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第9話「公主の入隊」

帰京が決まった三皇子は雲浅月(ウンセンゲツ)と一緒に帰るつもりだった。
しかし容景(ヨウケイ)が雲王と郡主を守る約束をしたと横槍を入れる。
「郡主、参りましょう」
すると浅月はさっさと容景の馬車に乗り込んでしまう。

皇帝は勝手に月岐(ゲツキ)へ行った四皇子を叱責した。
これまでの教えは無駄だったと嘆く皇帝だったが、四皇子は壮大なる天下の多様な民を知るため、経験に勝るものはないという。
「天下は皇宮の中にあるんじゃない!外にあるんだ! ←とは言ってないw

「よく言った」
しかし軽率で無謀な行動だったことから、皇帝は罰として軍機大営で反省するよう命じた。

一方、半月も姿を消していた浅月は祖父に叱られていた。
すると彩蓮(サイレン)が小姐は蛇に咬まれた傷が治っていないと援護、お陰で罰を免れる。
しかしうっかり彩蓮は浅月が実は景世子を追いかけて行ったと暴露した。
雲王はようやく孫娘も片付きそうだと喜んだが、皇帝の勅命でもない限り浅月を娶る者などいないだろう。
「失礼な!月岐では南梁の世子から嫁にしたいと言われたわ」
「南梁の世子だと?…装飾品を付けていたか?」
「緊箍児(キンコジ)を…扇子も見せびらかしていたわ」
そこへ宮中から皇后の使いが現れた。

辺境で7年、三皇子はついに皇宮へ戻った。

すると三皇子と入れ違いに容景が報告にやって来た。
結局、月岐に出兵を求めた黒幕までは突き止められなかったが、一連の騒動で利益を得る者がいるはずだという。
しかし皇帝は小国の騒動に過ぎないと告げ、なぜか追及しなくていいと笑った。

↓なぜママが冷遇されたのかも依然、不明( ̄▽ ̄;)


秦玉凝(シンギョクギョウ)は回廊で容景を待ち伏せしていた。

「順調だったか否かは秦都官の方が良くご存じなのでは?」
すると容景は捕縛した密偵が持っていた鷹揚衛(ヨウヨウエイ)の軍牌を返した。
「次はありませんよ…目的は知りませんが、自分を貶めるような真似はおやめください」
「そんなに浅月が良いと?だから私を咎めるのですか?」
通関証の紛失や賊の襲撃は秦玉凝の預かり知らぬことだったが、嫉妬からかえって容景を怒らせてしまう。

皇帝は三皇子の帰還を機に蕭妃を離宮から出した。
安堵した三皇子は王府へ戻り、自分が留守の間に都に潜伏していた藍家の当主・藍漪(ランイ)を労う。
しかし急に表情が一変し、雲浅月を巻き込んで記憶喪失にしたと追及した。
皇太子の失脚を目論み望春楼を襲撃した藍家、確かに藍漪は現場に雲郡主がいると知っていたが、報告するまでもないと思ったという。
「私情を挟んでは大業を果たせませぬ…それよりご報告が」
藍漪は話題を変え、容景が慕容(ボヨウ)家の事件を調べていると伝えた。

冷(レイ)王はすでに三皇子が皇太子になれるよう手を回していた。
蕭妃も離宮から解かれ、重臣20名余りとも話がついているという。
しかし三皇子は父皇が自分を警戒しているように感じると言った。
冷王はどちらにせよ皇太子にふさわしいのは三皇子しかいないと安心させ、宰相たちが動き出す前に立太子を奏上するつもりだという。
「殿下は雲郡守と離れずに、雲王の支持はかかせません」

皇后は浅月が月岐から戻ったと聞いて参内させた。
思えば三皇子が月岐に発った後、浅月は何日も泣いていたが、やっと再会できたと思えば記憶喪失とはつくづく運がない。
その時、三皇子が皇后へ帰還の挨拶にやって来た。
浅月は叔母の赤子をあやしてやり過ごそうとしたが、気を利かせた皇后に2人で散策へ行くよう勧められてしまう。

三皇子は浅月を連れて街に出た。
今日は五穀祭、民は面をつけて歌い踊り、女媧(ジョカ)に五穀豊穣を願う。
すると三皇子が急に浅月の手を握りしめた。
「月児…以前はよくこうして散歩したものだ」
驚いた浅月は人の目があると慌てたが、その様子を運悪く容景に見られてしまう。

浅月は露店で面を買おうと誘い、三皇子が面をつけている間に逃げ出した。
すると偶然、月岐の使者として天啓にやって来た拓跋(タクバツ)葉倩(ヨウセイ)と再会する。
実は葉倩は四皇子に会いたくて一足先に到着したが、四皇子の居場所が分からなかった。

浅月は葉倩を連れて四皇子がいる軍機大営にやって来た。
ちょうど今、新兵を募集しているため、男装して潜り込めば四皇子に会えるという。
早速、受付の長い列に並んだ葉倩、うっかり拓跋と名乗りそうになったが慌てて″拖把(タバ)″と言い換えた。
すると華奢な身体つきを見た長官から不合格を言い渡されてしまう。
葉倩は乗馬が得意なので騎兵で役に立てると売り込み、何とか受付を通過することに成功した。
しかし次が身体検査だと知り、慌てて引き返す。
その時、ちょうど厠から肥料を運んでいく荷車を見かけた。
葉倩は身体を糞尿まみれにして身体検査へ乗り込むと、長官はあまりの臭さに絶え切れず、検査を免除して着替えに行けと命じた。

弦歌(ゲンカ)は主と雲郡主の仲を取りもつため、占い師に協力を頼んだ。
すると街に戻った浅月が占い師の露店の前を歩いてくる。
「そこの姑娘、婚姻の相が現れていますよ」
浅月はどうせいかさまだと呆れたが、占い師は浅月の悩みをぴたりと言い当てた。
「望む人とは添えず、望まぬ人から求められているのでは?」
「お金は払うわ!運命の人はどこにいるの?」
「草木の橋のたもとに良縁ありだ」
「草に木…″栄″のこと?」
しかしその時、三皇子に見つかってしまう。
三皇子は何としても自分の気持ちを分からせると迫り、これから皇宮へ行って婚姻を認めてもらうと決めた。
強引に連れて行かれてしまう浅月、すると机の下に隠れていた弦歌が顔を出す。
「まずいまずい、どうしよう~!」

三皇子はちょうど庭園にいた皇帝と皇后に雲月との婚姻を嘆願した。
「これは月岐に発つ前、浅月にもらった手製の手巾です」
浅月は自分の刺繍ではないとごまかしたが、そこへ急報が届いた。
「西山の兵糧大営から出火し、半焼しました!」
すると皇帝は今日は縁起が悪いと縁談話を後回しにして三皇子に調査を任せた。
( ๑≧ꇴ≦).oO(危なっ!火事のおかげで結婚しなくて済んだ~



容景の策は成功した。
西山大営の訓練は過酷で兵士たちも疲労しているため、失火もあり得る。
弦歌は証拠を残すようなヘマはしないと自慢したが、容景はそもそも弦歌が原因だと咎めた。
「はあ?お手柄の間違いでは?
 苦労して情報を探ったんですよ?雲郡主と三殿下が結婚しても良いと?」
しかし容景は黙って出て行ってしまう。

つづく


( ತ _ತ)出た…面倒なお騒がせ公主w







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最終更新日  2023.01.14 22:08:15
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