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2007年02月04日
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テーマ: 吐息(401)
カテゴリ: Essay


 寂しい月だから。

 別れた夫が末期がんと分かり入院した月。
 その彼の誕生月で、わたしの誕生月。

 「ごめん。最後まで責任取れなくて」
 「なにさ、卑怯者。わたしの人生の責任を取ってよ。わたしの人生を返してよ」
 わたしの口からは、彼を責める言葉しか出てこなかった。
 誰も居ない、緑色の非常灯だけが光る待合室で、わたしはただ号泣した。
 彼はわたしの背中に大きな手を当ててさすった。


 でも本当は、一番辛くて悲しいのは、余命を宣告された彼自身のはずだった。
 それなのにわたしは、先に逝ってしまう彼を恨めしいと思った。
 彼が不覚にもわたしに与えてしまった現実を、飲み込めていなかった。
 胸の奥から込み上げてくる、悲しみや悔しさ、辛さにあてがう術がなかったから。

 悲しみは、一年、一年と薄らいで行くけれど。
 わたしの中の悔しさは年々増して行く。

 だから。
 二月は、はしゃぎ月。
 彼とわたしの。
 そんな月。





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最終更新日  2007年02月04日 13時41分44秒 コメントを書く
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