事例で解決、労働トラブル 労働基準法がよく分かる

2008.07.04
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≪労働トラブル ランダム・シリーズ≫ 第67話


訴訟だ!


専務:離職票に、どう書いたらいいんですか…?!

おせっかい親父:どうしましたかな?

専務:女性社員が、社員同士のトラブルを起こしまして… 課長が仲裁に入ったところ、課長をも、ど突いて、『こんな会社、辞めてやる!』って、大騒ぎになったんです…

おせっかい親父:それで、解雇することに?

専務:はい。 人事部の意向で、『人員整理による解雇』ってことに。 本人からの『同意書』を取ろうとして要求したところ、拒否されまして… 今は、自宅謹慎処分にしています。

おせっかい親父:なんだか、よく分かりませんが…

専務:なんですって? ひどい女じゃないですか! 事務手続を、どうしたらいいか、聞いているんですよ! 何が分からないんですか?!



専務:そうですよ。 離職票に書く、退職理由をどうするか、聞いているんですよ! 自宅謹慎処分にしたら、会社にいやがらせの電話をして来るんですよ… 訴訟を起こそう、と考えているんですよ。 そのためには、離職理由をきちんとしておかないと、戦いにならないじゃないですか?! 解雇に同意しないし、『こんな会社、辞めてやる!』って言っているわけですから、『トラブルを起こしたことによる、自己都合退職』でいいんですよね?!

  蒸し返す暑さ。
  専務は、暑さと興奮で、顔が真っ赤。
  エアコンのスイッチをON。
  冷たい麦茶も、入れて差し上げる。

おせっかい親父:とにかく、落ち着いてください。

専務:……

おせっかい親父:トラブルの原因は?

専務:男性社員が、この女性社員に、間違ってぶつかってしまったら、女性社員が、突然怒り出したんです。 前から、この二人は仲が悪かったんです。 このときの様子は、他の複数の社員が見ていて、『決してわざとぶつかったわけではないようだ。』と言っています。 彼らも、『証言する。』って言っています。

おせっかい親父:なるほどね。 それで、興奮した中での、『こんな会社、辞めてやる!』発言ですな。 そうしますと、必ずしも、真意に基づく退職の意思表示とは、言い切れないようですな。

専務:じゃあ、解雇でいいんですか? 解雇にしたら、失業手当が3ケ月間もらえないじゃないですか? なので、罪一等減じて、自己都合退職にしてやろう、と思ったのに…



専務:そうなんですか…

おせっかい親父:次に、解雇の問題じゃが。 解雇は、会社の一方的意思表示じゃから、本人の同意は不要ですな。 それに、『人員整理による解雇』はそもそも事実と異なるし、給付制限ということじゃと、逆に3ケ月待たなくてもいいことになる。

専務:それなら、解雇で…

おせっかい親父:でも、最終的な処分は、『自宅謹慎処分』ってことじゃな?

専務:今は、自宅謹慎処分です。



専務:解雇できないと…

おせっかい親父:不当解雇、として民事提訴でもされると、会社は不利かも知れんな。 もう一度、冷静になって、話し合ってみてはいかがかな?

専務:…… 分かりました。 もう一度、話し合ってみます。

 ってなわけで、落ち着きを取り戻した専務。
 おせっかい親父、最近みんなイライラしてて、疲れます…!



 ご相談は、お早めに!



~~~~~~~~~~~~~~~~


昨日のトラブル事案。
結果、申し入れは、聞き入れられなかった、とのこと。
相手方が、弁護士を立ててきたことから、泥沼の様相を呈してきました。
労働局による助言・指導や、あっせんでは、手遅れの虞が。
そこで、地位保全仮処分申立を視野に、弁護士にご相談することを、お勧めしました。





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Last updated  2008.07.05 00:11:49
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