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昼飯のあと、息子がつけたテレビで、伊勢市民の吹奏楽団の定期演奏会の模様をドキュメンタリ風に流していた。「線路は続くよどこまでも」が主題の曲で、楽器のパートごとに「音などどうでもいいから、歌ってみろ」と指揮者が言っているのに惹かれた。
「音は楽器が出してくれるけど、歌わなきゃ音楽にはならないんだよ」なかなか含蓄の有る言葉だ。実際に歌っている場面もあったのだが、歌をやっているものとしては「おいおい・・」と言いたくなるような声である。この歌が線路工事の労働歌だと言うのは知らなかった。
私は楽器が出来ないのがコンプレックスだ。特にピアノなんか、10本の指を全部ばらばらに動かすのだから、神業のように思う。でも、歌うイメージを持って楽器を使わずに歌うと言うのは結構大変な作業なのかも知れないと思い直した。卑下することでも自慢することでもないが、一定の音が出るようにしてある楽器をいじくるのと自分の声帯をそのように調整し、息を送るのは同等くらいなことなのかも知れない。確実に音の出る楽器と、自分の声とどちらを取るかといわれたら、声に何となく自信がない人の方が多いかも知れない。だから吹奏楽の方が人を集めやすいのだろうか。
地元の高校でも、中学でも、合唱は壊滅状態である。指導者がいないのも原因のひとつかも知れない。ある先生が赴任した学校は急に合唱部が強くなる、と言うのは実際に起きていることだ。でも、このごろのような不景気に、「音楽なんかやって何になる?」と言う論も力を持ちそうだ。声楽に心得のある教師も少ないのかも知れない。
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