青空と木洩れ日

青空と木洩れ日

2018.01.25
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このブログは2018年1月の
小室哲哉さんの会見を見た後書いたものです。

その後、KEIKOさんのご家族の方から
別なお話があったそうですが、
このブログは
小室さんが話された事の真偽についてではなく、
脳梗塞になられた方は、
周囲が感じているよりも
実際はもっとよく理解できているのではないか、

という事について書いています。

脳梗塞になった方を介護する時に
とても重要な観点だと思い
体験を書いておくことにしました。


小室哲哉さんが奥様の事を少女のようと
おっしゃっていたので
右脳脳梗塞で失語症になった母と重ねました。

母を介護中、3歳児位のようだと何度も思い、
周りの人にもそう言っていました。

母は高齢で耳も遠かったので、
どうしても大きなはっきりした言葉で


それに対し、母は失語症だったので
単語で答えていました。

つまりお互い通常は単語で会話していました。

小室さんも
単語での会話とおっしゃっていたのですが

最善の会話方法が単語による会話でした。

いつも明るくしよう、
前向きでいようと思っていたので、
明るく大きな声で話しかけており
母もにこにこと明るく答えていたので、
幼稚園の先生と生徒のような会話に
なっていました。

どうしても深い話はできません。

母の調子が良いと
何か長く話してくれるのですが
失語症なので
何をいっているのかよくわかりません。

たまに内容がかすかにわかる時がある程度です。

一番大事なのは
母に快適でいてもらう事だったので、
母の調子や、暑くないか、寒くないかという
単純な問いかけを常にしており、
他の話にまで及ばないことがほとんどでした。

リハビリとして毎日いろんな歌を一緒に歌い、
あいうえおや九九を暗唱したりで忙しく
食事や歩行、トイレはすべて全介助でしたので
幼児と過ごしているような状況でした。

母の事は可愛らしく、大事に大事にしていました。
今言わなければと、母を褒めたり、謝ったりしましたが
わかりやすいように、明るく言ったので
母も気軽に、「いいえ~」等と答えてくれていました。

たまに、母はよくわかっているんだと思う事がありましたが
仕事と介護に忙しく、母を幼児のようだと思っていました。

母が亡くなり、いろいろな事を思い出す中、
母はやっぱり母親だったんだなあ、
脳梗塞で表に出せなくなってしまっていたけれど
今まで通りの、子供の事を心配し、
子供を大事に思う母のままだったんだなあと気がつきました。

詳しくは別に書きますが、
亡くなるひと月ほど前、母が心配することはないかなと思い
疲れたので横になっていました。
脳梗塞になる前なら、とてもとても心配した母ですが
何の心配するそぶりもなく黙って座っていたので
やはり複雑な事は考えられないかなと思っていました。

でも念のため、「寝ていないから眠くて寝ていたの」と
伝えた所、「なら大丈夫だね。心配ないね。」と言いました。

表には出せなくても、横になっているけど体調は大丈夫なのかと
心配していたのでしょう。

もし、あまり何も考えてなかったら、いつも言うような単語、
「はい」とか「わかった」とか「良かった」と言ったでしょうが、
いつもは言わない、「なら大丈夫だね」に続けて「心配ないね」と
言ったのは、やっぱり心配していて安心したからだと思います。

また、亡くなる2週間前、夜苦しくて眠れない母に添い寝して
歌を歌ったり、話しかけて気分を紛らわせていましたが
疲れてそのまま寝込んでしまいました。

すると懐かしいような感触があって目が覚めたのですが
母が私の頭をなでていました。
言葉では言えなくなった
ありがとうや母の愛を伝えてくれたのかなと思います。

複雑な事は考えられない、できない、3歳児位の能力、
それは私の思い込みで、介護が忙しくて、
目先の表面の事しか見えなかったかもしれません。

脳梗塞になってしまっていても、母は今までと同じ母で
ただそれが表せなくなっていただけだったんだと
あとから気がつきました。

もしかしたら、今も今までと同じ母のままで
見守っていてくれているかもしれません。

もし脳梗塞などで、同じ状況の大切な方がいらっしゃったら
もうわからないんだ、と思わずに
表に出せないだけ、ととらえると
介護する側の気持ちも変わってきますし、
話かければ理解してくださるかもしれません。







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Last updated  2019.08.21 00:45:35
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