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「豊洲新市場移転問題」が、「金正男殺害事件」「森友学園問題」同様、相変わらずマスコミ、報道関係者の間で喧しい。なぜだろうかと思うに、それが、劇団の主催者小池百合子人気を背景として、かつての大物元都知事石原慎太郎の責任問題と絡んでいることもあるし、後者が安倍婦人を巻き込んだ安倍総理の大問題でもあり、もっとマクロの視点で見ると、国政全体の行方とも絡んでいるからであることは疑えないところである。 また、ここへ来て、北朝鮮のロイヤル・ファミリー後継者の金正男氏殺害を受けて、対北朝鮮包囲網が、徐々に形成される中で、対北朝鮮との緊張関係の高まりが、一方で指導力ある強力な政治家を待望する、右翼的世論の形成に繋がり、そうはさせじとする政治勢力との、斑模様の世論が背景にあることは疑いない。報道の自由を死守したいマスコミ各社、ジャーナリスト、報道関係者は一枚岩ではないものの、躍起になってこれらの問題を報道する。豊洲か築地か、あるいはどちらでもない第三の道か、かく迫られている中央卸売市場移転問題を覆う暗雲は、いま国政が当面している混迷状況の写しでもある。 このような問題意識を抱きながら、『漂流する豊洲人工島』に続いて、『漂流する豊洲人工島Ⅱ』をKDPにアップするわけだが、正直なところ移転問題の出口は、筆者には見当たらない。しかしながら選択肢は以下の四つに絞られるだろう。 所期の予定通り条件が整い次第豊洲に移転する(専門家会議の「地上」「地下」を区別して考える)築地の改良をしながら築地へ留まる(築地の環境アセスメントを実施する)別の第三の安全・安心な場所を確保し、両市場を売却し移転する。築地市場へ残留することを望む業者は残留し、豊洲市場を望む業者は移転する。中央卸売市場二極化による財源確保は、地方公営企業債で充当する。移転の可否を、住民投票条例を設けた上で、住民投票で決する。 知事は、それぞれの選択肢のメリット、デメリットを明確にし、広く都民の了解を求めるために、議会の議決を経た上で了解を求める。 正に、豊洲への入港を終着駅として進んできた築地市場移転は、ちょっとした思惑の違いによって方向転換し、移転の是非が蒸し返して議論されている。かくして、着く港のあてのない漂流する人工島になってしまった。これには、高濃度の汚染物質が残ったことへの責任追及と検証を継続しつつ、技術会議、専門家会議での具体策を踏まえ、で早期にPTで検証報告書を作成し、各地区で討論集会を開き了解を求める。 新市場への移転問題に対する算段は、小池百合子本人の胸中にしかないであろうが、揺れ動く環太平洋、極東、東南アジア情勢をにらみながら、国政へ打って出る、小池新党のストラテジーの一環に組み込まれていることだろう。 石原は、一旦豊洲移転が決議されながら、土壌・水質汚染問題からいたずらに移転延期されている情況を、(蛇の)「生殺し」と表現したが、いつの時代も、一ローカルな問題は、八紘一宇的なストラテジーに利用されるといえば、今回の混迷、混乱は別に驚くには当たらない。水俣病も高度成長という国是の片隅に起きた、権力構造の犠牲だったのである。 一九八〇年代後半のバブルの崩壊から、出口の見えない長い失われた二〇年が過ぎ、新自由主義のマネタリズムが世界を席巻し、東京湾岸は利権の巣窟と化しつつあった。その中で起きたのが、今回の市場移転延期問題であり、築地の跡地利用・再開発もその脈絡の中に位置づけられる。 筆者は、豊洲市場の土壌・水質汚染問題は、水俣(メチル水銀化合物)、新潟県阿賀野川流域の第二水俣病(メチル水銀化合物)、富山県神通川流域のイタイイタイ病(カドミウム)、四日市ぜんそく(コンビナートの排ガス NOx、SOx)に続く、第五の公害問題として捕らえなければならないと考えている。「東京ガス公害」とでも言いうる、この公害問題こそ今回の問題の核心であり、責任追及や、瑕疵担保責任、犯人探しは枝葉の問題である。 なぜ、石炭ガスの精製から汚染物質が流出し、土壌に蓄積されたのか、それと知りつつ、なぜ新市場建設のために土地が、「汚染対策は別問題として」強引に買い取られなければならなかったのかに関して、構造的なアプローチで解明・検証することが強く求められる。そこには、高度成長で人・もの・金・情報を集積し、ますますパラサイト化を強める、首都東京の寄生的性格が見え隠れするのである。石原氏ら関係者の責任追及は必要かもしれないが、犯人探しをして、「空気」の中で責任を押し付けて幕引きを図ることだけは避けたい。 もちろん、豊洲のベンゼン、シアン化合物、ヒ素、鉛、水銀、六価 クロムの汚染物質による環境リスクは避けられないかもしれないが、健康被害を受けた人が出たわけでもなく、また今後被害が予想されているわけでもない。環境志向の高まりが背景にあることは事実であるが、むしろこの被害者なき環境問題(公害)のなかに、行き詰った見境のないグローバル化とそれへの反動としてのアンチ・グローバル化(保護主義の復活)のせめぎ合いの影が見え隠れしていると思うのである。「豊洲公害事件」は明らかに政治ストラテジーにビルトインされているのである。 2017年3月10日
2017.03.21
様々な出来事 世の中いろんなことが起きます。このブログも長い間更新しなかったので、以前の内容が、笑い出すほど古臭くなっていました。そこで心機一転、内容を更新することにしました。 この時点で、世間を騒がせていることは、①アメリカにいともおぞましい理解に苦しむトランプ新政権が誕生したこと。メキシコとの国境に壁を作るだの、不法移民の入国を制限するだのめちゃくちゃとも言える政権がまかり通っていること、②北朝鮮のロイヤルファミリーの後裔の金正男がマレーシアでVXガスで殺害される、③韓国の現職大統領パククネが未曾有の贈収賄で弾劾される、④森友学園があの手この手で小学校開設に向けて、行政・政治・その他に不正アクセスし、世間を騒がせている、⑤首都東京では、小池百合子新知事が築地市場の豊洲への移転の待ったをかけ、これまた未曾有の混乱を招いている、⑥文科省が組織的天くだりを企て、高等教育の腐敗振りをさらけ出している、などなど、信じられないような事件が多発、収拾がつかない情況になってきた感があります。これらの事件は、相互に関連のない偶発的かつ独立した現象なのでしょうか。ほら、あなたの職場に起きている過労死やパワハラ、老人ホームでの虐待や教育現場でのいじめやげすの不倫騒動まで、一見してばらばらに起きてるように見える事案が、実は第二次世界大戦(太平洋戦争)後に起きた、一連の構造的なしくみの全体構造に根ざすものであることを、このブログで考えてみたいと思います。(2017年3月)
2017.03.21
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