買書とつんどくの日々

買書とつんどくの日々

2019年11月02日
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カテゴリ: 読書
「ダニエルからひどいことをいわれた黒人のことか、坂の上の公営住宅に住んでいる子たちとかは、いじめに参加してない。やっているのはみんな、何も言われたことも、されたこともない、関係のない子たちだよ。それが一番気持ち悪い」
と息子は言った。
「・・・・・人間って、よってたかって人をいじめるのが好きだからね」」
わたしが言うと、息子はスパゲティを食べる手を休めて、まっすぐに私の顔を見た。そしてあまり見たことのない神妙な顔つきになって言った。
「僕は、人間は人をいじめるのが好きなんじゃないと思う。・・・・・罰するのが好きなんだ」
(ブレイディーみかこさん「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」P196)




ブレイディーみかこさんのことを始めて知ったのは、佐藤亜紀さんがブログかなんかで、「英国在住日本人の最高にクールなブログがある!」のようなことを触れておられたからで、もう10年以上前のことだと思います。

その方が、いずれ、日本で本を出版されるだなんて思ってもなかったのが(いや、実は2005年には『花の命はノー・フューチャー』を出されていることを知ったわけですが)、書店で「 ヨーロッパ・コーリング 」を発見して驚き、それが岩波書店からだったのでまた驚いて、以降何冊か「つんで」いる日々が続いていました。で、「つんで」いましたが、読んだのはこの本が初めてです。

さて、この本は、ブレイディーみかこさんの息子さんが、公立のハイ(ミドル)クラスなカトリック小学校から、地元の公立(元)底辺中学校に入学してからのなんやかやを書かれた本で、状況の中で息子さんも成長されるのですが、一方で、家族の中で一番純粋だけれども冷静なのも息子さんなようで、そのギャップもおかしかったし、また、アイルランド出身の旦那さんの反応も、ホット&クールでおかしかったんでした。

先般のワールド・カップで、ラグビー全日本のチームを始めて見て、当初どこの国のチームなんかいな、と疑問を抱きながら、最後には夢中で応援していた大人たちにとっても、とても勉強になります。
この本が、けっこう売れているのもむべなるかな。







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Last updated  2019年11月02日 09時53分16秒
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