『先輩、そのルートで合ってますか?』

『先輩、そのルートで合ってますか?』

2026年07月29日
XML

第3話 道を知っているふりをするな



「知らない場所を言われた時は、どうすればいいんですか?」


新人が尋ねた。


「確認すればいい」


「でも、運転手なのに知らないと思われますよ」


「知ったふりをして、反対方向へ走るよりいいだろ」


新人は返事をしなかった。


行き先の名前を聞いたことはある。


しかし、正確な場所までは分からない。


そんな時、新人は黙ってナビを操作してしまう。


「何も言わずに画面を触り始めたら、お客様は不安になる」


「分かりません、と言えばいいんですか?」


「言い方がある」


秋雄は、お客様へ話すように言った。


「申し訳ありません。場所を正確に確認させてください」


続けて、ナビを操作するしぐさをした。


「こちらの施設で間違いないでしょうか」


「それなら、知らないとは言っていませんね」


「知らないことをごまかしてもいない」


目的地を正確に確認する。


ナビで場所を見る。


必要なら、お客様へ目印を聞く。


分からないまま発車するより、その場で確認した方がいい。


「確認するのは、恥ずかしいことじゃないんですね」


「確認しないで走る方が恥ずかしい」


秋雄は言った。


「道を知らないことより、知らない道を知っているふりして走る方が危ないんだよ」



明日10:00に更新






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2026年07月29日 10時00分06秒
コメントを書く
[先輩、そのルートで合ってますか?] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

×

キーワードサーチ

▼キーワード検索

プロフィール

織礼田 秋雄

織礼田 秋雄

お気に入りブログ

まだ登録されていません

コメント新着

コメントに書き込みはありません。

フリーページ

カレンダー

購入履歴

お買いものレビューがまだ書かれていません。

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: