買書とつんどくの日々

買書とつんどくの日々

2020年04月24日
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カテゴリ: 読書
七月二十三日新天皇大友皇子は、甲冑姿で膳所の高台に居た。傍に居るのは、赤兄、人を始め数人の重臣と物部連麻呂等の舎人達だった。金は将軍犬養連五十君と共に、近江朝軍を指揮している。瀬田橋で赤い幡を靡かせた東軍の大軍を見て以来、新天皇は悪夢を見続けているような思いだった。敗戦の報を聞く度に、新天皇は何故近江朝軍は弱いのか、といい続けていた。
新天皇には正統王朝軍である近江朝軍が、何故呆気なく負けるのか、訳が分からなかった。
(黒岩重吾さん「天の川の太陽 下巻」P621)




「壬申の乱」ですねえ。
645年「乙巳の変」、大化の改新、663年白村江の戦いでの唐・新羅連合軍への敗北。そして672年「壬申の乱」。
ここからの天武・持統朝に、「日本」は本格的に律令化を進め、国家の礎が築かれるという意味で、画期的な時期でしょう。

一方では、正も義もない、単なる大王家の内部紛争と言えなくもないですが、ここで、大海人側として、伊勢、尾張、さらには美濃といった「東国」の勢力が主力となることによって、「東国」が強く意識されるようになることは新鮮でした。

何はともあれ、面白く読めます。







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Last updated  2020年04月24日 08時03分39秒
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