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プレッツェーモロ

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Feb 20, 2007
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カテゴリ: 映画
いや~、ようやく観た~。
輝ける青春 』。



DVD2枚に渡って、全部で6時間!
宣伝文句は、「 イタリアのある家族の涙と喜びに満ちた40年を描く6時間の壮大な感動作 。」
第56回カンヌ映画祭、ある視点部門グランプリ、イタリアのアカデミー賞ダヴィド・ディ・ドナテッロで6部門受賞。

確かに力作でした。
私の評価は星4つ。
★★★★☆

前半と後半では、印象がかなり違う映画。
前半は、ほお~、イタリアの俳優は、かっこいいなあ^^
後半は、ずーっとうるうるしっぱなしで、鼻が詰まって窒息寸前。

映画を観ながら、1960年代から現代までのイタリア社会の移り変わりを、登場人物と一緒に体験することもできます。

この間にイタリアで起こった大きな出来事は、まず、 フィレンツェの大洪水
1966年にアルノ川が氾濫して、多くの死者が出た災害。
世界的な芸術品の被害も甚大。
私は、このことをまったく知らないでフィレンツェに行って、ある教会で、「ここまで水没した」という古いプレートを見て(かなり高い位置だったなあ)、初めて大災害があったことを知ったもんでした。

そしてこの年は、サッカーのワールドカップで、北朝鮮がイタリアを1対0で下して、史上最大の番狂わせと言われたんだって。
この試合のことも、印象的に使われてました。

この頃から、イタリアは 経済危機 に。

私にとって一番強烈な記憶は、1978年に起きた、赤い旅団による モロ元首相の誘拐暗殺事件
当時、元首相の死体の写真が新聞に載って、その姿がいまだに忘れられないくらいトラウマになってます。

その4年後の1982年は、サッカーのワールドカップで イタリアが優勝 した年。
優勝の瞬間を、映画ではすごーく印象的に使ってます。

1992年は、シチリアで、 反マフィアの判事 二人が相次いで殺害されて、市民の反マフィア意識が急激に高まった年。
私も、この事件の再現ドラマを見て、マフィアがいなくなって欲しい!と強く思ったもんだ。

この映画のもう1つの特徴は、舞台が、トリノ、ローマ、フィレンツェ、パレルモ、ストロンボリ島、ヴァル・ドルチャなど、イタリア各地に渡っていること。
イタリアに興味のある人なら、思い入れのある町が最低1つは登場するはず。
たとえば、ヴァル・ドルチャはモンタルチーノのある場所。
映画みたいにここに別荘建てて、ワイン三昧のバカンスを過ごしたい人、いるんじゃないかなあ。

私の場合は、まず、フィレンツェの図書館。
落ちこぼれ学生だった頃、授業をさぼってここで一人で時間を潰していたちょっとせつない思い出の場所。
そしてもう1つはストロンボリ島。
偶然にも、今、私が一番行きたい場所。
2年前の日記 にも書いてます。
行くのが大変そうなんで、どうしようかなあ、なんて思ってたんだけど、すごーくいい所みたい。
決めたぞ、いつか行く!

それにしても、イタリアの役者さんて、みんな魅力的ですねー。
主役の ルイジ・ロ・カーショ は、イタリアを代表する役者さんなのか、色んなところで名前を見ます。
ちょっとアラン・カミング似。



弟役のアレッシオ・ボーニは、ヒュー・ジャックマンと山下真司を足して割ったような いい男 ^^
素晴らしかったのは、母親役のアドリアーナ・アスティ。
この人、ヴィスコンティ監督の『ルードヴィヒ』や『若者のすべて』にも出てるんだー!
元ベルトルッチ夫人かあ。
うーんと若い頃のアドリアーナ・アスティ

登場人物勢揃い

この映画、ストーリーはちょっとセンチメンタルで、できすぎ感もいなめない。
なにしろ、主人公は人道派精神科医で、姉は人道派検事、弟は人間関係がうまく築けない悩める刑事で、妹の旦那は主人公の親友でイタリア銀行の行員。
ここまでエリートが揃うと、ちょっと鼻につくなあ。
しかも兄弟揃ってサッカーに興味なしなんて、イタリアのインテリって、こういうもんなの?
主人公の弟と妻の行動も、どうもよく理解できないし・・・。
前半はこんな感じ。

だけど、後半を観て、ようやく気がつきました。
弟と妻が理解できないのは私だけじゃなくて、主人公とその家族も、理解できなかったんだー。
私には映画の中の他人事だから、なんだよ、よく分かんないよ、で終わりだけど、それが家族だったら、なぜ理解できなかったのか、悩むよなあ。
一番深く悩んだのは、多分、母親。
アドリアーナ・アスティの演技から、それが強く静かに伝わってきます。
うっ、思い出すと、涙が・・・。

映画の原題は、『La meglio gioventu』。
直訳すると、“最も素晴らしい青春時代”。
実は私、なんでこういうタイトルなのか、よく分からなかったー。
そのあたりが、ちょっと物足りなかったなあ。
だけど、イタリア映画もなかなかいいもんだ、と思える作品でした。
あっ、そう言えば、おいしそうな料理は全然出てこなかった~。






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Last updated  Feb 20, 2007 10:50:34 AM
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