ピカルディの三度。~T.H.の音楽日誌/映画日誌(米国発)

Oct 30, 2022
XML
カテゴリ: 映画、テレビ
「リディア旋法」(評価 ★★★★☆ 四つ星)

 オーケストラの指揮者を主人公にした物語。題名のター(タール)というのは彼女の名前(リディア・ター)。IMDBのサイトは ここ
 監督/脚本はトッド・フィールドさん、主演はケイト・ブランシェットさん。日本公開は2023年になるもよう。
 今日の映画館は意外なまでに客が入ってたし、期待しまくって鑑賞に臨む。

 とりあえずの感想としては、観てて疲れた。あれこれ詰め込みすぎてて長い。二時間半以上。
 万人向けの映画ではない。クラシック音楽愛好家や、ニューヨークやベルリンに土地勘のある人だったらそれだけで「あるある」とか楽しめるんだろうけど、かといって感情移入しやすいかと言ったら全然違う。いちいち説明不足なのが視聴者に不親切。
 主人公リディア自身の精神的な変化とともに、彼女自身の言動のせいか事態が悪いほうに展開していくさまが、強引というか不可解でもあり、居心地の悪さを感じる。ま、それが製作者側の狙いなんだろうけど、映画の最後に彼女が物理的に行き着く場所かつ分野というのが、これまたなんだかなーという感想しか持てなかった。

 が、ぼくの評価としては甘めに四つ星。

 とにかく主演ブランシェット様が名演。いろいろな賞をお獲りになるはず。ピアノの演奏場面とかも実際に弾いてるっぽい。←指揮っぷりはイマイチ

 指揮者とはつまるところ孤独な職業であり、しかも女性ならなおさら。世間の視線も男性指揮者へのそれとは(意識しなくても)異なってしまってるし、しかも彼女は同性愛者ということで本業と関係ないところで微妙な注目を浴びる。

 それにしても最近は指揮者に関する映画が流行ってるのか。ぼくが今年観たのは以下の二本。
グスターボ・ドゥダメルさんを取材した「ビバ、マエストロ
マリン・オルソップさんを取材した「ザ・コンダクター」

 あと、おそらく来年の公開で、レナード・バーンスタインさんを描いた「マエストロ」という映画が作られてる最中みたいで、ぼくの知人のニューヨークのクラシック音楽関係者のあいだでは、主演のブラッドリー・クーパーさんらの目撃情報で盛り上がっており。彼はせっせと役作りなさってたとのこと。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  Nov 6, 2022 01:57:39 AM
コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

カレンダー

キーワードサーチ

▼キーワード検索

プロフィール

ピカルディの三度TH

ピカルディの三度TH


© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: