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Aug 21, 2021

日本の自動車産業の位置と問題点　＆　海外生産でのサプライチェーンでは重要部品は国内回帰すべきでは。さもないと「カンバン方式」も効果なし。

カテゴリ：政治・経済(国内統計etc.)

★

１． 世界の中での自動車（四輪車）生産台数の動き

(赤字は文章から入手）

(MarkLinesの言う自動車生産は、四輪車のうち、
　貨物輸送を主目的とするものを除いているようだ。)

２０１９年は世界の自動車生産は　9,179万台で、

フォルクスワーゲングループが　1,097 万台（ 12.0%）、

トヨタグループが 1,074 万台（11.7%）、

ルノー・日産・三菱グループ 1,015 万台（ 11.1%）,

この３グループで 34.7%を占めた。

　コロナ禍で２０２０年の生産台数は 7,762 万台と

▲15.4%減少し、

トップ企業は首位と２位が入れ替わった。

　トヨタグループは 953 万台（12.3%）、

フォルクスワーゲングループが 931 万台（12.0%）、

ルノー・日産・三菱グループは 780 万台（10.0%）

と、この３グループでは 34.3%と、上位３社のシェアは

▲0.4%落ちている。

（電気自動車などの組み立て企業がシェアを伸ばす素地が

生まれたのであろう。）

　日本の自動車の国内生産は２０１９年で 921.5万台、

２０２０年で 771.5万台（▲16.3%）であり、

２０１９年には世界の生産台数シェアの 10.0%、

２０２０年にはシェア 9.9%を生産したことになる。

２０２１年上期のトヨタには日野自動車を加えていない。

　国別の自動車（四輪車）生産ランキングは下記である。

　　　　　　　世界計　　　　　　　　　77,621,582
ドイツ、フランス・・・乗用車、小型商用車のみ
　　インド・・・一部メーカーの生産台数が含まれていない

出所：GlobalNote

２．日本国内の自動車メーカー別生産台数・輸出台数
　　（二輪車は含まない）

　（米国での山火事、厳冬やハリケーン）
　半導体電装品の製造設備が台風や洪水、厳冬で部品調達できず、

　（ルネッサンスの那珂工場などの火災事故）
また工場の火災などで半導体が生産できない事態になっている。

　　　　　　　　　（東南アジアでの委託部品生産の遅れなど）
　さらに、これに加えて、コロナ禍で自動車部品の生産にも

齟齬が起きている。

★

　讀賣新聞で見てみよう。

＜トヨタ＞

「生産調整の地域別内訳は、
日本１４万台、北米８万台、中国８万台、欧州４万台など。
９月の生産台数は、予定していた９０万台弱から、
５０万台前半に減る。
２０２１年度の生産計画（約９３０万台）については、
あらかじめリスクを想定して策定しているとして、据え置いた。

マレーシアから調達している複数の部品が不足している。
　日本国内では、グループ会社も含めた全１４工場で生産調整を行う。
期間は生産車種によって異なるが、最大で約１か月に及ぶ。
プリウスやカローラ、ＲＡＶ４、ヤリスなど、多くの主要車種の
生産に影響が出ることになる。」

＜マツダ＞

「８月中に、タイとメキシコの工場を最大１０日間、操業停止。
９月以降も生産調整を行う可能性がある。半導体不足が要因。
　両工場では、スポーツ用多目的車（ＳＵＶ）「ＣＸ―３０」、
小型車「マツダ２」などを生産。

＜VW＞

「VWは半導体不足の影響で独国内工場で生産調整。生産ライン
を縮小、勤務時間を短縮。アウディも従業員の夏休みを延長、
生産台数を減らす。」

★

　このようなトヨタ方式「カンバン方式」で築いた

「サプライチェーン」が大きく狂っているのは、

日本では通用してきたサプライチェーンが

諸外国では通用しないことではないだろうか。

　半導体製造設備を海外に持ち出して～

輸出を稼いでいる間に～

国内の空洞化が進みニッチもサッチもいかなくなったのが

自動車産業であり～重要部品については国内回帰すべきで

あろう。

　他国の技術水準を揚げるのもいいが～

カンバン方式は技術が優れた、全ての工程が揃わないと

維持できないのであろう。

　重要部品は国内で造る方式に戻るべきであり、

政府は安かろう、悪かろう、の資本主義から～

本物を造る産業構造の確立に注力すべきである。

★

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