ポプリローズフィールド From 真名 耀子

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2008/05/31
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カテゴリ: 読書感想

あしたはうんと遠くへいこう

これは以前読んだことのある本だったはずなんだけど、本屋で立ち読みしても、
どういうわけだか断片的にシーンを覚えているだけで、どういう展開から、どういう
結末になったのかが思い出せなくって、買ってみた。

ここには、章ごとに小題と具体的な年代(80年代から2000年はじめのころまで)
が書かれている。
80年代に中学だった主人公。

中学のときに好きだった相手もその後どうしてそんなやつが好きだったんだろう?
と思い、数年後別の相手を好きになり、没頭をし、尽くして、そしてまた、どうして
そんなやつが好きだったんだろう? なんてことにもなり、また別の人を好きになり、

その一つ一つがずっしりと重い。

少し痛い。

「青春」と聞いてあなたは何を思い浮かべるか?
前に新聞のコラムで角田光代さんが書いていたのは、
「青春」とは、自分にとっては「あ~、やっちゃったな・・・」という思い出しても恥ずかしいことばかり。青春は間違っても輝いていなかった。「青春よ永遠に」なんて絶対に考えられない

という内容のことが書いてあった。
そういうわけもよ~く分かる。
確かに青春には「あ~、やっちゃった・・・」なんてことが多々ある。
つまり、痛いわけ。
「青春」と聞いて、輝き、と思い浮かべる人もいれば、毛布にくるんで押入れにしまっておこうか? と思う人もいるかもしれない。
この本を読んでいたら、角田さんがコラムで青春について述べていたのを思い出した。

この本の中では、痛い青春だらけなんだけど、主人公は中学から30代まで成長している

青春どころか人生というものが痛いのかな?

角田さんの本を読むといつも旅をしている気分になる。
実際この本の主人公も旅をする。
いつも逃げるような旅だ。
痛い旅。自分をコントロールできなくなる旅。でもキュンとなる旅でもある。

あるのだろうな~。

この本をマンハッタンへ向かう電車のお供にして読んでいた。
移り変わる景色にこの本はすごく合っていて、なんだか苦しくなってきた。
痛い、痛い。痛すぎる。
どうやったらうまく生きるなんてことができるんだろう。
何にも抗わずにそのままでもいいんだろうに平坦な道を選べないのは、
自分がそう選んだからに他ならないんだろうな。

あしたはうんと遠くへいこう。

このタイトルがやけにいい。
遠くにだったら、何かあるかも。ここからもっと離れちゃおう。もっともっと、うんと
遠くへいこう。
案外青春というのは永遠に続いちゃうものなのかもね。

この本は何刷かされていて、初版が刊行されてから何年後かの発行の文庫本を
私は買った。
書評が、「穂村弘」とあって驚いた。
穂村さんとは、私が恋している穂村さん。

痛い青春にはおいしいおまけがついていた。

またいつか、どういう展開でどういう結末に至ったのかを
忘れてしまうかもしれない。
そしたら、また痛い、痛い、と思いながら、電車の中で読んでみたいと思う。



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最終更新日  2008/05/31 12:05:38 PM
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