琥珀回廊でうたたね

琥珀回廊でうたたね

2019年01月29日
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カテゴリ: 闘病日記
あれからもう1月末ですね。

父は4日を乗り越えただけじゃなく、今でも眠り続けてます。
脳の大半が死んでしまったため、植物人間になってます。

最初はできなかった自発呼吸もしっかりしてます。
人工呼吸器は15日に手術をして気道に穴をあけ、首から繋いでいます。
自力で咳ができないため痰の吸入が欠かせません。
口から人工呼吸器を入れていた時は痰を吸い出すのも非常に苦しそうで、時間もかかり、何度か痰が詰まって窒息しそうになり先生を呼んで緊急処置しましたが、
喉に穴をあけたことで気管に入ってた管もなくなり本人的にも分かるかどうか不明ですが楽そうで、
痰自体も取りやすくなったそうです。


目も時々開けて「お父さん起きてるの?」というときもありますが、見えてはいなく視線も追わないので光を感知してる程度と思われます。
耳は最期まで残る器官だそうで病室にいるときや来た時や帰るとき話しかけています。
話は理解してるか分かりません。

相変わらずつねっても手を大きく動かしても反応はなく、目を開けたり口をムニュムニュ動かしたり大あくびしたり、手や足をぴくっと動かしたりするのも脊髄反応で自分の意志ではないそうです。

最初のうちは肺炎で毎日39度近くまで熱を出して抗生物質が欠かせなかったり、痰が頻繁に詰まって機械がピーピーなったり心臓の機械もピコンピコン頻繁になり、
しかも体が固くならないため体の寝る向きを2時間ごとに看護師さん2人で変えてくださるのですがこの後に危険な状態になり大変でしたが、どれも今は落ち着きました。

たまに目を開け、今は昏々と眠り続けています。

気持ちよさそうに眠って、たまにするあくびや口をムニュムニュするしぐさが可愛くてお父さん可愛いなぁと思いつつ。

8日に兄と決めて泊まり込みをやめ、普通の生活に戻る事にしました。
そんなに仕事も休めないし、先生も戻った方がいい、幸い持ってくれているし、とおっしゃってくれました。

兄は頻繁に休めないので、私はパニック障害のため週3日しか仕事してないので私がまめに病院に来るよ、と言い、兄は来られるときに来ているようです。

伯母たちも割と頻繁に来てくれています。
私が行けなかった時は父の様子を伝えてくれたりします。
父と食べる予定で買った箱買いのミカンやリンゴが消費できないので伯母の家に持っていったり、伯母に頼まれて買い物したりしたついでに夕飯をごちそうになる機会も増えました。
1人で生活していると夕飯なんて適当に済ますのできんぴらやお鍋がありがたいです。


父が継続通販していたものを中止したり、電気のアンペアを下げたり、私が新聞を読まないので新聞をやめたり、家の駐車場を片付けてそっちに車を入れるために今の駐車場を解約したり。

お金のかかることは極力やめています。

灯油ストーブを使っていましたが灯油代と電気代がかかるので電気ストーブに変えたり。

今は一軒家に私1人でいます。前は父が入院してても退院があるから寂しくはなかったけど、もう父は家には戻ってこられないのでずっと一人。
近所の付き合いがある方には父が心筋梗塞で倒れたことは伝えてあったので会うとお父さんの様子どう?と声をかけてくれていましたが、
私が頻繁に雨戸をあけ忘れることがあるので心配してくれていたようです。

近所のおじさんとおばさんたちにお父さんの事聞かれたので話しました。
何かあったら何でも言ってと言ってくださいましたが、極力自分の事は自分でやらなきゃです。
(ただ、救急隊員の人が入れないからと外した玄関の格子戸が取り付けられなかったので向かいのおじさんが手伝って取り付けてくれました。優しい。ありがとう)

仕事先では案外私が変わらず仕事してるので安心したと言われました。
さすがに4日から休み続けて初出勤したときはすごく心配してくれていましたが。
オーナーさんともあいかわらず仕事上がりに20分ほど仕事の話や父の話、くだらない話などしています。
1度一緒に働いてるUさんが私の事を「元気そうだけど笑顔が笑っているような泣いているような感じがする」と言っていたと聞かされてた時は泣きそうになりました。

生活はほんとに普通です。眠って起きて、食べ物は美味しいと思えるし、将来の不安が何もない。逆におかしいんじゃないかと思えるくらい普通で感情が壊れたのかと。
たまにボロボロ涙が出るけど、慌ただしく洗濯して部屋が散らかり放題だからたまに片して、めんどくさい皿洗いして。

もうお父さんと話はできない。
私が作った料理を食べてくれない。
一緒に月一回の贅沢の回転寿司にも行けない。
もう一緒に旅行行くこともない。
ケンカもできない。
話して笑うことも、愚痴もきいてくれない。

母が亡くなって17年、2人で暮らしてきた日常に二度と戻れない。
でも病院に行けば眠る父がいる。それだけでいいんです。父が生きてるってことが嬉しいんです。

先生からは健常な人が人工呼吸器をつけても持って1年、父の場合は癌や心臓病があるから持って数カ月と言われています。

でも明日の事は考えないで、今日の父に会いに行きます。
顔色もよく、気持ちよさそうに眠り続けて、ほんとにあと数カ月?と不思議に思えるような感じです。

状態も落ち着いてきたので今日相談員さんと話をして、今後療養病院に移すそうです。
出来たら今の病院でケアしてほしいけど、そうもいかないようで。
自宅で介護も、もっとひどい状態で介護してる人もいるけど、人工呼吸器に機械をいっぱいつけてる今の状態ではかなりの覚悟がいるそうです。
私の場合、手伝える人が近くにおらず、伯母たちも高齢で兄も仕事や家族があり、私1人になってしまいみんなから無理と言われたので、療養病院になります。

出来たら近くの病院がいいけど、そんなとこに父を1人にさせるのは可哀想だな。

また更新しますね。
長々すみませんでした。





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最終更新日  2019年01月31日 11時37分03秒
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