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『イソップ物語』に、父親と子供がロバを売りに行く話があります。
親子二人が手綱を引いて歩いていると、道行く人が「どちらかが乗ればいいのに」と言うので、子供をロバに乗せます。
すると、「親を歩かせるとは、なんと親不孝な子だろう」と言う人がいたので親を乗せると、今度は「子供がかわいそうだ」という人が出てきます。
そこで二人がロバに乗ると、今度は「商売もののロバを疲れさせるとは愚かな人たちだ」と言う人がでてきたので、二人はとうとうロバを担いでいくことにした。
このように、世間の人たちは、それぞれに自分なりの物差しで勝手なことを言います。
大切なことは、子供が疲れていたら子供を乗せて親が歩き、親が疲れていたら親が乗って子供が歩くという、状況に応じた自分自身の価値判断です。
私たち日本人は、どうも他人を気にしすぎるきらいがあります。その裏返しとして、他人の生き方をも気にし、うるさく口を出します。
(週刊誌などのゴシップ記事などは典型)
昔、早起きで有名な村があり、文化人類学者が「そんなに早く起きないと、仕事に間に合わないのですか」と聞くと、「いや、もっと遅くてもいいのだが、早く起きて雨戸を開けておかないと、隣近所から怠け者と思われるので」と答えたそうです。
そんな調子で、どの家も、隣家を気にしながら早起き競争をしていたのです。
都会でも同じで、隣が何かを買えばうちも買う。隣が有名幼稚園に行けば、うちも無理に行かせようとする。お受験競争も、その延長線上のようなものです。
このような、自分も他人と同じように行動しなければという考え方は、他人も自分と同じように行動しなければならない、他人も同じ意見を持たなければならないと、他人が自由に行動したり発言したりする権利を認めないことにつながりがちです。
他人と違う意見を言ったりすると、「けしからん奴だ」と断定して、極端な場合には「ぶっ殺してやる」と脅迫状を送ったり、嫌がらせや実力行使までして抹殺しにかかります。
そうやって、他人の目や他人のことはあまり気にし過ぎると、自他共にストレスがたまり健康にもよくありません。
この世の中には、苦がいっぱいあるが、それらの多くは他を気にしすぎることから起きます。他人と比べることで、優越感と劣等感との間で苦しんでいるのが人間です。他人と比べることを止めてみるだけで、もっと気楽に生きられるはずです3
終わりに 2018.04.21
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