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盛りだくさん過ぎて、どうすりゃいいのさ思案橋を渡るような11月の歌舞伎観劇でございます。すでに11月の歌舞伎公演もチケットが販売開始されておりまして幾つか確保したことはしましたけれど・・・。歌舞伎会ゴールド会員の発売が一番早いのですが、11月新橋演舞場は、これまでと違って良い席がありませんでした。花形歌舞伎って言うだけで、事前にまとめて押さえられてしまっているのかもしれません。日程的にも厳しいので、やむなく取れる席を確保しておいた次第です。さぁて次の先行販売が、浅草平成中村座の法界坊ですが、初日が土曜日でしたので何とか休めるだろうと決め付けて、竹席を確保。1階椅子席の最前列、中央部と言う好位置でした。この他に、11月分は国立劇場と毎月恒例の歌舞伎座がありまして、日程編成に頭を悩ませているところでもあります。観劇日の飛び込みのご用は、一切お断りで願いましょう。
2008年09月28日
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すでに9月も残り少なくなり、歌舞伎座や新橋演舞場など東京で四座もかかっていた芝居は楽日を終えました。結局、今月は赤坂と三越をパスして、いつもながらのところで終了。楽日に近い24日に昼は新橋演舞場、夜は歌舞伎座と通して参りましたのですが、超簡単に観劇記録だけまとめておきます。さてさて、昼間見てきた新橋演舞場・新秋九月大歌舞伎・昼の部では、源平布引滝の義賢最期を得意とする仁左衛門さんを見たことがありませんから、仏倒れが見たかった次第です。なるほど演じる役者さんにとりまして怖そうな倒れ方でした。さしもの荒事系の若者頭であらせられる海老蔵さんも、何となく力が入りすぎの倒れ方でございます。源平布引滝の竹生島遊覧の場面は舞台では77年ぶりの上演とか。このお話しがあることで小万と言う方が腕を切られてもなお源氏の白旗を離さなかったと言うことが分かるようです。そして最後の源平布引滝の実盛物語なんですが、小万の腕を中心にストーリーが展開し、湖にあがった遺体が運ばれてきて腕をつなげるとしばし生き返ったり、ありえそうもない歌舞伎ならではの荒唐無稽なお話しも。ついでに思い出したのが、5月にシアターコクーンで「我が魂は輝く水なり」と言う舞台を拝見しておりまして、前後が逆ってことでした。つまり、佐々木盛綱が年をとってから木曽義仲軍との戦に髪の毛を黒く染めて出陣し、成人して義仲の家臣となった小万の遺児・太郎吉に討たれると言うことです。この最後の花道七三での引っ込みが、如何にも成田屋ってところでした。成田屋~!!昼の部追い出しの枕獅子では、人間国宝・里長さんの声が心なしか前に出てこなくなってしまったように感じられました。いずれにしても、それぞれのお役につきまして演じる方々の全盛期のものを観ておきたいと言う思いをさらに強くした次第です。続いては、歌舞伎座秀山祭九月大歌舞伎夜の部。こちらはご出演なども記録しときます。一、近江源氏先陣館(おうみげんじせんじんやかた)盛綱陣屋佐々木盛綱 吉右衛門妻早瀬 玉三郎高綱妻篝火 福 助信楽太郎 松 緑高綱一子小四郎 宜 生盛綱一子小三郎 玉太郎竹下孫八 桂 三古郡新左衛門 由次郎伊吹藤太 歌 昇北條時政 歌 六和田兵衛秀盛 左團次盛綱母微妙 芝 翫(みどころ。歌舞伎美人より)兄弟が敵味方に別れて戦うこととなった佐々木盛綱(吉右衛門)は、我が子小三郎(玉太郎)と共に出陣し、弟高綱の子小四郎(宜生)を生け捕りにします。ここへ敵方の和田兵衛(左團次)が上使として現れ、小四郎を返してくれと訴えるので、盛綱は和田兵衛を主君北條時政の陣所へ向かわせます。 そして盛綱は母の微妙(芝翫)に、高綱を迷わせないためにも、小四郎に切腹を勧めて欲しいと頼み、微妙はこれに応じます。やがて微妙の命じるまま小四郎は切腹しようとしますが、母の声を聞くと命が惜しいと訴え、逃げまどいます。一方、陣屋の夜廻りをする盛綱の妻早瀬(玉三郎)は、小四郎に会いに来た篝火(福助)を見つけ、篝火の振る舞いを窘めます。そこへ注進の信楽太郎(松緑)、伊吹藤太(歌昇)が駆けつけ、小四郎を救おうと高綱が出陣して討死したと伝えます。 間もなく盛綱の陣屋へ北條時政(歌六)が入来し、高綱の首実検役を命じるので、盛綱が高綱の首を取り出すと、小四郎は自らの腹に刀を突き立てます。この様子を見た盛綱は、じっと考え込み…。 初代吉右衛門が得意とした時代物の名作を豪華配役で上演する話題の一幕です。 ≪印象記≫何と申しましても、竹本連中のみなさんの語りと三味線で糸に乗った義太夫狂言です。葵太夫・宏太郎の組み合わせの場面は、もう、絶妙。はらで見せる演技の奥深さをたっぷりと味わえました。播磨屋~!後ろの席にいた、ご婦人が実にタイミング良く掛け声を掛けておりまして、こちらも乗り乗り。ご縁があれば、今度また同じ日に見られたらと思いました。二、干支に因みし戯れ絵の趣親子鷹 鳥羽絵(とばえ)下男升六 富十郎ねずみ 鷹之資(みどころ。歌舞伎美人より)下男の升六(富十郎)が、台所で暴れるねずみ(鷹之資)を捕らえ、すりこ木で打とうとしますが、すりこ木に羽が生えて飛んでいってしまいます。その隙にねずみは逃げ出し、やがて升六をかき口説き始めます。 今年の干支に因む清元の名作舞踊を親子共演でお楽み頂きます。≪印象記≫たしか、浮かれ心中でねずみに乗って宙乗りするのですが、出てきたねずみに「鳥羽絵のねずみかい、それとも仁木弾正のねずみかい」と聞く場面があったので鳥羽絵にねずみが出てくるんだと言うことは知っていました。人間国宝が幼い我が子を相手に楽しんでおられる風情が微笑ましかったです。三、天衣紛上野初花 河内山(こうちやま) 上州屋質見世の場より 松江邸玄関先の場まで河内山宗俊 吉右衛門松江出雲守 染五郎腰元浪路 芝 雀宮崎数馬 錦之助近習大橋伊織 桂 三同黒沢要 宗之助同米村伴吾 種太郎同堀江新六 吉之助後家おまき 吉之丞北村大膳 由次郎和泉屋清兵衛 歌 六高木小左衛門 左團次(みどころ。歌舞伎美人より)御数奇屋坊主の河内山宗俊(吉右衛門)は、和泉屋清兵衛(歌六)と上州屋の後家おまき(吉之丞)に頼まれ、松江家に腰元奉公するおまきの娘を救いに向かいます。 松江家の当主である松江出雲守(染五郎)は、おまきの娘浪路(芝雀)に執心し、妾になれと迫っています。近習の宮崎数馬(錦之助)はこれを諌めますが、北村大膳(由次郎)に浪路と密通していると讒言されてしまいます。怒る出雲守は数馬を手討ちにしようとしますが、家老の高木小左衛門(左團次)が押し止めます。 そこへ寛永寺の法親王の使僧が入来します。この使僧こそ河内山で、浪路を帰すことを渋る出雲守を窘め、今回の一件が法親王から幕閣へと伝えられたら、松江家はお取り潰しになると脅します。さすがの出雲守もこの言葉を聞いて、浪路を帰すことを了承します。こうして役目を果たした河内山は、屋敷を後にしようとしますが…。 初代吉右衛門が得意とした世話物の代表作を清新な配役で上演します。≪印象記≫生真面目そうな御数寄屋坊主って印象ですが、どうしてどうして、正体がばれてからはガラリと印象が変わりまして、「馬鹿目~」が決まってました。いやぁ~、歌舞伎ってホントに良いですよ~!
2008年09月27日
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今夜は、歌舞伎ファンもそうでない方も忘れずに。(ビデオ録画の設定完了)劇場への招待 - 平成中村座ベルリン公演“夏祭浪花鑑”歌舞伎俳優・中村勘三郎を座頭とする平成中村座初のヨーロッパ、ドイツ・ベルリン公演「夏祭浪花鑑」です。チャンネル :教育/デジタル教育1 放送日 :2008年 9月26日(金) 放送時間 :午後10:30~翌日午前1:05(155分) 【演出】串田和美【出演】中村勘三郎,中村橋之助,中村扇雀,笹野高史,坂東彌十郎,片岡亀蔵,中村勘太郎,中村七之助,中村芝のぶ,中村歌女之丞,竹本六太夫,竹本鳴門太夫,豊澤菊二郎,豊澤岬輔,鳥羽屋文五郎,田中傳左衛門,上田秀一郎,【解説】塚田圭一 ~ドイツ・ベルリン世界文化の家で録画~詳しくは、こちら。
2008年09月26日
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歌舞伎観劇の日、数寄屋橋から新橋演舞場まで歩いてみました。ソニービルでは、ソニーで感じる「シネマ歌舞伎」展 ~ハイビジョンで巡る「シネマ歌舞伎」の舞台裏~ をやってます。時間が早かったので中には入れませんでしたが、外から見られるところだけ見てきました。これは、シネマ歌舞伎の撮影にソニーのカメラが用いられていることから、近日上映のシネマ歌舞伎「人情噺文七元結」と「連獅子」の予告編や、山田洋二監督との打ち合わせや、撮影風景などもチラリと見られるかも。(これは、ふるあめりかに袖はぬらさじの三津五郎さんでした)舞台裏を知れば、もっと楽しい。「シネマ歌舞伎」展に勘三郎が登場歌舞伎のほうは、昼の部を新橋演舞場、夜の部を歌舞伎座と、はしごしまして堪能してしまいました。観劇記録は、後日ゆっくりとまとめておきます。
2008年09月24日
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お彼岸ですから、日ごろご無沙汰しているお墓参りに行ってきました。高速道路をちょいと飛ばせば、すぐに着いてしまいますけれど、からりと晴れ上がった空の下、ドライブ気分です。ガソリンが少し前より安くなってましたが、原油価格の値動きや為替の変動でまた上がることだってあるかも。いくらに上がろうが、必要なものは使い続けますけどね。菩提寺の中を歩いていると、彼岸花や萩の花が秋を告げてくれています。そして、大きな木立を見上げると、紺碧の空にちらほらと紅葉が混じった木もありまして、びっくり。カメラを目一杯ズームアップして、見るとはっきりと分かります。枯れ葉じゃないんです。真っ赤に染まっているかのようでした。もう、東京の郊外では、秋色に染まり始めていたんです。
2008年09月23日
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暑さ寒さも彼岸までと言うように、厳しい暑さはすっかり影をひそめて快適な休日でした。秋は、実りの秋とも言われまして食べるものが美味しいのが嬉しいです。昨日の差し入れは、どうやら故郷が徳島県の方からのようで、すだちも沢山いただいてきました。 で、今夜は秋刀魚にして、すだちを絞ってかけて食したしだいです。佐藤春夫という明治詩人の「秋刀魚の歌」という詩の中に「さんま苦いかしょっぱいか」と出てくるのですが、すだちの爽やかな酸味が香ばしく、いままでとまた違った味わいでした。「秋刀魚の歌」佐藤春夫あはれ秋風よ情こころあらば伝へてよ男ありて今日の夕餉ゆうげにひとりさんまを食くらひて思ひにふけると。さんま、さんま、そが上に青き蜜柑みかんの酸すを したたらせてさんまを食ふはその男がふる里の ならひなり。そのならひを あやしみ なつかしみて女はいくたびか青き蜜柑をもぎ来て 夕げにむかひけむ。あはれ、人に捨てられんとする 人妻と妻にそむかれたる男と食卓に むかへば、愛うすき父を持ちし女の児は小さき箸をあやつりなやみつつ父ならぬ男に さんまの 腸はらをくれむと 言ふにあらずや。あはれ秋風よ汝なれこそは 見つらめ世のつねならぬ団欒まどゐを。いかに秋風よいとせめて証あかしせよ かの一ときの団欒まどゐ ゆめに非ずと。あはれ秋風よ情こころあらば 伝へてよ、夫を失はざりし妻と父を失はざりし幼児をさなごとに伝へてよ男ありて今日の夕げに ひとりさんまを食ひて涙をながす と。さんま、さんま、さんま苦いか 塩つぱいか。そが上に熱き涙をしたたらせて さんまを食ふはいづこの里のならひぞや。あはれげにそは 問はまほしくをかし。この詩の背景は、佐藤春夫が東京小石川にあった谷崎潤一郎の家を訪ねた、大正六年のことだそうです。ものの解説書によりますと・・・。 谷崎は千代との間に一子鮎子を設けていたが、春夫が訪ねたときの様子は冷め切った夫婦であった。この間の事情は谷崎、春夫の著作に詳しく書かれているので一読されたい。 妻を残し、妹おせいと外出してしまう谷崎をみて、春夫は千代に同情を寄せ、しだいに同情は恋心へと変わっていった。 それから10年後、佐藤春夫は谷崎潤一郎と和解し、晴れて千代さんと結婚したそうです。佐藤春夫の「殉情詩集」は千代夫人への命がけの恋から生まれた詩集だそうで、時間があれば、これも読んでみたいものですね。
2008年09月21日
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土曜の仕事は、何となくかったるいものですが、それでも時おり、嬉しくなるようなこともあります。本日、嬉しくなったのは、季節限定のお菓子の差し入れ。お彼岸だから、おはぎだろうなんて、当たり前すぎます。9月~4月限定なので、今月になってから製造出荷されたお菓子とのことです。鳴門金時を用いた、その名も「鳴門うず芋」。徳島県に、こんな美味しいお菓子があるなんて、知りませんでしたぁ~。(おっと、徳島県の方、失礼)あっという間に、胃袋の中に消えてしまいまして、もっと早くから知っていたらと思いました。次は、ここで、自分で買うとしましょう。
2008年09月20日
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何気に晩秋の情報など調べていたら、歌舞伎美人のサイトに特別仕立ての『NINAGAWA十二夜』サイトがあることを発見。来年のことを言うと鬼が笑うと、申しますけれど、すでに2009年3月から7月の公演のことです。「日英修好150周年となる2009年の3月に、シェイクスピアの本場であるロンドンで上演されることが決定しました。 そのロンドンバージョンが、同年6月東京・新橋演舞場、7月大阪・松竹座と連続で公演されることも決定。」いやはや、イギリスでシェイクスピア作品の歌舞伎版をやるのですから、歌舞伎も完全に世界の歌舞伎になるってことですね。記者会見は、こちらで見られます。
2008年09月18日
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昨夜は美しい仲秋の名月を見ておりましたが、双蝶々曲輪日記 引窓(ひきまど)の一場面なども浮かんでまいりました。そんな風に名月に思いをはせてみたところ、先週の木曜日(11日)に観劇してきた歌舞伎座の昼の部ですが、記録を留めておいて次回の再演の参考に残しておくことに・・・。観劇記録は、いつものように歌舞伎美人から出演者やみどころをお借りしておきます。歌舞伎座の秀山祭九月大歌舞伎昼の部 9月11日一、竜馬がゆく(りょうまがゆく)風雲篇坂本竜馬 染五郎おりょう 亀治郎寺田屋お登勢 吉弥中岡慎太郎 松緑西郷吉之助 錦之助(みどころ)池田屋事件の後のこと。幕府海軍塾の塾頭となった坂本竜馬(染五郎)は、時代の変革のために多くの血が流れていることを憂慮しています。同じく土佐藩の郷士である中岡慎太郎(松緑)は血気にはやっていますが、これを竜馬は諌めるのでした。 そして風雲急を告げる京の街で、竜馬はおりょう(亀治郎)という娘を救い、旧知の船宿寺田屋のお登勢(吉弥)に匿ってもらいます。やがて薩摩藩の西郷吉之助(錦之助)と対面した竜馬は、日本のために長州藩と手を結んでくれと頼み、西郷もこれを了承します。しかし竜馬に危機が迫り…。 昨年の秀山祭で初演され、第三十六回大谷竹次郎賞を受賞した作品の続編を上演します。 ≪印象記≫昨年の立志篇に続くものだそうです。時折りしも、大河ドラマでは、来週の第38回が立志篇あたりのお話のようでして、タイムリー。今回は風雲篇になり時代も少し先に進みまして、登場人物も変わってますので、配役もそれなりにお若い方が中心です。はあ?、と、思ったのが、西郷吉之助。二枚目の錦之助だと、作りこみが大変そうでしたが、こうしたお役もこなすことで、若手中心の中で存在感十分でございます。さて、薩摩と長州が手を組むことに成功した竜馬が寺田屋で祝杯を上げて、飲むほどに酔うほどに浮かれて、かんかんのうを踊っていたりしました。かんかんのうは、8月納涼歌舞伎の「らくだ」で見たばかりなので、江戸時代の流行りだったってことなんでしょうね。竜馬は、おりょうにハニー・ムーン(ハネムーン)に行こうと約束しまして、日本で最初のハネムーンをしたカップルだそうですが、はて?このコンビでその続編を来年も期待しております。二、ひらかな盛衰記(ひらかなせいすいき) 逆櫓船頭松右衛門実は樋口次郎兼光 吉右衛門お筆 芝 雀漁師権四郎 歌 六船頭明神丸富蔵 歌 昇同灘吉九郎作 錦之助同日吉丸又六 染五郎松右衛門女房およし 東 蔵畠山重忠 富十郎(みどころ)摂津福島に住む松右衛門(吉右衛門)は、婿を亡くした船頭の権四郎(歌六)に入り婿して逆櫓の技術を習得し、源義経の乗る船の船頭に任じられます。一方、権四郎は娘のおよし(東蔵)と、およしが先夫との間に儲けた槌松と共に巡礼に出かけましたが、騒ぎに巻き込まれて槌松を取り違えてしまいます。そこで取り違えた子を槌松と名乗らせ育てていますが、お筆(芝雀)という女中が現れ、権四郎が取り違えた子を返してくれと頼み、本物の槌松の死を告げます。 これを聞いた権四郎は、松右衛門に槌松の仇を討ってくれと頼みますが、松右衛門は態度を一変させます。実は松右衛門は木曽義仲の遺臣樋口次郎兼光で、権四郎が取り違えた子こそ、義仲の遺児の駒若丸。樋口は義経に近付き亡君の仇を晴らそうと、この家に入り婿したのでした。 そこへ船頭の富蔵(歌昇)、九郎作(錦之助)、又六(染五郎)が、逆櫓の技を習いに来るので、松右衛門は海上へ向かいますが、これは松右衛門の正体を知る船頭たちの策略で、樋口は捕手に囲まれてしまいます。やがて権四郎の訴人により、畠山重忠(富十郎)が姿を現しますが、駒若丸を槌松と言って救おうとした権四郎の配慮に拠るものと知った樋口は、潔く縄に掛かるのでした。 初代吉右衛門所縁の義太夫狂言をお楽しみ頂きます。≪印象記≫初代吉右衛門の舞台を観たことが無いうえに初見でしたので、先入観みたいなものは一切無く観ましたが、いや、素晴らしい。自分にも時代物の狂言歌舞伎が理解出来るようになってきたと言うことが嬉しかったです。特に、漁師権四郎(歌六)が自分の孫を巡礼の旅先での騒動にて取り違えられたうえ、すでに殺されていたことを告げられて嘆き悲しむ場面なんか、迫真の演技に、この手の狂言歌舞伎で初めて涙してしまいました。(それだけ、竹本の浄瑠璃や三味線、台詞などなどが分かるようになってきたってことかもしれません。ことに葵太夫・宏太郎の組み合わせのところは、役者さんだけでなく、竹本のお二人も観なければ損しますよ。)権四郎の語りで取替え子事件が語られるのですが、歌六のこういう場面はぐいぐいと物語に引き込んでくれます。(萬屋~!!)船頭の舅に感謝しながら夫婦・親子三人の情愛を見せるあたりの吉右衛門もうまい。上手の障子が開くと樋口次郎兼光の本性を現した吉右衛門が駒若丸を抱いて極まっています。いつものことながら、吉右衛門は○○実ハ××という歌舞伎の変わり身の面白さをしっかりくっきり見せてくれるのです。世話っぽかった芝居がくっきりと時代物に雰囲気を一変してしまうのであります。船頭明神丸富蔵(歌昇)、灘吉九郎作(錦之助)、日吉丸又六(染五郎)の顔合わせは、ご馳走です。船頭松右衛門実は樋口次郎兼光(吉右衛門)が三人に逆櫓の技を教える船の上の場面は、遠見の船で普通は子役が務める程度なのだそうですが、今回は顔合わせをそのまま使っておりました。舟の前後に二人ずつ船頭が乗って、自由自在に前進させたり後退させたりする逆櫓の技ということがよくわかりましたし、吉右衛門の「ヤッシッシーシシヤッシッシー、シーーーーッ」という船弁慶にもでてくる掛け声もありました。義経千本桜の大物浦で碇智盛が担ぎ上げて海に飛び込むときに使うような大きな碇があって、樋口次郎兼光が担ぎ上げての立回りも。舞台の上にずらりと並んだ捕手は、25人ほど、おりましたでしょうか。派手な立回りもお見事でした。樋口の顔も、汗で流れてるからか、ポスターとは違う傷でしたし、船頭の蛸模様の衣裳でぶっかえって手負いになっての立ち回りも見応え十分。そして、大詰の場で畠山重忠(富十郎)のご登場。口跡鮮やかに小さなお体でも大きく見えるのは、舞台がさらに締まります。権四郎の歌六は、樋口に対してがっぷり四つの芝居をしているので樋口がますますよく見えるという相乗効果でした。今の時代にこうした舞台を観ることができてよかったなぁとつくづく思えたのです。初めての「逆櫓」を役者揃いで楽しむことができて満足、満足。いやぁ~、歌舞伎ってホントにいいですね!!(播磨屋~!!)三、日本振袖始(にほんふりそではじめ)岩長姫実は八岐大蛇 玉三郎素盞鳴尊 染五郎稲田姫 福 助(みどころ)瓊々杵尊の妃に定められた咲耶姫の姉の岩長姫(玉三郎)は、十握の宝剣を奪い、生贄に差し出された稲田姫(福助)を呑み込みます。実はこの岩長姫こそ八岐の大蛇で、稲田姫と共に供えられた毒酒を飲んで酩酊し、ついに毒蛇の本性を顕すと、素盞鳴尊(染五郎)に討たれるのでした。 神話をもとにした重厚な義太夫舞踊をご覧下さい。≪印象記≫玉三郎舞踊ワールドです。岩長姫の場面でも楚々とした姫の風情の中に時おり鋭い視線や顔つきが現れ、実は八岐大蛇を感じさせます。これが、毒酒を飲み、次第に酔って本性を現すまでの変化をじっと見ておきたいところです。生贄に差し出された稲田姫(福助)は、10分くらいは横たわって寝ているだけってところもありました。(^.^)玉三郎が後ジテの大蛇の化身になって出てくると、その隈取のすさまじさには驚かされましたし、むしろ玉三郎は楽しんでこの役を踊っているように感じました。鱗四天が蛇のようにダイナミックに動く振り付けが華やかで、杵屋巳吉さんの三味線による大薩摩もあり、見応え聞き応えのある追い出しでした。夜の部も来週には観劇する予定です。
2008年09月15日
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今日は、敬老の日。新聞もテレビのニュースも一年に一度だけ敬老の日ってことですね。さて、国の統計で75歳以上の人口は、前年比53万人増の1321万人。総人口の10.3%を占め、現行の統計方式が始まった1950(昭和25)年以来初めて1割を超えたそうです。75歳以上を男女別にみると男性498万人、女性823万人と、圧倒的に女性が長生きですねェ。こうなる下地は、第二次世界大戦後のGHQによる政策で、戦後のベビーブームと言う急激な人口増加は日本の復興を遅らせることになりかねないとされ、新生活運動なるもので人口抑制が浸透したことがあるとか。実際は、もっと深い裏の事情があるとか言われてますけど・・・。歴史的かつ世界的に見ましても、行きすぎた人口抑制はやがて国のパワーを失いかねません。そうは申しましても、現実に70歳以上は2017万人(男820万人、女1197万人)と、やはり初めて2000万人を超え、総人口の6人に1人が70歳以上となった言うこと。65歳以上の高齢者は前年比76万人増の2819万人(男1203万人、女1616万人)と22.1%を占め、いずれも過去最高に。一方、日本のこれからを支える予備軍とも言える、14歳以下の人口は1718万人と70歳以上より少なく、少子高齢化を通り越して、高齢社会の著しい進行は加速度を増すばかりですね。あと数年は、高齢者の増加が、過去最高と言うことが続くことでしょう。
2008年09月15日
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今日、9月14日は「中秋の名月」。ススキを飾ったりしますが、ススキの切り口が鋭いので魔よけの意味があるとか。または、秋の収穫の時期、作業が夜遅くまでかかっても、お月様の月明かりで明るく照らしてくれることへの感謝の意味で、お供えするお団子と稲穂が垂れ下がる様子とススキが似ていることから、豊作への感謝を込めてと言うような意味もあるとか言われてますね。いつもは夜空を見上げる余裕のない日々でも、日曜日の今宵は輝く月に思いをはせてみたいものです。ハンデイデジカメですから、あまり綺麗じゃないけど、初めて月を写してみたわりには、うさぎさんが餅つきしているか、跳ねているようなのがわかりましたぁ~。
2008年09月14日
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週末で世間では三連休のところが多いようですが、日曜と祝日だけのお休みですと、世間とはかけはなれた世界のような気がします。それでも、平日のお休みが入れば、一週間が短く感じられるものです。まして、そのお休みで、人が仕事をしているときに歌舞伎なんぞを見ていられるなら、極楽至極でございます。先月は購入しなかったのですが、本日の帰宅途中に書店で、日本唯一の歌舞伎専門誌、「演劇界」の10月号を購入。 秋の夜長にゆっくりと読んでおくとしましょう。『演劇界』2008年10月号表紙■中村魁春 『黒手組曲輪達引』三浦屋揚巻撮影■篠山紀信表紙題字■伏木壽亭主な内容は、◎小道具ものがたり――湯川弘明 『京鹿子娘道成寺』の羯鼓 ◎巻頭大特集-歌舞伎と落語 歌舞伎の中の落語 落語の中の歌舞伎――袴田京二 対談 中村福助×柳家喬太郎 芝居噺と鹿芝居――林家正雀に聞く 落語家の歌舞伎コンプレックス――矢野誠一 ◎小松成美の「今、この人に聞きたい」 中村芝雀 ◎戦後歌舞伎の名優たち――その芸と人 初代 松本白鸚 寡黙な英雄役者――織田紘二 ◎盛夏の舞台 ○歌舞伎座 ○松竹大歌舞伎 ○公文協東コース ○公文協中央コース ○比叡山薪歌舞伎 ○永楽館?落大歌舞伎 ○三越劇場 ○シアターコクーン ○日生劇場国際ファミリーフェスティヴァル2008親子で楽しむ歌舞伎 ○囃子の会 ○国立文楽劇場 ◎劇評 歌舞伎座 第一、二部 水落 潔 歌舞伎座 第三部 長谷部浩 松竹大歌舞伎 公文協東コース 佐藤俊一郎 松竹大歌舞伎 公文協中央コース 木本公世 比叡山薪歌舞伎 小玉祥子 三越劇場 横溝幸子 シアターコクーン 扇田昭彦 国立文楽劇場 亀岡典子 ◎連載 歌舞伎に溺れる 新しい歌舞伎にブラボー 絵・文=金子國義 戦後歌舞伎クロニクル――吉田千秋の視線 1993年――奇蹟の人、雀右衛門 文=伊達なつめ お気に入り この一品 坂東薪車さん 口福のひとくち 市川高麗蔵さん 子供歌舞伎を訪ねて 会津田島祇園祭(福島県南会津町) かぶき曼陀羅――『戦後歌舞伎の俳優たち』に思う 文・絵=河竹登志夫 ことばの華―心に届くセリフ ――『近江源氏先陣館』――盛綱陣屋 盛綱妻 早瀬 文=竹田真砂子 おででこめがね 『高野聖』の歌舞伎化 文=高橋睦郎 歌舞伎、のようなもの――ユカタ問題を考える 文・絵=中野 翠 歌舞伎のことば事典 文=富永保子 梨園薫華艶 しばいのそのはなのいろどり 坂東彦三郎の剣沢弾正 絵・文=榎 その
2008年09月13日
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久方ぶりに歌舞伎観劇で、初見の演目ばかりだけに、感激してきました。今月は、東京だけでもあちらこちらで上演されてまして、選んだのは歌舞伎座と新橋演舞場、国立劇場の3ヶ所です。赤坂サカスとか言うところと、三越劇場などは、パスしときました。で、本日は、変則な通しなんです。何がって、昼の部は、歌舞伎座。夜の部は新橋演舞場で、結果的に亀治郎女形月間の追いかけみたいになってしまいました。歌舞伎座昼の部の「一、竜馬がゆく(りょうまがゆく)風雲篇」は、昨年の立志篇に続くもので、坂本竜馬(染五郎)は自分の持ち役ですよね。今回は、相手役に、おりょう(亀治郎)を迎え、薩長同盟を作り上げるまでの時期のお話。亀ちゃんは、この後は、新橋の夜の部にご出演ですので、結局、追っかけと言うことなんです。歌舞伎座の秀山祭九月大歌舞伎は、今年で3回目ですが、自分的に難しい演目も見る事が出来るようになってきたなぁ~って思ったのは、ひらかな盛衰記(ひらかなせいすいき)逆櫓が、とても良かったからです。狂言歌舞伎って難しいと先入観を持って見てしまうといけないってことを教えられました。船頭松右衛門実は樋口次郎兼光(吉右衛門)、漁師権四郎(歌六)、畠山重忠(富十郎)らの持ち味をフルに発揮した演技、竹本の語りや三味線(葵太夫と宏太郎、清太夫などの出語り)も含めて物語の展開を分かり易く見させてくれました。それに、この座組ならではなのが、船頭明神丸富蔵(歌昇)、灘吉九郎作(錦之助)、日吉丸又六(染五郎)と言う3人の船頭。いわゆるご馳走ですね。昼の部の最後が、玉三郎の舞踊ワールド。日本振袖始(にほんふりそではじめ)で、岩長姫実は八岐大蛇を玉三郎、素盞鳴尊を染五郎、稲田姫を福助の顔合わせ。こちらも竹本連中と小鼓に傳左衛門が付き合ってました。昼の部がはねたら、外は雨が降った後だったようですが、すでに雨はやんでいまして、傘を広げることなく、新橋演舞場へ。新橋演舞場の新秋九月大歌舞伎、夜の部の最初は、初見で、加賀見山旧錦絵(かがみやまこきょうのにしきえ)です。中老尾上(時蔵)と、その召使お初(亀治郎)、尾上に敵愾心を持つ局岩藤(海老蔵)の三者三様のからみで展開するお話しは、女忠臣蔵とも言われているとか。局岩藤(海老蔵)の憎憎しさは、ご立派。この勢いで、11月の「通し狂言 伽羅先代萩」でも八汐をやってもらいたいなぁなんて思いましたけど、予定では愛之助さんですね。夜の部の最後は、色彩間苅豆(いろもようちょっとかりまめ)かさね。かさね(亀治郎)、与右衛門(海老蔵)のお馴染みのコンビですから、完成度の高い演技でした。本日の自分のお勧めと言うか、イチ押しは、秀山祭九月大歌舞伎、ひらかな盛衰記(ひらかなせいすいき)逆櫓でした。
2008年09月11日
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そこはかとなく、風には秋の気配がしますけど、晴れた昼間の日差しは暑い。とは言いましても、来週の日曜日は、十五夜です。あれれ、もう名月の季節か。普段の忙しさで季節の変化なんか感じてる暇もありませんでしたが、休日の散歩の途中に川沿いのフェンスのところで、コンクリートやアスファルトの隙間からしっかりと、穂を出しているすすきがありました。これって、巷間言われている、「ど根性」ものなのでしょうか。ちょっと、角度を変えて見ると、空だけは夏空ですが、すすきの穂に秋の風情。 すぐそばにも、ど根性すすきの仲間が。 中秋の名月には、もっと、穂が開いているでしょうか。それとも、家に飾りたい方が切り取ってしまうでしょうか。注目です。
2008年09月07日
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時間のある日はどこかでランチタイムでもと、いそいそとお出かけ。北の味紀行と地酒 北海道、味覚の秋 北海道味だより、ってことにしました。でっかいどう北海道、ほっけの焼き魚定食でした。相棒は、チラシ寿司定食。なかなか、リーズナブルでお得なランチでした。
2008年09月06日
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