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稲葉忍

稲葉忍

Apr 2, 2013
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カテゴリ: 読書・コミック
 本日読んだ本は「うたかたの恋」の真実」という本
 世界史最大(?)の謎・マイヤーリンク事件のことを取り扱った本。ルドルフ皇太子はフランツ・ヨーゼフ1世の息子ではあったもののリベラルなところは母親のエリザベート似で王族なのに自由主義に傾倒していたり、偽名を使って王政を批判するといったこともしていたのだが、皇帝とは主義思想の違いから何度も言い争いとなり、行き詰った先が愛人とピストル自殺、しかも真相は謎のまま・・・ということで興味を惹かれて読んだが、19世紀中盤~末期のハプスブルグ家の状況、周囲の人々のことも交えて書かれている。

 ルドルフ皇太子はハプスブルグのしきたりに従いベルギー王家出身のステファニー皇女と結婚。けど皇太子の親戚に「正視に耐えられない」と酷評されたほど不美人だったらしい
 愛人のマリー・ヴェツェラと自殺した皇太子は最初マリーではなくミッツィ・パスカルという娼婦と心中しようとしたが一笑に付され、マリーと自殺したのではと言われた。皇太子の死は不可解なところがあり、最後の皇帝カール1世の后・ツィタはルドルフ皇太子の死が情死ではなく暗殺されたのではという証言も行っている。
・キリスト教(カトリック)の教義では自殺がタブーなので最初「自殺」と教会に打診したが一度拒否され、別の死因を電報で報告したら葬儀の許可が下りた
・マイヤーリング近く在住の家具職人が、事件の2日後に室内の片付けを命じられたときに目撃したところでは、家具がひっくり返されており、激しい争いの跡が見られ、壁にも弾痕・血痕の跡が著しくあり、銃声は言われるように2発ではなかった。
・ルドルフの遺骸を見た皇室関係者の一人は「皇太子は黒い手袋をしていました。軍服なら白い手袋のはずです。しかも、黒い手袋のなかには綿がつまっていました。ルドルフの手が利かなくなっていたようです。」と証言した。また、別の皇室関係者が「現場に駆けつけた当局者の話」として「皇太子の右手は手首からサーベルで切断されていた」と語った。

 皇太子と一緒に死んだマリーは死んだ後皇室関係者から冒涜とも言える行為を受けていて、教会の墓地に葬られる前に別荘で死体は放置され、その後スキャンダルを避けるためマイヤーリンクから墓地に向かう前にマリーの死体に服を着せて生きてるように見せかけた後で埋葬するという仕打ちを受けてたとか、心中の舞台は後に修道院に改装されている、マリーの墓は一度荒らされたというのも、すさまじいというか・・・



19世紀末のオーストリアの背景を知ることもでき、面白い一冊でした


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最終更新日  Apr 6, 2013 09:34:45 PM
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