草加の爺の親世代へ対するボヤキ

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2018年01月07日
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第 二百八十二 回 目

 ジジ・ババもの(喜劇)

           苦は 楽のもと(原因)

 場所:クリニックの待合室

 町のクリニックの待合室にババが入ってくる。何か楽しげである。所定の箱に診察券を入れて

から、ベンチに腰を下ろすババ。他には患者が二人ほど居る。

 待合室の患者A「おばあさんは何処が悪いのですか?」

 ババ「私ですか?吾 はどこも悪い所はありませんよ」

 患者B「ではどうして病院に来たのですか?」



 患者A「そうでしたか。所でそのお友達の方は、どこがお悪いのですか?」

 ババ「頭も悪いし、顔も悪いし、どこもかしこも悪い所だらけな人なの」

 患者B「お薬は、代わりに貰いにいらしゃったお薬は、一体何のお薬なのでしょうか、と

お尋ねしているのですよ」

 ババ「前々から腰が痛いとか言いましてね、腰の痛みに効く貼り薬を、貰いに来たの」

 患者B「そうですか。わたしは血圧が高くて、以前から頭痛がひどくて…」

 患者A「私はアレルギー症状が最近、特に悪化しましてね」

 ババ「それはいけませんね。お大事になさってください」

 その時、係の女性が「柴田さん、柴田さん、お薬が用意できました。受付の窓口まで

お越しください」と声を掛けた。ババが「はーい」と返事して受付に向かった。そして

薬を受け取って元のベンチに戻りかけた時に、「だーれだ?」とババの両目を塞いだ者



外すと、ジジの後ろに回り込んで、「だーれだ?」とジジの目を覆った。

 ジジ「(とても嬉し気に)分からないので、何かヒントをくれないか?」

 ババ「別嬪さんで、頭が良くて、気立てが世界一優しい、おめえが夜も昼も、一秒たりとも

忘れないでいる素晴らしい女子だ」

 ジジ「それじゃ、簡単すぎて、何も面白くないだろうよ」



ベンチに戻った。呆気に取られている患者の A と B である。

 ババ「ところで爺様、何しに病院に来たの?」

 ジジ「知り合いの人が便秘がちだって言うから、代わりに薬を処方してもらおうと思ったのよ」

 ババ「余計なお節介はやかないでおいてよ」

 ジジ「(聞こえなかった振り)皆さん、こんにちは」

 患者 A と B「今日は。どうぞ此処にお掛けください」とババの隣に隙間をあけるA。

 ジジ「これは御親切に有難う存じます」とベンチに腰を掛けた。すると、待っていましたと

言わんばかりに、ジジに話しかける B 。

 患者 B「わたしは体のあちこちにガタが来てまして、もう一年以上毎週のように、病院通い

を続けているのですよ」

 患者 B「(も、負けずに)私は肩こりが特に酷くて。それに立ちくらみや、カスミ目…。

自分ではまだまだ若いつもりでいるのですが」

 看護士の声「佐藤さん、佐藤さん、診察室にお入りください」

 「はーい」と答えて、患者Aが立ち上がり、診察室に向かう。

 ジジ「婆さん、わしらは年はとっているけれども、どこも悪い所が無くて、本当に良かったね」

 ババ「何を暢気なことを言ってるのですか。吾は、悪いところだらけで困っていると言うのに」

 ジジ「えーっ、なんだって。そりゃ初耳だね。一体全体、ババのどこが病気だって言うのかね?」

 ババ「吾 は何も病気だなんて、一言も言ってないよ。悪い所ばっかりだって、言ってるの」

 患者 B「おばあさんは、どこが具合いが悪いのですか?」

 ババ「見た通り、面(つら)は悪いし、頭も悪い。おまけにスタイルはとびぬけて悪いと、

来ているのだから、自分でも嫌になってしまう」

 患者 B「まあ、まあ、随分と冗談が上手なお方ですこと」

 ババ「冗談なんかじゃありませんよ。吾、本当にそう思っているのだから…」

 患者 B「それは失礼申しました。所で、お婆さん、お歳は、年齢はおいくつになられましたか?」

 ババ「女性に年齢を訊くのは、禁物、厳禁ですよ」

 ジジ「吾とは二歳違いの幼な馴染みだけど、年齢は秘密だ」

 患者 B「(呆れている)」

 受付の係「熊谷さん、お薬が準備できました。受付までお越しください」

 ジジ、「はい」と返事して受付に向かう。

 看護士の声「柴崎さん、柴崎さん、診察室にお入りください」

 患者 Bは立ち上がって診察室に入った。しばらくして、薬を受け取ったジジがベンチに戻って来た。

 ジジ「お待ち遠さま。こうしてデートの機会が増えるのも、年を取って痛い所があったり、

具合の悪い箇所が出来たりするからで、本当に有難いことだね」

 ババ「また、この糞爺はノー天気な事ばかり言って…。まあ、その御蔭でお互いに毎日が

楽しく、そして愉快に暮らせる訣で、おめえの言う通りに、有難いと言えば、こんなに有難いこと

はないね」

 ジジ「(頷きながら)感謝、感謝」

 ババ「(も、頷いて)お天道様(てんとうさま)に感謝、感謝…」

 二人仲良く手を繋いで、楽し気に去って行く老カップルである。





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最終更新日  2018年01月07日 05時49分54秒
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