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2009年04月20日
テーマ： 吐息(401)
カテゴリ： Essay
気まぐれに長女が鎌倉散策に付き合ってくれた。
おりしも鎌倉は、鶴岡八幡宮の境内で催されている流鏑馬で、ごった返していた。
それなら我々も、とその人ごみの中に紛れ込んだのは良いけれど、全く前が見えなかった。
それでも人々の頭越しに垣間見えたはずの光景は、あまりに瞬時の出来事でだった。
ぜひとも見たいが、午後からのこのこ出かけて行った我々には、どうやら見る資格はなさそうである。
来年はもっと計画的に参加することを誓い、大巧寺を通り抜けて妙本寺へ。
妙本寺のこの時季は、境内のあちこちに群生しているシャガが大好きなのだ。
わたしの大好きな光景である。
長女に何度も「ね！素敵じゃない？」と同意を求めた。
わたしのシャガへの思い入れは、やはりいけばなの素材としての風情であり、それが群生しているという事実が、たまらないのであって、万人がそうだとは限らない。
それを強要しすぎるのか、長女の返事は芳しくない。
でもいいのだ。
誰に何を言われようと、好きなものはすきなのだから。
十分に堪能し、それでも後ろ髪を引かれつつ、妙本寺を後にした。
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