青空と木洩れ日

青空と木洩れ日

2023.09.19
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テーマ: 在宅介護(1573)
カテゴリ:
1年位前に書き、なかなか纏められなかった話です。

2022~23年冬は
インフルエンザと新型コロナがダブルで流行ると
専門家が早くに警告していました。

インフルエンザと新型コロナ予防接種を
同時に行う方法もあるとのことでしたが、
それはどうなのかと
先にインフルエンザの予防接種ができるところを
さがしていました。


接種期間があるので、事前確認をして行きました。

インフルエンザの接種は
母が亡くなる半年前に一緒にしたので
未だにちょっとつらくて
それで母と行ったインフルエンザ接種の事を
思い出しました。

そのころ私にとってインフルエンザ接種は
会社で受けるものだったので、
わざわざ医院に受けに行くための
いろんな段取りは何もわからず、
ある日接種を受けようと、母を車椅子に載せて


11月ごろだったと思います。

そこは表通りにある初めての所だったので
車椅子を押しながら沢山の建物の看板を見上げ
医院を探していました。

当時母は朦朧としているのが多くなっていて

特にコメントも反応もなく、
外に出ると私に車椅子を押されるがままで
どこに行くのかもわかってないのではないかと
思われました。

母はただ、ぐったり車椅子に座って
私に押されていました。

ところが、私が医院の場所を探して
ビルの看板を見ながら
車椅子を押していると、
「ここじゃない?」
「これじゃない?」と
ゆっくりとですが
母が手を上げて建物を示すんです。

車椅子に座っている母には押す私が見えないので、
医院を探してビルの看板を
あちこち見上げていることも見えてなかったはずです。

母はぐったりしていて、
医院に行こうとしていることさえ
判らなかった可能性があるのに、
私が急ぎつつ迷いながら車椅子を押す感じから
場所を探していることはちゃんとわかって、
探すのを手伝ってあげようとしてくれたことに
驚きました。

母が「ここじゃない?」と手を上げても
そこに医院があるわけではなく
大きな建物の前を通っただけだったので、
商業施設の看板を読んだり、
クリニックを探せていたわけでは
ありませんでした。

そこまでの体力も理解力もなくて、
よく子供が、「ここ?」ってやみくもに聞く、
そんな感じでしたが、
私を助けてくれようとしたんだなあって思います。

娘を助けたい、力になりたいという、
親心一心だったんですね。

ありがたいなあって思います。
優しい母でした。












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Last updated  2023.09.30 01:43:17
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