ピカルディの三度。~T.H.の音楽日誌/映画日誌(米国発)

May 23, 2021
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カテゴリ: 映画、テレビ
「押しメン」(評価 ★★★★★ 満点五つ星)

 舞台はイラン。死刑に関係する人々を描いた映画。
 日本では昨年の東京国際映画祭で公開されており、そのときのサイトは ここ

 てっきり死刑囚本人の苦悩を描いてる映画かと思ってたら逆。死刑を執行する側の心情を描いている。
 ちなみに何かで読んだけれども、日本では確か死刑執行するときの稼働ボタンが三つだか用意されてて、うち二つは偽物。どれが本物かは知らされない。三人のボタン押し係がそれぞれのボタンを同時に押すことで刑が執行される。「死刑囚を殺したのは自分」とは断定できないため、執行人は重い罪悪感をおぼえずに済むという配慮みたい。

 本作は全部で四話から成る。死刑と全く関係のない話かと思ってると、「あ、そうゆうことか」という展開になったりする。

第一話:育児や老母の介護などの日常をおくる男の話。

第二話:兵役中の若い男が死刑執行の任務を命じられパニクる話。

第三話:彼女に求婚しようと思っていた男が、知人に関する秘密を知る話。




 この映画で言わんとしていることはわかりにくいし、そもそも問題提起をきちんとしているとも思えないけど、こうゆうつくりの映画はぼくは好きなので五つ星。ゆっくり話が進み、じらされるしイライラするわりには許容範囲内。
 映像が美しい。自然も豊か。出演者らもイラン系美男美女さんばかり。

 例えば、第一話の雨の中の信号待ちの場面なんて、全編観終わった今となっては、あぁ上手いなーと思う。

 この監督さん、当局からは、イランという国を批判的に描いててけしからんとお叱りを受け、その後なんだかヤバいことになったらしい。

 てか、死刑という制度に関しては、ぼく自身の考えもころころ変わって、賛成だと思ってたこともあったし、反対(=死刑ではなく終身刑にすべき)だと思うこともあって、今では一周まわって結局よくわからない状態。この映画観てますますわかんなくなった。

 死刑囚や終身刑囚に対して直接取材して、彼ら彼女らの心境を訊き出すようなドキュメンタリーがあったら観てみたい。
 「教誨師」という日本映画があるらしい(劇映画)。ちょっと興味ある。←漢字読めないけど





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最終更新日  May 24, 2021 09:19:15 PM
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