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April 7, 2022

４月６日・７日は５大文芸誌の発売日！　いよいよ今月から文芸時評を担当するワタクシ、息せき切って書店に飛び込み、一挙に５冊買って今日から熟読！

　・・・のつもりだったのよ。ところが。

　買えませんでした。『文藝』『文学界』『新潮』『すばる』『群像』の５大誌の一冊も買えなかった。

　だって、書店に売ってないんだもん。

　で、店員さんに聞いたんだけど、「ちょっとうちではキビシイですね」ですって。言っておきますが、家の近くでは一番大きな書店チェーンですよ！

　つまりね、今や５大文芸誌のどれも発行部数が少なすぎて、日本全国の書店に出回らないと。東京２３区内の大書店ならともかく、地方都市のベッドタウンあたりでは、ちょっと大き目の書店でも扱えないんですと。

　ね！　これが現在の「文学」の位置なのよ。基本、誰にも必要とされていないので、地政学的に一部の地域に住む特権階級のみが気まぐれに手にできる嗜好品みたいになっているわけ。

　言ってみれば、「ホヤ」みたいなもんじゃない？　全国規模で見ると、扱っているスーパー自体が少なくて、普通は誰にも買えない。辛うじて産地の一部で、好き者の間でだけ流通しているっていう。

　で、思うのだけど、こんなものさあ、時評で取り上げる意味あるの？　時評ってのは、多くの人が興味を持っているジャンルのもので、しかも種類が色々あってどれを選んでいいか分からないから専門家が「これがいいよ」って教えてあげる体のものでしょ。

　それに、仮に教えてあげたって、地方の書店には５大文芸誌のどれ一つとして売ってないんだからさ。時評なんてしたって、まったく意味ないよ。

　というわけで、文芸評論家デビュー目前にして、私はいきなり出鼻をくじかれてしまったのでした。文学は、もう終わった！！！

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