ホームメイドの資材紹介 ~Home Made~

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2012.10.01
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カテゴリ: 家のデザイン
永平寺鐘楼


先日、日経の建築関連サイトで、近代建築がスクラップに
なっていくことを嘆く記事を読んだ。

今日、復原オープンしたJR東京駅丸の内駅舎のように、戦前に
建築された建物の多くは、重要文化財として保存を願う人たちが
非常に多いのだが、戦後の建物は名残り惜しい感はあるが、
いつの間にか取り壊されてしまう。

バブル期に多くのカップルがクリスマスに予約したいと殺到した
あの赤坂プリンスホテルや、9月末を以て閉館し解体される名古屋の
シンボル「大名古屋ビルヂング」など、有名建築家が設計した


使い勝手が悪いだの、補修に費用が掛かるだの、デザインが古くて
収益性が下がっただの、マイナス面を挙げれば枚挙にいとまがない。

だが、もう一度よ~く考えてみて下さいよ。

そんな問題は、戦前の古い建物の方が深刻じゃないの?

結局、残るかどうかは、人々の愛着や価値観によるのです。

戦後の近代建築は、直線に表される合理性がテーマだったような
気がする。まっすぐ垂直に立つビルの壁。無機質なガラスを多用した
デザイン。強度と大きさを意識した鉄骨とコンクリートの構造体。

これらは、今の住宅トレンドであるシンプル・モダンにも
通じるものがある。

しかしながら、戦前の建築物には、人間の手で造り上げたという


西洋建築であれば、その起源はギリシャの円柱 エンタシス。
日本の建築であれば、法隆寺や東大寺の湾曲した瓦屋根。

そういったデザインを連想させる何かが戦前の建築物には
存在しているし、そういったものが見当たらなくても
1:1.6の黄金比で形作られていることが多いと言われる。


馴染んだり出来る要素があるのだろう。

私は、戦後の建築デザインを否定している訳ではない。むしろ
そういう建物も残すべきだと思っている。

それは、戦後の日本の文化を表す象徴だと思うからだ。

だが、人々がそうすることを希望しない限り、スクラップに
されてしまうことは避けられない。平均寿命25年と言われる
戦後の住宅、今の住宅もしかりである。

欧米のように100年以上の寿命がある建物を建てなければ
いいものを残すという豊かな文化は育たない。

今が、その為のデザインや素材を考える時期なのではないだろうか。
100年近く愛されるレンガ積みのJR東京駅丸の内駅舎の姿は、
それを物語っていると私は思う。






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最終更新日  2012.10.01 14:40:51
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