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【送料無料】舟を編む [ 三浦しをん ]価格:1,575円(税込、送料込)船を編む:三浦しをん著、読みました。少しネタバレ有りです。本屋大賞受賞作まず全体の感想としては、近年の本屋大賞作品の中でも、かなり面白い小説です。ちょっと不思議で上品な、やや古風な感じのする題名と装丁が印象的です。その分、やや硬い、かしこまった内容なのかな?と勝手に想像していました。しかし読んでみて全くそういうことは無く、とても楽しめるエンタメ小説でした。題名の「船を編む」というのは、辞書を編纂するということです。ある出版社の辞書編集部員たちの奮闘と、関係する学者、協力会社、家族たちの人間模様がありありと見事に表現されています。国語辞典は、どのように作られていくのか?という普通では体験できない特殊な過程と業務についてもとても緻密に書かれていて興味深かったです。構成としては、まず、定年していくベテラン編集者が自分の後継者となる人材を他部署からスカウトしてくる話。その後継者となる新人(主役)が初めは、戸惑い、悩みながらも次第に成長し本領を発揮していく過程と少しの初心な恋愛。この主人公がものすごく個性的なキャラとして描かれています。そこがこの作品の一番のポイントです。次に、かなりお気楽な感じの先輩社員の軽薄な発言と行動を彼が一人称となって表現されています。新人が活躍しだしたことによる辞書編纂に関する複雑な心境と自分の立場に対する葛藤を細かい心理描写で綴っています。後半は、十数年後に一気に話が飛び、若い女性社員が他部署から移ってきます。非常に緊迫した作業の連続と、辞書が完成していく過程を、彼女のとまどい、活躍、恋愛などを通してドラマチックに描写しています。終盤は、涙を誘う感動のシーンが連続し、悲願の辞典完成となります。時間を忘れて没頭できましたw機械系エンジニアの私にとって、出版社の仕事というのは、ある意味異次元の憧れの職業なのです。読後感も非常に爽やかで、読んでこころにイイ感じの余韻が残りました。
April 26, 2013
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ノエル:道尾秀介著、読みました。【送料無料】ノエル [ 道尾秀介 ]価格:1,575円(税込、送料込)三つの独立した話のそれぞれの主人公たちが、辛かった心に救いを与えてくれた”お話”という光で未来を開いていくという、道尾さんならではのかなりトリッキーで心揺さぶる小説です。一話は、この小説全体の主人公となる絵本作家の辛い子供時代の思い出とある少女との出会い。二話は、同じくイジメめにあっている少女が、絵本を大切に読みながら成長していくお話。三話は、定年退職した教師が児童館で子供たちに紙芝居を見せていましたが。幼なじみの妻との死別で、思い出を追って自殺しようとする話。そして、結局はすべてのストーリーが物語を介してハーモニーとなって融合していきます。見事にだまされた、という展開の後で心が清らかになるような美しいストーリーです。さすが道尾氏という素晴らしい作品でした。
April 21, 2013
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北海道旅行のお土産でインスタントラーメンをいただきました。さすが北海道という感じで、袋のデザインもいいです。まずは、ほたて味を食べました。こしのある細麺とほたての出汁がよく効いた上品なスープが絶妙でとても美味しかったです。インスタントといえども、やはり北海道はレベルが高いという印象です。
April 21, 2013
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神様のカルテ3、夏川草介を読みました。【送料無料!】神様のカルテ 3 夏川草介 小学館価格:1,575円(税込、送料込)このシリーズは、早くも第三作目となりました。前作までは、重篤な患者と医師のヒューマンドラマ的な面がやや多めに描かれていた印象ですが。今作は医師同士の関係がクローズアップされている気がします。シリーズ物は、三作目になるとさすがにマンネリ化してくるのではという先入観を少し持っていましたが、読んでみて全くそういうことがありませんでした。今作も新しい話題があり、とても楽しく、あっというまに読んでしまいました。今回は、新たにベテランの凄腕女医が転勤してきて騒動を引き起こすという展開です。この女医は、かなりインパクトのあるキャラで周りに強烈な影響を与えていきます。彼女は以前、主人公の一止の上司に鍛えられた関係で呼び戻されたのですが。かつて、担当医の判断ミスにより大切な身内を亡くしたというトラウマがありました。そのため何がなんでも最新の医療知識を常に追及するということに徹底的にこだわっています。あるとき主人公の一止は、彼女の容赦ない言葉に打ちのめされてしまいます・・・シリーズ通してつづく夏目漱石調の文体が印象的で、主人公の独特の古風なセリフ回しも楽しいです。そしてなんといってもこの作品の楽しさは登場人物たちの凄く味わいあるキャラクターと人間味あふれ知的でコミカルな会話です。それぞれのセリフが完璧に計算されていて読むたびにニヤニヤと笑ってしまいます。全く休む暇がなく業務に没頭するしかない医師たちの状況と、ほんのささやかかな癒しとのギャップも抜群のバランスです。物語の途中のちょっと休息的な場面で、長野の鹿教湯温泉:氷灯籠というのが出てきました。とても癒される美しさです。新しい出発をすることを自ら選んだ主人公の今後を読みたいのでこのシリーズがさらに続いてい欲しいと思いました。
April 20, 2013
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光圀伝 冲方丁著、読みました。【送料無料】光圀伝 [ 冲方丁 ]価格:1,995円(税込、送料込)天地明察が本屋大賞を受賞し映画化された冲方丁氏の時代小説第二作ということでかなり期待をして読みました。全般的な感想としては、天地明察を超えるような素晴らしい作品でした。御存知”水戸黄門”こと徳川光圀の生涯を、力強くて知的な文章で見事に描いた超大作という感じです。一冊の小説としては限界に近いような751ページにも及ぶ長編ですが、もっと読みたい!と感じるほどの圧倒的で重厚な内容です。ドラマ水戸黄門の勧善懲悪なイメージが強いですが本作では、より実際の光圀に近い人物像を描いているという印象です。全編に流れる儒的な人間性、義と不義、中道というようなことが人生の勉強にもなります。帝王学的なことや藩政の舵取り、公家のもてなし、主人と家来の関係、幕府と老中や御三家のかけひきなども現代のビジネス社会に役立ちそうです。そういう意味で大げさにいえば、現代の経典、バイブルという域に達している気もするほどの内容です。構成としては、いきなり晩年のなぞである家来の紋太夫を光圀自身が洗練され太刀さばきで殺害する場面から始まり、そして幼少期へと転換していくのでミステリー風でもあります。光圀さんは、少年のころはとても活発で乱暴な性格であったようです。知的で人間性のある兄をライバル視していましたが、兄の病気(疱瘡)や将軍家光と御三家との関係など時代の激流の中で世子とされます。兄を差し置いて水戸家の世子、後継ぎとなったことが後に不義な事として光圀の心を非常に苦しめます。若い頃そんな自分に苛立ち、町に繰り出しては傾奇者として不良な行動に嵌っていきます。あるとき遊び仲間にそそのかされて辻斬りのような事件まで起こしてしまいます。そのとき宮本武蔵やたくあん和尚に助けてもらい(この辺りは冲方氏の創作か?)文事、儒学の道に没頭していきます。そして詩歌、文事で天下を取るという大願に目覚め、詩人として天才的な才能を開拓していくというようなストーリーです。光圀さんは大日本史の編纂に貢献したことで有名ですが、これほどの文才があった人だとは知りませんでした。小説の脇をかためる登場人物たちも超個性的に表現されていて、物語の世界にグイグイ引き込まれていきます。前半は、ハラハラするようないろんな事件や濃いキャラの人々との出会いに興奮の連続です。中盤は、文事の達人となり京の公家衆からも注目されるようになった光圀の成長ぶりが楽しく読み進めます。終盤にかけては、数々の友人や妻、父母、家来などとの悲しい別れの場面が多くなります。また藩主となって様々な事業に奔走しながら将軍綱吉との確執のような場面が出てきます。そして前作:天地明察で光圀が算哲を応援する場面があったように、この本でも同じ場面を光圀側の視線で描写しています。これによって2冊が見事にシンクロするのですね。読後感としては、後半の展開がやや早くなってしまった感じがします。もっとゆっくり、じっくりと展開して欲しかったというのが率直な感想ですが。そうするとたぶん一冊では収まらなくなるのでしょうね。さて冲方丁さんの次作も時代小説だそうで、”清少納言”を書いているとのこと。文事、詩歌の天才ということで本作とシンクロしていくのですね。
April 13, 2013
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