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February 4, 2006
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カテゴリ: 今日もいい日だ



昨夜、鎌倉でも行くかという話しになり、じゃあ明日は早起きして出発だ、というふうに決めて寝たまでは良かったものの、さすがに名古屋・東京間のドライブで疲れたのか、不覚にも今朝私が目覚めたのは10時過ぎ。ひゃー、うっかり寝過ごしちまった、申し訳ないが今日のドライブはなしか、と思ってリビングに下りていくと、すっかり身支度を整えた両親がこたつに入って、私の起きて来るのを待ち構えていたのでした。あ、やっぱり行くのね・・・。

というわけで15分で支度をして出発。

ところで、今日の目的地は鎌倉ですから、東名横浜インターから横浜横須賀道路に乗って葉山まで行ってもいいのですが、思うところあって東名厚木インターまで行き、そこから129号線を南下し、茅ヶ崎を経由して鎌倉入りすることにしました。なぜ茅ヶ崎を経由したかと申しますと、ここに「開高健記念館」があるからです。

開高さんは1974年に東京から茅ヶ崎に居を移し、生涯ここで作家生活を続けられたのですが、60歳にもならぬうちに早死にされ、その後娘さんも亡くなり、先年は奥様で詩人の牧洋子さんも亡くなられてしまった。そんなこともあってか、彼の自宅は茅ヶ崎市に寄付され、今では開高さんを偲ぶ記念館となって、一般に開放されているんですな。入場料は無料です。

で、ネットで調べた情報を頼りにここを訪れてみると、なかなか趣のあるところで、なるほど日本人離れした行動力を誇った作家のベース・キャンプっぽい感じです。

主な展示室が二つあって、縁の品々が飾られていたり、自筆の原稿が飾られていたり。今回は、「作家の食欲」というのがテーマになっていたようで、彼が世界をまたにかけて食べまくったものにまつわる展示がなされていました。食に関して彼が書いた原稿などもそうですが、その他に、生前の彼が自宅にストックしていたワインや、その他ありとあらゆる酒が置いてあったり、それを飲む為のグラスやデキャンター(溲瓶形、なんてのもあったりして)が置いてあったり、はたまた、彼のところにうまいものを送ってくれる善き友人たちへに書いた、なかなか心の籠もった礼状が展示してあったりして、これがなかなか面白い。ニューヨーク・セントラルステーションの有名なオイスター・バーのメニューを自ら額装したものなども壁に掛けてあって、開高の旺盛な好奇心が窺えたりもします。

それからもう一部屋、彼の書斎が、主人が生きていた当時のままの形で残されているのも見ものでした。それを見ると、彼は和風の文机を壁際にこしらえた掘ごたつの上に差し渡し、座椅子を使って原稿を書いていたようですな。そして部屋の壁には、彼がつり上げた大物の魚の剥製があちこちに飾ってあって、いかにもこの人の書斎らしい感じでした。

最初の展示室では、生前の開高さんがNHKのインタビュー番組に出た時の模様が放映されていましたけど、そのしゃべり方、話しの内容ともに、関西人らしいエネルギーがほとばしり出ていました。開高さんは、色々な意味で日本人離れはしていますけど、彼が関西人であることを思えば、なるほどな、と思うところは多いですね。



さて、開高健記念館を楽しんだ後、我ら親子はいざ鎌倉へ。

しかし、鎌倉というところは車で訪れるにはあまり適さないところでありまして、なにしろ駐車場が少ない。しかも料金が高い。結局、駅前の東急ストアの駐車場に止め、後で買物をして割引してもらうことにしました。それが一番正解じゃないかな。

で、まずは腹拵え。「秋本」という店で天丼を食べましたけど、まあ普通でしたね。

そしてその後、小町通りを少し散策しました。本当は、骨董ブームの私ゆえ、古道具屋を一軒ずつ虱潰しに見ていきたいところですけど、時間がないのでさらりと流すにとどめたのが残念なところ。ただ、ここには「木犀堂」というなかなかいい古書店があるので、ここだけはじっくり見ました。で、由良君美の『みみずく偏書記』(青土社)を1500円で購入。他にもいい本が沢山ありましたけど、今日はこれだけで我慢。

で、今日は円覚寺が見たかったので、鎌倉駅からお隣の北鎌倉まで一駅電車に乗ることに。

円覚寺、久しぶりに訪れましたけど、なんか「ひっそりこん」としてしまって、寂しい感じでしたね。子供の時の記憶では、もう少し賑やかな印象があったのですが。

しかもこのお寺、有名な塔頭(たっちゅう)のほとんどが部外者立入禁止で、「漫歩・漫写、お断り」なんて書いてある。おや。それだったら、何の為に入場料取るんですかい? 入場料を取る以上、観光客に見せることを前提としているのではないの? 昔はそんなことはなかったのに、妙に敷居を高くしちゃって、一体何のつもりだろう。

・・・そう言えば昔、アリゾナのとあるモルモン教会で、道を尋ねたことがありました。その時、教会の方が「今日あなたが行こうとしている道は教えてあげましょう。しかし、もっと大きな意味で、あなたが進んでいくべき道について、私たちとお話ししませんか」と、入信を勧められてえらい往生したことがあります。

しかし、私はそれは当然だと思います。彼らは自分たちの宗教に自信がある。だから彼らから見れば、私は道に迷ってばかりの可哀相な人間に見えるのでしょう。だから、何とかモルモンの教えに導いて、迷いを解いてあげたいと彼らが思うのは当然です。

それにひきかえ我が日本の仏教界は、どうなんざんしょ。たとえ物見遊山のつもりであろうと、寺の山門をくぐった観光客がいれば、それを一人でも入信に導くべきなのに、導くどころか「立ち入り禁止」と来たもんだ。

モルモン教会とは心がけが違うぜ。もしお釈迦様がこの「立ち入り禁止」の札を見たらどう思うか、考えて見ろと言いたい。ひょっとしたら、今日、何人かのお釈迦様の化身が、この札の前で涙を流したかもしれないんだぞ。



さて、そんな感じで思いの丈を遂げてやった我らは、満足して円覚寺を後にし、もう一度鎌倉に戻って車に乗り込み、今度は逗子新道から横浜横須賀道路、保土ヶ谷バイパス、東名と乗り継いで帰路についた次第。もちろんお土産は豊島屋の「鳩サブレー」でございます。

今日は、立春にしては寒過ぎる一日でしたけど、開高健記念館と鎌倉散策をそれなりに堪能できて、なかなかいいドライブとなったのでした。今日も、いい日だ。





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Last updated  February 4, 2006 11:49:40 PM コメント(2) | コメントを書く
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ゆりんいたりあ @ Re:スペイン優勝、そして早くもW杯ロス(07/20) 釈迦楽さん、 ご無沙汰しております。 お…
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