人生の楽しみは後半にあり!

人生の楽しみは後半にあり!

2026年09月18日
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カテゴリ: Oの人生論
『原画鉄道の父』を読み終えた。
終盤は賢治の妹トシが結核で亡くなり、
さらには賢治も結核で銀河鉄道の乗客になる。

「雨ニモマケズ」は死の床で手帳に書いた詩だそうだ。

父親の詩の解釈も良かった。
ぼくも、
最後の一行「サウイフモノニワタシハナリタイ」があるからこそ、
心に響くのだろうと思った。

人間は人間らしく俗っぽく生きればいい。

理想は持ち続けないといけない。
そして、少しでもそこに近づけるよう努力する。

あの一行で、
人間・宮澤賢治が語りかけている言葉になるのではないか。

相田みつをさんの「だって人間だもの」というフレーズも、
人間的な味があって好きだな。

話は変わるが、
トシさんが、そして賢治さんが旅立つときの描写を読み、
ぼくは祖父、祖母のことを頭に浮かべた。
2人ともぼくが5歳、6歳のときに亡くなっているが、
きちんと記憶には残っている。


いつもキセルをふかしていたおじいちゃん。
あんまり笑っている顔は見なかった。
あるとき、
ぼくが大騒ぎをしていて、
棚を落としてしまったことがある。

怖い顔で呼ばれた。
ぼくは体を固くしておじちゃんに近づいた。
がつーん。
キセルの真鍮の部分がぼくの頭に落ちてきた。

おばあちゃんはいつも笑っていた。
いい笑顔の写真が仏間には飾ってある。
実は、
あのおばあちゃんの笑顔の足もとにはぼくがいる。
本当にかわいがってくれた。

おじいちゃんとおばあちゃんには8人の子どもがいた。
そのうち半分が親より先にあの世へ行った。

長男は戦時中、通信兵としてボルネオで戦っていた。
戦争が終わって帰国する船の中でマラリアを発症して亡くなった。
台湾の沖あたりだったようだ。
あと数日で日本へ帰れたのに。
本人もそうだし、親兄弟も再会をどれだけ楽しみにしていたか。

次男は幼いときに病死したようだ。

そして長女。
この人は才女だったらしい。
父親も「姉はすごく頭が良かった」とほめていた。
でも、当時のことだから、農家の長女が学問で身を立てるという道はなかったのだろう。
ぼくは、「銀河鉄道の父」を読んで、
きっとトシさんのような人だったに違いないと想像を膨らませた。

写真館の息子と結婚した。
写真館なんて戦前の田舎にもあったんだな。
どんな人だったのか。
急に興味がわいてきた。

彼女は女の子を産む。
その子が幼いころ、まだ乳飲み子だったかもしれない。
結核を患ったのだ。

死につながら伝染病だから嫁ぎ先にはいられなかったのだろうか。

彼女は、
もう壊してしまったが、
うちの離れの古い家で亡くなった。

おじいちゃんは心配だっただろうけれども、
あまり顔に出さなかっただろうな。
あの時代の家長だから。
やせ我慢したはずだ。

おばあちゃんはどうだっただろう。

滋養になるものを離れに運んで、
いろいろな話をしたのだろうな。
どんなことを語り合ったのだろうか。

生まれて間もない娘がいて、
もう先が長くない娘。
看病する母親。

ぼんやりと想像するだけで涙が出てくる。

長男、長女を亡くす。
どんな気持ちだったのか。

そのあとも悲劇は続く。

次女は長生きした。
三男は養子に出している。

このいきさつもよくわからない。

6番目の四男がぼくの父だった。
愼一郎という名前だ。
どうして四男に「一郎」とつけたのだろうか。

昭和6年生まれだから、
長男も元気だったはず。
跡取りと決めていたのか。

さらに7番目の三女は2年前に亡くなった。
ぼくのことを大事にしてくれた。

8番目の末っ子。
昌夫という名前だった。

かわいい末っ子だったが、
祖父、祖母、兄弟にとってつらい最期を迎えるのだ。

おじいちゃん、おばあちゃんの悲しみを、
あまり考えたことがなかったが、
今、ぼくは彼らの悲しみを頭に浮かべながら、
仏壇に手を合わせている。


↑父親とぼく
後ろの庭は形は変わったがまだ残っている。
今日、草を刈ったばかりだ。
父のようにきれいに保つことはできない。





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Last updated  2026年09月18日 22時42分41秒
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