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May 5, 2007
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カテゴリ: 教授の読書日記



で、「伊よ天」からの帰り、有隣堂書店にたち寄ったら、正岡子規の有名な『病牀六尺』を見かけたので、何の気なしに買い求め、家に帰ってからパラパラとこの本を読んでみたわけ。

この本、肺結核に冒されていた正岡子規が、苦しい病床にありながらも日常の細々とした事柄を綴り、新聞掲載された一種の病床日記であるわけなんですが、こいつを読みながら私がふと思ったのは、「これ、要するにブログだよな・・・」ということでありました。

日記でもあり、エッセイでもあり、芸術・文化評論であり、警世の文でもあり、ちょっとした日常の幸せの報告でもあり、しかも書いたそばから新聞掲載されて公になるわけでしょう? まさにブログそのものじゃないですか。子規は時代を100年先取りして、明治末期に既にブログを始めていた。そう考えていいのではないかしらん。

つまり、この本はブログ仲間のブログを読みに行っているような感じで読めばいいんだ・・・そう思ったら、急にこの本に親しみがわいてきました。

とはいえ、そこはやっぱり子規。折にふれ「こんな句を作ってみた」などと言いながら書きつけてある俳句がすごい。それに和洋漢の教養があり、また当代一流の友人たちから様々な最新情報を得ているので、六尺の病床から外へは出られない人とは思われないほど、時代の流れにも明るいわけ。さすが、という感じです。

でも、読んでいると、日によって病状が悪化するのか、病気の苦しさを悲鳴のように訴えている箇所もあって、それは読んでいてちょっと辛いところがある。

ま、そんな子規の体調を慮ってか、新聞社の方でも、この日々のコラムの休載を申し出ることもあったようですが、そんな時には子規は新聞社に対して「どうか、そんなことを言わず、続けさせてくれ!」と訴えたんですってね。そりゃ、死病に取り憑かれているのだから体調は最悪、だけど毎朝新聞を広げ、自分のコラムが載っているのを確認するのが、当時の子規にとっての唯一の生き甲斐であり、生きる力の源泉なのだから、どうかそれを奪わないでくれ、ということなんです。

は~。ブログはブログでも、命懸けのブログですな。でも、その気持ち、何だか想像できるなあ。



そんなことを思いつつ、また、私自身のこのブログにもし最後のページがあるのだとしたら、そこに私は何を書くのかしら、などとも思いつつ、子規のこの小さな本を読み進めている今日の私だったのでした。


これこれ!
↓

病牀六尺改版





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Last updated  May 5, 2007 07:12:10 PM コメントを書く


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