フィリップ・パ~ロウ探偵事務所

PR

Keyword Search

▼キーワード検索

Profile

ピピ♪(パ〜ロウ)

ピピ♪(パ〜ロウ)

Calendar

2006/07/19
XML
カテゴリ: カテゴリ未分類
「話を聞かせてもらおうか。


タコヤキは軽く1回うなずいた。
いつも絶やすことのない口元のうすら笑いが消えていた。

「実は、ストーカーのターゲットになっているみたいなんだ。
 ただ。。。」

タコヤキは少し口ごもった。
どうやらその先はあまり楽しい話ではなさそうに思えた。
オレは気が重くなってきたが、それでもそんなとこ話を切り上げる訳にもいかない。


1日に何十回もイタズラ電話をかけてくるとか、1600ミリの超望遠レンズで遠くから姿を拝んでいるとか。。。
そんなそこいらにいるようなストーカーだったら、わざわざオレに会いに来ておべんちゃら言ったりはしないね。」

タコヤキは、今度は2回ゆっくりとうなずいた。

「誰も信じてくれないだろうと思って、今まで誰にも話してないんだ。
お前だったら、笑わないで聞いてくれると思ってたよ。」

そう言って、さっきから手をつけなかったバーボンを一口すすった。

「1年ほど前から毎晩、妻は夜中に突然起き出して、パジャマのまま靴も履かずに家から出て行こうとするようになった。
妻の話では、誰かに手を引かれているらしい。
後姿だけははっきり見えていて、手を引くのはあまり見覚えのない男の後姿だって言ってた。」

タコヤキはガラにもなく、慎重に言葉を選びながらそこまで話し、また一口すすった。

「夢遊病じゃないのか?


タコヤキは続きを話すべきかどうか少し考え込んでいるようだった。
オレは話を少し変えてみることにした。

「ストーカーといえば。。。マスター、タルコフスキーの映画で『ストーカー』っていうのがあったよな?」

「あれは。。。1979年に制作された映画で当時はまだソ連だった。この映画の中では”ストーカー”と言うのは今使用されているような意味ではなく、”密猟者”の意味のほうで使われていていて、”ゾーン”という謎の場所へ連れて行く”水先案内人”のような人物をあらわしていた。」

「ラストも良くわからなかったが、超能力を持っているような少女が出てきたよな?」



話を聞きながら、オレは2杯目のバーボンを飲み干した。



to be continued...






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2006/07/20 02:36:03 AM
コメント(4) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

Favorite Blog

探偵仲村美里☆のんび… n.misatoさん
◎心の病気を治すヒン… ようこ@管理人さん
風光る 脳腫瘍闘病記 うなぎ犬♪さん
病的空想缶 †。。涼。。†さん
せび邸 セビセビさん
聖地・甲子園付近にて 甲子園付近住民さん

Comments

ピピ@ Re:なるほど(09/21) シニアヲタの紅子さん 少し放置気味に…
シニアヲタの紅子@ なるほど タイトルは適当です。(Re~でも良かった…
*紅子@ そうですか…(お返事無用よ) 断水・・・それだけでももう、寸時でも不…
ピピ@ Re:こころにも うちは3日ぐらい断水してただけで、被害は…
紅子@ 日記へのコメント等ではないけれど ご無事で何より。 心配してました(;_;) 生…

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: