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2007.09.29

ついに、カスティリャの王、ドン・ペドロが死んでしまった。歴史書などで彼がエンリケとの戦いで死んでしまうのはわかっていたのだけど、こうして物語の中での死を見ると、こみ上げてくるものがある。第一巻の冒頭は、彼の洗礼式から始まっているから余計そう思うのかも知れない。一人の人間の一生をしっかり描ききったいい作品になっている。

そのマルティン・ロペスの死のあとは、ドン・ペドロの次女コンスタンシアが中心になって話が進んでいき、ドン・ペドロにかかわった人たちのその後が描かれ、そして最後にコンスタンシアの娘がエンリケの孫と結婚することにより、ドン・ペドロの名誉を回復すると言うところで終わる。
構成がとても印象的で余計に余韻を感じることのできる作品で、いつまでも手元に置いて読み返したいと思う。結末はとても切ないのだけれど……

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