教授のおすすめ!セレクトショップ

教授のおすすめ!セレクトショップ

PR

×

Profile

釈迦楽

釈迦楽

Keyword Search

▼キーワード検索

Shopping List

お買いものレビューがまだ書かれていません。
April 30, 2007
XML
カテゴリ: 教授の読書日記

Jazz の世界に入門したものの、いわゆる「Jazz評論家」の推薦するCDの多くにピンと来ないワタクシ。ひょっとして私がおかしいのか、それともJazz評論家ってのが全員馬鹿なのか、と悩んでいたところ、ついに見つけましたよ、気の合うJazz評論家を! 寺島靖国さんがその人です! 寺島さんの『辛口! Jazzノート』を読んでいたら、「あ、この人の感性、分かる!」と初めて思いましたね。

例えばちょうど一年前、昨年の4月27日のこのブログに、私は次のように書いています。

「しかし、そこがジャズの困ったところなんですよね。こちらは駆け出しのジャズ・ファンですから、どうしてもまず「本」から情報を得ようとするわけですよ。で、色々なジャズ関連書を読んで、どうもこのアルバムが傑作らしい、というアタリをつけるわけ。

で、実際買って、聴いてみる。すると・・・

つまらん・・・。・・・ということが往々にしてあるんだよなー。

たとえば日本でも人気のソニー・ロリンズの代表作『サキソフォン・コロッサス』にしても、私には下卑たキャバレーの音にしか聴こえないですし、天才ピアニストとして並び称されるセロニアス・モンクの『ヒムセルフ』やバド・パウエルの『ジャズ・ジャイアント』も、その天才たる所以が私には分かりません。オスカー・ピーターソンなんてピロピロ早弾きしてるだけですし、チック・コリアの『リターン・トゥー・フォー・エヴァー』なんて、冗談でCMソングでも作ったの? という感じ。キース・ジャレットの『ケルン・コンサート』にしても、気取りが鼻について退屈してしまう。その他、ソニー・クラークだの、アート・ブレーキーだの、ホレス・シルヴァーだの、デクスター・ゴードンだのって、「買った、聴いた、退屈した」というジャズ・アルバムは数知れず。いわゆるジャズの批評家だのファンだのってのは、ほんとにこれらを聴いて「良い!」と思ったのか知らん。」

さて、次に『辛口! Jazzノート』の寺島さんの文章を見てください。

「ジャズのなんたるかがわからなかったこと、名盤の名に惑わされて買ってはみたものの、あまりの名盤度にがっかりし、割りたくなったレコードが、何枚もある。バド・パウエルの『アメイジングVol.1』、マイルスの『バース・オブ・ザ・クール』、『ミントン・ハウスのチャーリー・クリスチャン』などがそういう恨めしいレコードである」(59頁)

ほらね、私とまったく同じことを書かれているじゃないですか!



「今考えてみると、ぼくは名盤の意味を完全にとり違えていた。『名盤』に二種類あることに気がついたのは、ジャズを聴きはじめて十年くらいたってからだから、ぼくは相当お人よしでオクテのジャズ・ファンだった。
僕の考えでは、どうやら名盤は、1.いわゆる「ジャズの発展」なるものに寄与した名盤、2.ファンが目を細めて聴きいる名盤、の二種類に分かれるようだ。
前記の三枚はすべて1.に属していたというわけである。
ところが、そんなことは誰も教えてくれないから困る。」

もちろん、私も内心ではそういうことなんだろうと思ってはいましたが、こうやって年季の入ったJazzファンのお墨付きをもらうと、自信が出てきます。要するに、専門家の言うことなんか放っておいて、自分の耳と感性だけ信じろってことなんですな。

また昨年8月31日のブログで私はチェット・ベイカーというトランペッターについて次のように書いています。

「ところでチェット・ベイカーという人の特徴の一つは、彼が歌う、ということなんです。彼はトランペットを吹くだけでなく、ヴォーカルもやるんです。

で、それが人気のもとでもあり、また不人気の理由でもあるんですな。事実、ジャズ関連の本の中で、チェット・ベイカーについて触れている部分を読むと、たいてい彼のヴォーカルのことが批判的に書かれています。たとえば『ジャズCDの名盤』(文春新書)で悠雅彦氏は「打ち明ければ昔から熱心なファンではない。ことに彼の歌は苦手だった」(189頁)と書いているし、『新ジャズの名演・名盤』(講談社現代新書)の著者・後藤雅洋氏は「彼の異様とも思える中性的ヴォーカルが・・・うまいんだかへたなんだかよくわからないが、とにかく個性的であることはまちがいない」(121頁)と述べています。他にも色々ありますが、とにかくジャズ通の間ではチェット・ベイカーのヴォーカルはあまり高く評価されていないんです。

しかし、「異様とも思える中性的ヴォーカル」だなんて言われると、私のような素人は逆に興味が出てくるわけですよ。ヴォーカルが「異様」ってどういうこと!?

で、買ってみたわけですよ。で、聴いてみた、と。

・・・いいじゃん、結構。ワタクシ、好きかも・・・。



要するに、雰囲気が出てるかどうか、その雰囲気が好きか嫌いかってことですよ。で、それを言ったら、私はかなり好きな部類ですね。特に8曲目の「You Don't Know What Love Is」なんて、歌詞・曲調とも泣かせてくれます。トランペットの方は、洗練されたウェスト・コースト系のクールな音色。」

要するに、多くのJazzの専門家と違って、私はチェット・ベイカーを高く評価したんですな。

すると、嬉しいことに寺島靖国さんもまた、チェット・ベイカーがことのほかお気に入りのようなんです。以下の文章をお読み下さい。

「ある日突然、うそのようにジャズから足を洗ったジャズ・ファンを、ぼくは何人も知っているが、彼らはすべてハードで一途なファンであった。そして申し合わせたように『チェット・ベイカー・シングズ』のようなレコードから目をそむけていた。
このレコードの特徴をひとくちでいえば、ジャズ・ボーカルにはめったに見られない淡白なリラクゼイションと、“無意識にでたジャズ意識”の絶妙なバランス感覚にある。(中略)

歌手の価値は、歌が上手かヘタかより選曲センスで決まる。名盤か駄盤かの分かれ目になる。(中略)
もし終生ジャズを聴き続けたかったら、愛すべきジャズの空気穴として大きな価値をもつ『チェット・ベイカー・シングズ』を聴くべきだろう。」(68~72頁)

ほれほれ、またしても私と寺島さん、ほとんど同じことを言っているじゃないですか!

ということで、今回寺島さんのこの本を読んで、私は何度も頷き、同意し、溜飲を下げました。こんなこと、Jazz関連の本を読んでいて初めてです。

その他、『辛口! Jazzノート』には面白い話題が満載。例えばJazz評論家としての大橋巨泉氏がいかに優れていたかとか、素人Jazz専門家・鍵谷幸信氏の才能と限界とか、私も大ファンである植草甚一氏のJazzの聴き方は評価できるのかどうか、とか、へえ~と思うことばかり。また、Jazz喫茶経営の苦労話も面白いですし、中古レコード屋巡りのエッセイなどは、古本屋巡りに通じるものがあり、それを唯一無二の趣味とする私には非常に興味深かった。

というわけで、この本、Jazzを聴きはじめようかな、などと思っている人、ちょっと聴いてみたけど自分には理解できないな、などと思ってしまった人にはまさにピッタリ。教授のおすすめ! です。連休後半の読書に、ぜひ!


これこれ!
↓

辛口!jazzノート





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  April 30, 2007 12:45:55 PM
コメント(7) | コメントを書く


■コメント

お名前
タイトル
メッセージ
画像認証
上の画像で表示されている数字を入力して下さい。


利用規約 に同意してコメントを
※コメントに関するよくある質問は、 こちら をご確認ください。


ジャズは  
黒猫Moon さん
元彼(15歳上)の影響で結構マニアックなものを聴いていました。
コルトレーンとか
阿部薫とか。(坂本九の甥で29歳で夭折)
フリージャズって奴ですね。
部屋でかけていたら同居していた弟が発狂していました。
最近あまり聴かなくなったけれど。。。
ジャズ喫茶YURIの話ってしましたっけ?
あそこもリクエストは応じてくれるのですが、
コルトレーンのフリージャズっぽいのはかけてくれましたが、
阿部薫はアウトでした。^^ (April 30, 2007 03:00:10 PM)

Re:ジャズは(04/30)  
釈迦楽  さん
黒猫Moonさん

YURIって、テレビ塔近くの有名なジャズ喫茶ですね? 前を通ったことはあるけど、中に入ったことは・・・。いつかそちら方面に行く時にでも寄ってみましょう。

その他、岡崎にも割と有名なジャズ喫茶があると聞きましたし、覚王山にある「スターライト」もライブが有名ですね。名古屋にもそれなりにジャズ文化ってあるんですよね。 (May 1, 2007 10:15:55 AM)

ジャズ喫茶ユリ  
黒猫Moon さん
おいしいですよ。
チキンライスがおすすめです!
セットがお徳です。
女の子一人でも入りやすいジャズ喫茶です。

掲示板ですが、暫くお休みしますので、
お手数ですがリンクからはずしてください。
よろしくお願いします。 (May 1, 2007 05:21:56 PM)

チェット・ベイカー・シングズ  
海へ向かう夜中のドライブにぴったりでした。
(May 1, 2007 08:51:57 PM)

Re:チェット・ベイカー・シングズ(04/30)  
釈迦楽  さん
Mike23さん

チェット・ベイカー、よかったでしょ?

ちなみに、私が最近贔屓にしているジャズ喫茶「青猫」では、ECM系のジャズがよくかかるんです。その影響もあって、キース・ジャレットとかパット・メセニーとか、そういう方面のジャズにも興味がでてきました。またいいのがあったら紹介しますよ。 (May 1, 2007 09:52:18 PM)

Re:ジャズ喫茶ユリ(04/30)  
釈迦楽  さん
黒猫Moonさん

了解です。なんかありました? (May 1, 2007 09:53:41 PM)

祈願・中日連敗脱出のためです  
黒猫Moon さん
というのは嘘ですが、
しばらく休みたくなったのです。。。
今日は母が会社の人と応援に行っていたのですが。。。
巨人め!二岡め!どろどろどろ (May 1, 2007 10:48:47 PM)

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

Calendar

Favorite Blog

庭の茶の花 New! AZURE702さん

残暑が続くが ゆりんいたりあさん

YAMAKOのアサ… YAMAKO(NAOKO)さん
まるとるっちのマル… まるとるっちさん
Professor Rokku の… Rokkuさん

Comments

釈迦楽@ Re[1]:スペイン優勝、そして早くもW杯ロス(07/20) ゆりんいたりあさんへ  いやあ、メッシ…
ゆりんいたりあ @ Re:スペイン優勝、そして早くもW杯ロス(07/20) 釈迦楽さん、 ご無沙汰しております。 お…
釈迦楽@ Re[1]:S師範と稽古(06/11) はちみつ先生へ    こちらこそ、有意義…
はちみつ@ Re:S師範と稽古(06/11) 先日の稽古、大変勉強になりました。 あり…
釈迦楽 @ Re[3]:柔術のコツが少し分かってきた気が・・・(04/23) はちみつ先生へ  引っ越し、思っていた…

© Rakuten Group, Inc.
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: