・アイス、飾り=スライス・レモン、生ミント
・「The Official Mixer's Manual」(パトリック・ギャヴィン・ダフィー著、1934年刊行)米 バーボン2igger、パウダー・シュガー1tsp、生ミント、ソーダ、クラッシュド・アイス
・「The Old Waldorf-Astoria Bar Book」(A.S.クロケット著 1935年刊)米 ウイスキー(バーボンかどうかの言及なし)1jigger、シュガー0.5tsp、ミネラルウォーター1pony(30ml)、ミントの枝3本、クラッシュド・アイス、飾り=生ミント
・「Mr Boston Bartender’s Guide」(1935年初版刊)米 バーボン・ウイスキー2.5onz(75ml)、パウダー・シュガー1tsp、ミントの枝4本、ミネラルウォーター2tsp、クラッシュド・アイス、飾り=オレンジ・スライス、レモン・スライス、パイナップル・スライス、チェリー、生ミント
・「Café Royal Cocktail Book」(W.J.ターリング著 1937年刊)英 バーボン・ウイスキー1Glass、パウダー・シュガー1.5tsp、ミントの枝4本、クラッシュド・アイス、飾り=生ミント
・「Trader Vic’s Book of Food and Drink」(ビクター・バージェロン著 1946年刊)米 バーボン・ウイスキー(分量の言及なし)、パウダー・シュガー1.5tsp、ミントの枝6~7本、クラッシュド・アイス、飾り=シュガー・コーティングした生ミント