買書とつんどくの日々

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2018年10月04日
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カテゴリ: 読書
そして二つの説得力が妙な平衡状態を保っている、つまりそのどちらにも、最後の説得力が欠けているのだ。そして巨瀬博士に欠けている最後のものは、言うまでもなく、ぬきさしならぬ物的証拠に外ならない。
(坂口安吾「不連続殺人事件」P353)




や、このラストは深いカタルシスを感じさせる印象深いものでした。とても面白かったです。

ただ、そことも関係があるのですが、巻末の戸川安宣さんと北村薫さんの対談の中で、北村さんが「『不連続殺人事件』は結局のところ恋愛小説なんですね。」とおっしゃっておられ、結末にその要素があり、そこにカタルシスがある。しかし動機を突き詰めるとその要素がない、それは「結局のところ」恋愛小説と呼ばれるべきではない、とぼくは思います。



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Last updated  2018年10月04日 05時57分04秒
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