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釈迦楽

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November 25, 2009
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カテゴリ: わけ分からん

 今日は久々にゼミ生を叱りました。ゼミ生を叱るなんて、10年ぶり以上ですよ。


 このゼミ生、秋口から先週まで交換留学生としてニューヨーク州の大学に短期留学していたのですが、帰国報告に私の研究室に来たはいいものの、「先生、卒論のことでご相談が」というので何かと思えば、「テーマを何にしたらいいでしょう?」などとほざきほって・・・。

 テーマ? テーマって、お前、この時期に何を言ってるの? 卒論の締切は、わずか5週間後なんだぜ? 

 で、半ば唖然としながら彼女が頭に描いている「卒論テーマ候補」をいくつか聞いてみたら、これがまたどれもこれも箸にも棒にもかからないものばかり。

 曰く、「ハーレム・ルネッサンスの時代に、スラム街に住む貧しい黒人たちのすさんだ生活を音楽が随分癒したと聞いたので、そのあたりのことを・・・」

 ワタクシ:「そんな百年前のことを、しかもそんな漠然としたことを今から調べられるわけないだろう! 大体、音楽が人を癒すといったって、それをどうやって証明するんだよ。統計とかあるのか?」

 曰く、「映画『フェーム』が描く黒人文化、なんてのはダメですかねえ・・・」

 ワタクシ:「映画一本見ただけで、黒人文化の何が分かるんだっ!」

 曰く:「ストンプという演奏グループから見るハーレム文化、ではどうでしょう?」



 ま、こんな調子ですわ・・・。情けない・・・。

 で、おいおい、こんなテーマじゃ卒論は書けないぞ! どうするんだよ! と問い質したところ、にっこり笑って「最悪、留年かも・・・」と一言。

 これでワタクシもブチ切れまして。何、じゃあお前は本当に留年する覚悟があるのか、親もそれでいいと言っているのか、それならそれで留年前提で指導するが、それでいいのか?! とちょっと本気で詰め寄ったら、すぐ泣きだす。まったく、卒論を舐めてるし、指導しているワタクシを舐めているとしか思えませんなあ。

 嫌だねえ、最後はアリさんに頼ればいいと思っているキリギリスみたいな学生って・・・。

 で、泣いてたって仕方がないので、とにかくあと5週間で何ができるかを一緒に検討したのですが、まあ、大したことはできないのは分かり切っているわけで、いかに誤魔化して卒論っぽいものに見えるようにするか、ということだよなあ・・・。

 で、何とか道筋だけは付けてやりましたけど、別れ際の一言がまた秀逸で、「じゃあ、いつまでにこれを調べればいいですか」ですと・・・。

 てめ~! いつまでってどういうことだ?! なんで俺に聞くんだよ! 卒論の締切は決まっているのだから、それまでに書き終えるにはどうすればいいか、いつまでに何をすればいいか、逆算すればおのずと分かるだろう! それでも俺に聞くというのなら言ってやるが、答えは「夏休み前」だよ!

 というわけで、今日は午後から別な仕事をする予定だったのに、馬鹿なゼミ生のおかげですっかり台無しにされてしまいましたわ。

 しかしね、私のゼミのみならず、最近、こういう学生がほんと、増えてきました。大学に4年も通っておきながら、何かを調べたり、論じたりすることとはどういうことか、まったく分かってないどころか、そもそも今、自分が何をすればいいのかすら、自分で決められない学生が・・・。他の先生方も苦労されているようで・・・。

 ほんと、今日日、大学生だなんて言ったって、仕分け作業したら、その大半は「大学に行く必要も資格もなし」と判定されるようなのばっかりだと思いますよ。しかし、さすがにワタクシのゼミにまでこういうのが出てきたとはなあ・・・。ちょっとショックだったなあ。

 ま、とにかくこのゼミ生の現状がわかりましたから、これから指導で苦労することもわかったわけで、師走を前に、ますます走り回らなければならないことを予感し、いささかぐったりとなっているワタクシなのでありました、とさ。とほほ・・・。





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Last updated  November 26, 2009 10:47:45 AM
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Re:キリギリス型学生の増加(11/25)  
釈迦楽さん;
お辛いですねぇ…

>で、何とか道筋だけは付けてやりましたけど、別れ際の一言がまた秀逸で、「じゃあ、いつまでにこれを調べればいいですか」ですと・・・。



これには思わず吹き出しました。現場でカリカリされている釈迦楽先生には申し訳ありませんが。

何ですかねぇ、こういう学生も卒業させて「学士」にする必要があるのでしょうかねぇ?
昔の大学の先生だったら何の躊躇いも無く落第か退学にしたんじゃありませんか?

その点、今の先生方には「指導責任として脱落者を出さない」というノルマがあるのでしょうか?若しそうなら本当にお気の毒なことです。

例に挙がった女子学生は大学にはミスマッチな人なんでしょう。こういう人だって、他に適性がある筈です。学問に向かない人は大学に行く必要はないわけで、そうなると前におっしゃったように、教育コース(専門学校とか職業学校など)の多様化が必要になりそうですね。
又、同時に大学を含むそういう多様な教育コースに格差を付けないという、我々の認識の進化も必要でしょう。

何れにしろ先生のご苦労、衷心よりお察し申し上げます。
(November 26, 2009 05:24:09 PM)

涙は女の武器ですね(笑)  
藍毘尼 さん
どうか、そのゼミ生さんを、ちゃんと卒業させてあげてくださいね!

似たような話になるかどうかはわかりませんが、
息子が学会で大企業の研究者など3ケタの人数を前にして発表した時に、後の質疑応答で、目のつけどころがいいと言ってもらったらしいんです。その話を聞いて、
「よかったね」と誉めると、
「いや、僕は頭良くないで。○○先生(指導教官)にテーマを与えてもらって実験しただけやから。」と言ってました。
教授の元から巣立って、自分の力で社会で一人前になるのは果たしていつぐらいのことやらと思います。

>嫌だねえ、最後はアリさんに頼ればいいと思っているキリギリスみたいな学生って・・・。

社会に出たら、そうはいかないですからね!
でも、女子学生は、お嫁さんという逃げ道が、、(笑) (November 26, 2009 09:12:55 PM)

疲れます・・・  
釈迦楽  さん
藍毘尼さん、
マックさん、

 なんだか昨日、怒り疲れたのか、今日は風邪気味です。怒るのもストレスがありますからねえ。

 こういう学生についてがっかりさせられるのは、苦労の甲斐がない、というところでして、尻拭いで大変な思いをさせられた学生ほど、ケロっと卒業して、その後音沙汰なし、というケースがほとんどなんです。逆に、なーんの苦労もかけないいい学生ほど、卒業後も遊びに来てくれる。

 やっぱり、賢い子は、感謝すべきこともちゃんと分るんですね。

 大学もだんだん、こういう賢い子が減ってきました。一体、誰に文句を言えばいいものやら・・・。 (November 27, 2009 12:53:48 AM)

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