戻っておいで 私の時間
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久しぶりに朝ドラにはまっている。ビートルズが現役だった頃、愛媛の田舎で「同じおばけでもオバQと違って不気味じゃなぁ」と思いつつ見ていた ゲゲゲの鬼太郎 周辺のお話。手塚治虫や赤塚不二夫、藤子不二雄アニメの明るさに比べ、夜の墓場を舞台に妖怪が跋扈する 水木しげる ワールドの暗さや怖さは異色だった。夏の晩、祖母宅の廊下の突き当たり、裸電球のぼんやり灯るご不浄で、ぽっかり開いた穴の下から「何か用かい?」と、手が延びてくるのではないかとドキドキした、あの世界に近かった。作者の「ゲゲさん」こと水木氏は、第二次大戦中、南方の激戦地で片手を失いながらも奇跡的に生還した兵隊さんだ。実体験に基づく「総員玉砕せよ!」や「ラバウル戦記」では戦争の無意味さや愚かさを淡々と描いている。いかなる状況下であっても冷静で生きることを諦めず、ユーモアに溢れた人間性が伝わってくる。ゲゲゲの女房 は、ゲゲさんの妻で来年金婚式を迎える布枝さんの著書が原作だ。島根のだんだん育ちの徹子さんやヨーコさん世代。見合い5日後に結婚し、上京。貧乏暮らしが続いても、卑屈になったり人を恨んだりはせず、「生きてりゃいいさ」と、小さな幸せを見つけながら、心豊かに夫唱婦随で歩み続ける。生死の境を体験した人間ならではの深い台詞や、さりげない夫婦愛が伝わるやり取り、周囲の人々との心温まる会話に、ほろっとしたり気付かされたりするドラマだ。脇を固める俳優も錚々たるメンバー。気が早いかもしれないが、今年のいい夫婦賞はこのお二人で決まりかも一日5回 放送されるので、日本語版ツイッターの世界では 小さん師匠 ぢゃないけど、「朝ゲ」「昼ゲ」「夕ゲ」「録ゲ」「ゲゲにょ」なる略語も生まれた。「昼ゲなう」「録ゲなう」は、「今、お昼の(or 録画した)『ゲゲゲの女房』を見ている。」(検索は#gegegeで)ゲゲゲの娘 レレレの娘 らららの娘 は、水木さん、赤塚さん、手塚さんの娘達が父を語る鼎談集。大御所とはいえ、皆、家では一人の父親だ。お嬢さん達は私の妹弟世代だし、鬼太郎やおそ松くんやアトムのアニメは白黒テレビで見たので、時代の空気はわかる。年齢や生育環境や戦争体験が異なる三人は、家庭生活も三者三様だが。40代になった今も公然と「お父ちゃん」と呼ぶ水木さんの次女・悦子さんの言葉からは、仕事熱心だが、下戸で、家族との時間を大事にする愉快な父親像が浮き彫りになる。おならが大好きだったり、全員で赤塚作品を愛読していたり、手塚眞さんが熱心な水木ファンだったりと、微笑ましいエピソードも満載だ。娘ならではの視点がユニークで、それぞれの作風を重ね合わせながら興味深く読める。母の日に比べると、心なしか存在感の薄いやうな気がする父の日だが、そこんとこよろしく。 先日、朝ドラに続く生番組に水木夫妻が出演とのことで、楽しみにしていたものの、御年88歳のゲゲさんは、あくまでもマイペース。いつもの生活パターンを崩さず、放送終了まで夢の中だった番組内では事前に収録したインタビューを流していたが、わざわざ起こすでもなく、「朝は寝床でグーグーグーですから」と語る布枝さんも、ほのぼのといい味だった。視聴者の悩みに「生きてるだけで充分ですよ。」と答える姿に、先の見えない窮乏生活や艱難辛苦を乗り越えてきた人間の持つ強さや明るさを見た。ゲゲさんは昼ゲだそうだ。主題歌は、いきものがかりの「ありがとう」。主演の松下奈緒さんは兵庫生まれ。音大ピアノ科出身で、女優のほかにも「ちりとてちん」のピアノ演奏や、作曲、コンサートなどで活躍中。ゲゲさん役の向井理(おさむ)さんは遺伝子工学を専攻した理系くん。今度映画化される人気漫画 BECK では金髪のベーシストの役らしい。ちなみにボーカルは 岡田以蔵 佐藤健(たける)くん。み、見てみたい余談ながら、ツイッターの楽しみをちょっこしご紹介ドラマや番組、スポーツ、趣味、ロケット打ち上げ、音楽、今見ているテレビ局などをつぶやく時、ハッシュタグ(#)付きにすると、あら不思議。街頭テレビやお茶の間、寮や友達の部屋などで、同じ番組を見ながらわいわい語り合う感覚になるどんな分野にも詳しい人が多いので、感心したり同好の士(ツイ友)が見つかったりする。ドラマも折り返しに入り、漫画通のツイッタラー達が、伝説の編集者や ガロ を語り始めた。人気が人気を呼び、最初はスルーしていた人の間でもゲゲゲウォッチャーが増えている模様。通勤通学時にワンセグ視聴でウルウルしている人も多いようだ。「#」はパソコン通信(死語)の「フォーラム」、ブログでは「タグ」、mixiだと「コミュニティ」にあたる。いろいろなタグが続々誕生するので、趣味嗜好や気になるニュースに合わせて探してみると面白いだろう。自分でも作れるらしい。放送を見逃してもTL(タイムライン)をざっと眺めればおおよその流れがわかる。短時間でできるので、隙間時間でどうぞ。最近は参加者が一気に増えたらしく、繋がりにくくなった。今はワールドカップの話題でにぎやかだ。ブブゼラの音が苦手なのであまり観てないが「はやぶさ」が燃え尽きる画面に、野口聡一さんは秀吉の辞世の句に重ね、「これが泣かずに見らりょうか」とつぶやき、最後の力を振り絞って撮った地球の姿を壁紙にした。山崎直子さんは我が子と同い年の探査機を「はやぶさくん」と呼び、エールを送った。ブームにはしゃぐミーハーと一緒にされたくない(でもこっそり興味はある)方、一歩踏み出されてはいかがだろう。140字といえば、某新聞だとラ・テ欄の「放送塔」並み。けっこう読み書きできるぞな闘病中の間寛平さん(kanpeitter)はアースマラソンを再開し、実況をつぶやいている。今は日中の気温が50℃のトルクメニスタンを走行中だ。昼間のパパはいい汗かいてる。Run,Kanpei,run「ららら」のテーマソング「鉄腕アトム」の作詞者で詩人の谷川俊太郎さん(syuntaroT)が始めたのも嬉しい。いくつになっても新しいことにチャレンジするお父さんは格好いいと思う。 ありがとう パパ お父さん 父ちゃん 父上 おまけ
2010年06月19日